本書は流行りの行動経済学について書かれた本ですが、特に「時間的非整合性」にのみ焦点を当てています。「時間的非整合性」とはつまり、現在と未来の自分の選択や考えに一貫性を持てないことです。例えば、やってはいけないことをやってしまう(喫煙、飲酒など)人が、未来の自分は合理的な判断をすると思いこみ、結局その未来が現在になるといつも通りのダメな選択をしてしまうということです。確かに私も明日から勉強しようと決心したわりに、その明日が来るとまたその次の日から頑張ろうと思ってしまっていました。今回この本を読んで「時間的非整合性」という概念を知ったことで、人は必ずしも現在計画したことを将来(それが現在となったとき)実現できないことを知りました。
他にも、タバコに対する税金を上げることにことによって他の依存症が代替的に高まる可能性があることや、お酒は必ずしも悪いものとは断定できず年収が高い人は飲酒率も高いことなど興味深い研究結果を沢山知ることができて勉強になりました。
結果的に読んで正解だったのですが、統計的なお話が多く結局著者の主張がほとんどなかったこと、翻訳が少しだけ読みにくく感じたことを踏まえて星を1つ下げました。
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やりすぎの経済学 -中毒・不摂生と社会政策 単行本(ソフトカバー) – 2020/1/17
ハロルド・ウィンター
(著),
河越正明
(翻訳)
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人は決して完全ではない。あと一本、あと一杯、今日は思いっきり食べよう、など、人は時にこれまでの苦労を水の泡にするような不合理な行動を平気で起こす。伝統的には経済学者のさしたる関心ごとではなかったそうした行動を、社会政策の決定においては、どのように考えれば彼ら自身をやりすぎから守り、幸福にできるのだろうか。例えば、タバコ税で喫煙者はより幸福になるのであろうか? 喫煙者は当然喜ばないと思うだろう。しかし、そうすることによって幸せになれる喫煙者もいるのだ。それは一体どういうことか。人々をやりすぎ、中毒から守る社会政策を、ウィットに富んだ語り口で展開していく。
- 本の長さ356ページ
- 言語日本語
- 出版社大阪大学出版会
- 発売日2020/1/17
- 寸法18.8 x 12.8 x 2.5 cm
- ISBN-104872596161
- ISBN-13978-4872596168
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
吸いすぎ、飲みすぎ、食べすぎを知れば、すべてのやりすぎを止められる。やりすぎを気にするあなたへの経済学。
著者について
著者 ハロルド・ウィンター(Harold Winter) オハイオ大学(オハイオ州アセンズ)経済学教授。著書に、Trade-Offs: An Introduction to Economic Reasoning and Social Issues, 2nd ed., University of Chicago Press (2013), The Economics of Crime: An Introduction to Rational Crime Analysis, 2nd ed., Routledge (2019)などがある。
訳者 河越正明(かわごえ・まさあき) 日本大学経済学部教授、大阪大学大学院医学系研究科医療経済・経営学寄附講座特任教授。専門は、日本経済、医療経済、マクロ経済。1987年東京大学経済学部、1994年London School of Economics and Political Science (MSc.)、2017年大阪大学(博士(国際公共政策))。1987年経済企画庁に入庁し、2018年3月に内閣府を退職するまでに政策統括官(経済財政運営担当)付参事官(総括担当)、経済社会総合研究所総括政策研究官のほか、経済協力開発機構(OECD)経済局エコノミスト、(公社)日本経済研究センター主任研究員、(公財)連合総合生活開発研究所主任研究員などを歴任。2018年4月より現職。景気循環学会理事。著書に、『医療と経済』大阪大学出版会(共編著、2016年)、『グローバル化の進展とマクロ経済』慧文社(共編著、2011年)がある。
訳者 河越正明(かわごえ・まさあき) 日本大学経済学部教授、大阪大学大学院医学系研究科医療経済・経営学寄附講座特任教授。専門は、日本経済、医療経済、マクロ経済。1987年東京大学経済学部、1994年London School of Economics and Political Science (MSc.)、2017年大阪大学(博士(国際公共政策))。1987年経済企画庁に入庁し、2018年3月に内閣府を退職するまでに政策統括官(経済財政運営担当)付参事官(総括担当)、経済社会総合研究所総括政策研究官のほか、経済協力開発機構(OECD)経済局エコノミスト、(公社)日本経済研究センター主任研究員、(公財)連合総合生活開発研究所主任研究員などを歴任。2018年4月より現職。景気循環学会理事。著書に、『医療と経済』大阪大学出版会(共編著、2016年)、『グローバル化の進展とマクロ経済』慧文社(共編著、2011年)がある。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ウィンター,ハロルド
オハイオ大学(オハイオ州アセンズ)経済学教授
河越/正明
日本大学経済学部教授、大阪大学大学院医学系研究科医療経済・経営学寄附講座特任教授。専門は、日本経済、医療経済、マクロ経済。1987年東京大学経済学部、1994年London school of Economics and Political Science(MSc.)、2017年大阪大学(博士(国際公共政策))。1987年経済企画庁に入庁し、2018年3月に内閣府を退職するまでに政策統括官(経済財政運営担当)付参事官(総括担当)、経済社会総合研究所総括政策研究官のほか、経済協力開発機構(OECD)経済局エコノミスト、(公社)日本経済研究センター主任研究員、(公財)連合総合生活開発研究所主任研究員などを歴任。2018年4月より現職。景気循環学会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
オハイオ大学(オハイオ州アセンズ)経済学教授
河越/正明
日本大学経済学部教授、大阪大学大学院医学系研究科医療経済・経営学寄附講座特任教授。専門は、日本経済、医療経済、マクロ経済。1987年東京大学経済学部、1994年London school of Economics and Political Science(MSc.)、2017年大阪大学(博士(国際公共政策))。1987年経済企画庁に入庁し、2018年3月に内閣府を退職するまでに政策統括官(経済財政運営担当)付参事官(総括担当)、経済社会総合研究所総括政策研究官のほか、経済協力開発機構(OECD)経済局エコノミスト、(公社)日本経済研究センター主任研究員、(公財)連合総合生活開発研究所主任研究員などを歴任。2018年4月より現職。景気循環学会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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登録情報
- 出版社 : 大阪大学出版会 (2020/1/17)
- 発売日 : 2020/1/17
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 356ページ
- ISBN-10 : 4872596161
- ISBN-13 : 978-4872596168
- 寸法 : 18.8 x 12.8 x 2.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 178,281位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 55位現代経済学
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