アウシュヴィッツの歯科医 (日本語) 単行本(ソフトカバー) – 2018/2/8
-
本の長さ408ページ
-
言語日本語
-
出版社紀伊國屋書店
-
発売日2018/2/8
-
ISBN-104314011548
-
ISBN-13978-4314011549
よく一緒に購入されている商品
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ: 1 / 1 最初に戻るページ: 1 / 1
- 【改訂完全版】アウシュヴィッツは終わらない これが人間か (朝日選書)単行本
- アウシュヴィッツのタトゥー係単行本(ソフトカバー)
- 4歳の僕はこうしてアウシュヴィッツから生還したマイケル・ボーンスタイン単行本(ソフトカバー)
- 私はガス室の「特殊任務」をしていた (河出文庫)シュロモ・ヴェネツィア文庫
- アウシュヴィッツの図書係アントニオ・G・イトゥルベ単行本
- ヨーゼフ・メンゲレの逃亡 (海外文学セレクション)単行本
Kindle 端末は必要ありません。無料 Kindle アプリのいずれかをダウンロードすると、スマートフォン、タブレットPCで Kindle 本をお読みいただけます。
商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
1941年、ポーランドの小さな村のユダヤ人家庭で暮らしていた21歳の青年がナチス・ドイツの強制収容所へ送られる。歯科医の勉強を始めて1年目の彼に、母は歯の治療用具箱を持っていくよう強く勧めた。その箱が、のちのち自分と家族の命を救うことになるとは、そのときは思いもしなかった。
著者について
【著者】ベンジャミン・ジェイコブス(Benjamin Jacobs)
ポーランド生まれのユダヤ人。1941年、21歳のときに父と強制収容所に送られ、アウシュヴィッツを含む数か所の強制収容所の医務室や診療所で「歯科医」として働いた。
ポーランド生まれのユダヤ人。1941年、21歳のときに父と強制収容所に送られ、アウシュヴィッツを含む数か所の強制収容所の医務室や診療所で「歯科医」として働いた。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ジェイコブス,ベンジャミン
1919年ポーランド西部の小さな村ドブラのユダヤ人家庭で生まれる。1941年、歯科医の勉強を始めて1年目の21歳のときに、ナチス・ドイツによって父とともに強制収容所に送られ、アウシュヴィッツ強制収容所を含む数か所の収容所の医務室や診療所で「歯科医」として働いた。戦後はアメリカに移住し、ボストンで起業する。2004年没
上田/祥士
1953年、東京都出身。1978年東京歯科大学卒業。1982年東京歯科大学大学院修了。上田歯科医院院長。東京歯科大学評議員・非常勤講師。成蹊学園評議員・校医。歯学博士
向井/和美
京都府出身。早稲田大学第一文学部卒業。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1919年ポーランド西部の小さな村ドブラのユダヤ人家庭で生まれる。1941年、歯科医の勉強を始めて1年目の21歳のときに、ナチス・ドイツによって父とともに強制収容所に送られ、アウシュヴィッツ強制収容所を含む数か所の収容所の医務室や診療所で「歯科医」として働いた。戦後はアメリカに移住し、ボストンで起業する。2004年没
上田/祥士
1953年、東京都出身。1978年東京歯科大学卒業。1982年東京歯科大学大学院修了。上田歯科医院院長。東京歯科大学評議員・非常勤講師。成蹊学園評議員・校医。歯学博士
向井/和美
京都府出身。早稲田大学第一文学部卒業。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 紀伊國屋書店 (2018/2/8)
- 発売日 : 2018/2/8
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 408ページ
- ISBN-10 : 4314011548
- ISBN-13 : 978-4314011549
-
Amazon 売れ筋ランキング:
- 130,639位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 522位ヨーロッパ史
- - 2,378位英米文学研究
- - 12,586位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
この商品を買った人はこんな商品も買っています
ページ: 1 / 1 最初に戻るページ: 1 / 1
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.2
星5つ中の4.2
18 件のグローバル評価
