10巻の大台まで乗り上げたゆゆ式の最新刊です。
【いつも通りだけどいつも通りをこなすのが難しい】
きらら系ではかなり珍しい10巻台までやってきました。これもゆゆ式が持つ話のテンポやキャラクターのノリがウケていると言えることだと思います。
話を転換させやすいアクション系はともかく、日常系はそれこそ日常を描くのですが変わり映えしにくいこととネタ被りすることで詰まってしまいやすい、という弱点もあったりします(ネタ被りに関してはAチャンネルでも語られています)。
故に日常系の大台乗りというのは非常に素晴らしいことであるとも言えるわけです。
昨今のきらら系列は日常+百合(と言ってもいいのか分かりませんが)作品の粗製乱造が多く、いわゆる2巻乙も珍しくありません。その中でも順調に巻を伸ばしている作品は安パイに頼らないで済む「武器」があると考えられるのです。
【前の巻を読み返す、というきっかけ】
10巻では7巻で出てきたハンバーグ大会の前振りとも言える話が出ています。
この話を読んだときには「ああ、そういえばそんな話もあったなぁ」と7巻該当回を読み返しました。
きららに限った話ではありませんが、長期連載作品はこういった「前の話を読み返そう」というネタ振りをしてくれるのが有難いです。
【時系列はまだ2年生辺り…?】
ゆゆ式ははっきりと時系列が進まない作品なので3年生の修学旅行の話を読んでから3年生になっていると思っていたのですが、まだ2年生である発言もありました。作者の三上先生もインタビューで語ってはいましたけども。
なので「この話はちょうどこの時期辺りの話かな?」と探り探りで読んでいくのは楽しいですね。
【ゆずこのセクハラ】
9巻と比べるとゆずこのセクハラネタが少なくなってきたのはちょっと寂しいかな、というのがあります。まぁ、アクセル全開でも困るのですが。
1巻からかなりギリギリのネタで攻めてきたのを見るとだいぶ丸くなってきたなぁと思っていたところに9巻ではあいちゃんの胸いじりネタなどが出てきたのでそっち方面で見ると10巻は方向転換先を探っているのかな?と勝手に感じました。
そういったものがなくてもゆゆ式のキャラクターなら面白い話題を提供してくれるから大丈夫、という信頼感もあったりするのですが。
【最後に】
10巻の大台、おめでとうございます。
作品がどこまで続くかは分かりませんがここまで来たら三者三葉を追い抜かしてほしいと思うばかり。
この作品もそうなのですが、ごちうさやAチャンネル、きんモザなどの主力作品が終わってしまったらきららの作風がガラっと変わってしまいそうで余計な心配をしてます。良い意味で変わるか、悪い意味で変わるかはまた別ですが。
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