冒頭にある1つの質問。
「10年後に10万円を受け取るか、それとも今日ならすぐに2万円受け取るか?」
実はこの質問にとてもとても深い意味が込められている。
簡単に言うと、脳みそがギャンブルによりぶっ壊れた場合には正常な判断ができない。
普通であれば、10万を選んだ方が賢い。
何もしないで5倍になるのだから。
しかし、ギャンブル依存症の人はとにかく、今すぐにでも、目の前の報酬が欲しくなってしまうのだ。
まともに、判断することができない。
頭では、10年後の10万の方が得であるとわかっていても、待つことができない。
ドーパミンなどのホルモンを出す組織がおかしくなってしまっている。故障しているのだ。
本人の意思ではなく、脳の故障により、意思決定を支配されているわけである。
本当に辛い。
やめようと思ってもやめられない。
本当にしんどい。
私も数年間、パチンコにほぼ毎日通っている状態であった。完全に病気である。
今は通わなくなって久しい。
この本を読んで、少し距離を置いて考えられるようになったのが良かった。
・そもそもギャンブルとは?
・依存症とはなんなのか?
・ギャンブル障害とは?
・自然回復できるの?
よくある医学書のような、医者が患者に教えてやるという一方的な図式ではない。
寄り添うような文体が優しくて救われた。
当時誰にも相談できずに、本当に辛かったがこの本だけは優しかった。
私はこれを
いつもカバンに入れては、持ち歩いた。
そして涙を流しながら読んだときもある。
パチンコでは二千円なんて一瞬で無くなる。
しかし、同じお金でこんなにも良い本が買えてお釣りがくる。
この本に感謝するとともに、1人でも多くの人に届けばいいな。
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