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2018年7月5日に日本でレビュー済み
違反を報告
Amazonで購入
私自身がホロコーストの生還者のインタビューをして、いくつかの本を出しています。当然、歴史的事実やホロコーストに関するさまざまな論議よりも、生還者の言葉に最も強い関心があります。この本は、ある意味で、これまで書かれていなかった内容であり、非常に興味深く読みました。そして、感じるのは、どんな地獄の中にも、人を助けようとする良心があるという事実です。筆者の性格なのか、極限状態を描きながらも、どこかで、からっと明るいものが見える、もしかすると、その性格が、まわりの人(加害者であるナチスや、ポーランド人のカポもふくめ)の、心の底に隠れている良心を少し揺り動かしたのかと思え、多くある生還者の記録の中では、読後の後味のいいものでした。今後、生還者の記録が出ることは少なくなるでしょう。貴重な一冊ですね。
24人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2018年4月12日に日本でレビュー済み
アウシュヴィッツなどの強制収容所を生きのびた人たちの本は、プリーモ・レーヴィの作品を含め、いくつか読んできた。本書はそのなかでも、やや異質とも言える。
著者は歯科医の勉強を始めたばかりだったが、母が持たせてくれた歯科治療用の小さな道具箱のため、強制収容所内で食事などを含め様々な特権を与えられている。その特権は著者だけではなく、同じように収容されていた父や兄の窮地を幾度となく救っている。淡々とした文章と著者の境遇ゆえに、他の強制収容所体験記に比べると悲惨さがやや柔らかな感じはする(表紙カバーのイラストも影響している)が、金歯に関する部分や行進中に歩けなくなった者に対する容赦ない射殺行為などには戦慄が走る。
戦争末期、ドイツなどの避難民も載せたヴィルヘルム・グストロフ号の沈没は、ギュンター・グラスなどが取り上げ、それなりに知られているが、著者が乗り、九死に一生を得たカップ・アルカナ号沈没の顛末は戦勝国であるイギリス空軍の攻撃によるものだったこともあるのだろうが、あまり知られていないだけに、著者の証言はかなり貴重だ。
それとゾーシャ(非ユダヤ人女性)との恋愛も素晴らしい。ポーランドに戦争前からあった反ユダヤ主義の強さを考えると、彼女と彼女の家族たちが示した著者に対する好意は、強い印象を残す。
原著刊行は1995年。刊行後20年以上経過した本書を見つけ、翻訳し刊行にこぎつけた監訳者の上田祥士氏に感謝したい。
著者は歯科医の勉強を始めたばかりだったが、母が持たせてくれた歯科治療用の小さな道具箱のため、強制収容所内で食事などを含め様々な特権を与えられている。その特権は著者だけではなく、同じように収容されていた父や兄の窮地を幾度となく救っている。淡々とした文章と著者の境遇ゆえに、他の強制収容所体験記に比べると悲惨さがやや柔らかな感じはする(表紙カバーのイラストも影響している)が、金歯に関する部分や行進中に歩けなくなった者に対する容赦ない射殺行為などには戦慄が走る。
戦争末期、ドイツなどの避難民も載せたヴィルヘルム・グストロフ号の沈没は、ギュンター・グラスなどが取り上げ、それなりに知られているが、著者が乗り、九死に一生を得たカップ・アルカナ号沈没の顛末は戦勝国であるイギリス空軍の攻撃によるものだったこともあるのだろうが、あまり知られていないだけに、著者の証言はかなり貴重だ。
それとゾーシャ(非ユダヤ人女性)との恋愛も素晴らしい。ポーランドに戦争前からあった反ユダヤ主義の強さを考えると、彼女と彼女の家族たちが示した著者に対する好意は、強い印象を残す。
原著刊行は1995年。刊行後20年以上経過した本書を見つけ、翻訳し刊行にこぎつけた監訳者の上田祥士氏に感謝したい。
2018年8月10日に日本でレビュー済み
本書はアウシュビッツで歯医者として働いていたユダヤ人の伝記です
著者は戦前はポーランドで歯科を学ぶ学生でした
ところが、ナチスとソ連の分割によってポーランドは消滅し、ユダヤ人は強制収容所へと収容されることになります
ここで著者は学んでいた知識を生かし、歯医者として働くことによって、過酷な労働を避けることができました
また、近くに住んでいたポーランド女性と恋仲になることによって、食糧を融通してもらい、そのおかげで著者とその父親はなんとか収容所生活を耐えぬくことができました
しかし、そのような比較的牧歌的な状況は独ソ戦がはじまり、アウシュビッツに輸送されたことで終わりを告げます
アウシュビッツでの生活は以前の収容生活よりもはるかに過酷で生死ギリギリの状態に著者は置かれます
ここでもなんとか歯科医としての活動は認められたものの、残忍な看守に目をつけられたことによって、常に体罰を受けるはめに・・・
しかしながら、アウシュビッツ所長の歯を治療したことによって、好意をもたれた著者は他の収容者に比較すると多少はマシな扱い(あくまでもマシ程度ですが)を受けれることになりました
