最初にこの本に出会ったのは禅に傾倒していた頃だったと思います。
禅が少しでも出てくる本は片っ端から読んでいたにも関わらず、というかむしろそんなんだったせいか、
このいかにも軽薄そうなタイトルの本はスルーしてしまいました。
それから数年、私はタイで短期出家したりしていた訳ですが、先日どういう訳かオススメに上がってきた
「バカダークファンタジーとしての聖書」をネタのつもりで購入してからこの著者の大ファンとなり、
仏教の事もなんか書いてないかな、と思って調べてみたら、ああこの本の著者だったのかと。
そして、上座部仏教に触れた私には、この「パンク」と「仏教」という組み合わせに違和感を感じるどころか、
ピッタリとマッチしているように感じられるようになっていました。
(他の架神作品を読んだ影響もあるかも。)
セックスピストルズが「アンチ伝統宗教」とか「アンチ政府」とか歌っていますが、そんなレベルではありません。
「バカダーク」の方でも「イエスは旧ユダヤ教をブチ壊そうとしたパンク野郎だった」とか書かれていて
なるほどと思ったものですが、パンク野郎としては釈尊の方がその何倍もヤバいのです。
なにせ「アンチヒトとしての本能=アンチ自然の摂理」ですから。パンクにもほどがあります。
ヒトとしての幸福を捨てて別の幸福を得るという、自然の摂理に対するチートみたいな過激なパンク活動をしながら、
王族として暮らしていた頃のノウハウを動員したりして教団が世間からも立派に見えるような律を作り、
結果働かずに世間から養って貰えるニート大勝利システムを構築する辺り、マネージャーとしても抜け目がありません。
どんだけパンクでもメシは食わないとやっていけませんからね。
(これが禅宗の時代になって世間に寄生できなくなると一転して労働賛歌を歌い出したりしますが、それはそれで
「伝統仏教に対するパンク」なのかもしれません。)
釈尊のパンクが強烈すぎるせいで他のパンク者のインパクトがイマイチですが、とても勉強になりました。
この一見ネタ本にしか見えないのに、しっかりとしたデータの下に書かれていて読むとすごく勉強になるのは
架神さんの著作に共通する長所ですね。
下手に仏教研究者とか僧侶の書いた本を読むより、この本を読んだ方が遙かに為になりますし、ニュートラルな知識が得られると思います。
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