そんな過酷なアウシュビッツ生活も赤軍が迫ってきたことによって終わりをつげ、著者はドイツ脱出への長い道程を歩むことになります
途中で大勢の脱落者を出しながらもなんとか海岸までたどり着き、そこで客船に乗ってバルト海を渡ることになった著者たちでしたが、この客船があろうことか、連合国であるイギリス軍の爆撃によって沈没してしまうことになります
そして、ここまで生き残ってきた収容者たちの大半はこの爆撃によって、溺死してしまいます・・・
著者はここでも幸運によって漁師に助けられ、どうにか生き延びます
その後は連合国軍に救出されて、戦争も終わり、著書はアメリカに移民することができました
本書では多くの登場人物が出てきますが、前の章で出てきた人物が次の章では死んでしまうといったことが頻繁に起き、著者が生き延びることができたのは、著者がずば抜けて賢かったわけでも体力があったわけでもなく、著者に好意をもった人たちの助けとまったくの運によるものでした
著者を助けてくれた人たちの中にナチスがいる一方で、同じユダヤ人でありながらカポとなって同胞に暴力をふるったものもいます(著者の父親はこのカポによって殺されている)
本書では単純にナチスは加害者でユダヤ人は被害者という対立構造では表明できない複雑性がかいま見えます
著者は戦前はポーランドで歯科を学ぶ学生でした
ところが、ナチスとソ連の分割によってポーランドは消滅し、ユダヤ人は強制収容所へと収容されることになります
ここで著者は学んでいた知識を生かし、歯医者として働くことによって、過酷な労働を避けることができました
また、近くに住んでいたポーランド女性と恋仲になることによって、食糧を融通してもらい、そのおかげで著者とその父親はなんとか収容所生活を耐えぬくことができました
しかし、そのような比較的牧歌的な状況は独ソ戦がはじまり、アウシュビッツに輸送されたことで終わりを告げます
アウシュビッツでの生活は以前の収容生活よりもはるかに過酷で生死ギリギリの状態に著者は置かれます
ここでもなんとか歯科医としての活動は認められたものの、残忍な看守に目をつけられたことによって、常に体罰を受けるはめに・・・
しかしながら、アウシュビッツ所長の歯を治療したことによって、好意をもたれた著者は他の収容者に比較すると多少はマシな扱い(あくまでもマシ程度ですが)を受けれることになりました
そんな過酷なアウシュビッツ生活も赤軍が迫ってきたことによって終わりをつげ、著者はドイツ脱出への長い道程を歩むことになります
途中で大勢の脱落者を出しながらもなんとか海岸までたどり着き、そこで客船に乗ってバルト海を渡ることになった著者たちでしたが、この客船があろうことか、連合国であるイギリス軍の爆撃によって沈没してしまうことになります
そして、ここまで生き残ってきた収容者たちの大半はこの爆撃によって、溺死してしまいます・・・
著者はここでも幸運によって漁師に助けられ、どうにか生き延びます
その後は連合国軍に救出されて、戦争も終わり、著書はアメリカに移民することができました
本書では多くの登場人物が出てきますが、前の章で出てきた人物が次の章では死んでしまうといったことが頻繁に起き、著者が生き延びることができたのは、著者がずば抜けて賢かったわけでも体力があったわけでもなく、著者に好意をもった人たちの助けとまったくの運によるものでした
著者を助けてくれた人たちの中にナチスがいる一方で、同じユダヤ人でありながらカポとなって同胞に暴力をふるったものもいます(著者の父親はこのカポによって殺されている)
本書では単純にナチスは加害者でユダヤ人は被害者という対立構造では表明できない複雑性がかいま見えます
2018年3月7日に日本でレビュー済み
ポーランドの小さな村に家族とともに住んでいた歯科医学生がナチスによって4年間にわたってアウシュビッツを含むいくつかの強制収容所に理不尽で悲惨な迫害を受けながらも、歯科診療を活かしながらも運良く生き延びることができた自らの体験を記録したノンフィクションである。 読み進めていくうちに、人間はどうしてこのようなむごい仕打ちを他人にできるのだろうかということを考えながら、読み進めていった。事実は小説より奇なりというが、ドイツが連合軍の降参した瞬間から手のひらを返したように変貌するドイツ人の言動は、人間はいかに自己保身的であるかを考えさせられる。このような良書は多くの人、とくに若い世代によんで貰いたいものである。戦後ドイツ人を避難民を母国に帰すために使われた大型客船には数千人のユダヤ人も乗っていたがイギリスの魚雷によって沈没させられるカップアルコナ号の遭難事件は本書で初めて知った。同じ時代、東洋では日本人による蛮行が他民族におこなわれていたことに思い及ぶと胸が傷む。
上田氏、向井両氏の和訳は非常に読みやすく、一気によむことができた。感謝
上田氏、向井両氏の和訳は非常に読みやすく、一気によむことができた。感謝