自分は、心身両面のサポートができる、それこそ敷居の低い駆け込み寺的場所を作りたいと長年(看護学生の頃から)思っていて、でもどういう形にするのがいいのか今一歩踏み出せずにいる中で、兼ねてより興味を持っていた僧侶の道をめざし、お寺の形でできればと考えていた中でこの本を見つけ、これは参考になるのでは!と思い期待を込めて読ませていただきました。
僧侶の家の出じゃなくても、宗派にとらわれずともお寺を作ることが可能であるということは勇気と自信を貰えました。しかしその一方、この「みんなのお寺」はやはり特殊だったんじゃないかな、これを読んで誰でもできるようなものではない、ということもわかりました。
それは、雅亮さんは、早くから一応仏門に入り、それなりの経験があり、地域に顔もつながりもあったこと、白皮症であることも少なからずプラスに影響しているであろうこと、和公さんというパートナーの明るさと行動力の支えの相乗効果、二人が若いうちに行動を起こせた若さゆえの無謀さ、諸々、、、。なので、お寺を作ることは可能であり、何が必要かということは参考になるが、だからと言って、仏教の基本的な知識や技術、経験などもないまま始めていいことでもなければ、できることでもないだろうということはわかりますが、これを読んだからといって誰でもできることでもなければ、やっていいことでもないかなと思いました。
あと、個人的な感想としては、正直あまり好感は持てなかった。それはお二人とも恵まれた環境にあることと、果たしてどれだけ仏教を理解し、どのような実践できているのか(どういう仏教の考えがあるのかなど)が全く伝わってこなかったことです。それなりに法事をこなしたり、インドやミャンマーに行ったりしていることなどは書かれていますが、インドやミャンマーに行ってもそれは観光の一貫でしかなく、みんなのお寺の仏教はそのどちらの教義にも根差してはいないし、浄土真宗からも還俗しているということで、僧籍がない仏教徒であることの意味がどういうものなのかなども全くつかめないこと。宗教法人にはなっているものの、お寺ごっごの状態に思えてしまったこと、など、なにか???な気持ちになってしまったというのが正直なところです。
もともと浄土真宗という宗派が俗世間の延長の感じの宗派であることから、気楽な感じでお寺やってま~すという形でできたのかなとも思えてしまいました。
ただ、そうはいっても、檀家となっている方々も大勢いらっしゃるということなので、成功しているわけでなので、これはこれで一つの形として役に立てているわけなのでいいのかなとは思いはします。お寺でなくても良かったけど、お寺だったから受け入れやすかったのかも?とも。
辛口コメントになりましたが、改めて仏教とは?ということも考えさせられ、自分が目指す形の参考にはなりました。今後のお二人の仏教への学び・目覚めを期待し、普通の評価にさせていただきましたこと悪しからずご理解いただければと思います。
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みんなの寺の作り方―檀家ゼロからでもお寺ができた! 単行本 – 2011/10/1
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- 本の長さ288ページ
- 言語日本語
- 出版社雷鳥社
- 発売日2011/10/1
- ISBN-104844135732
- ISBN-13978-4844135739
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
「一緒に、お寺をつくらない?」それは突然のプロポーズからはじまった!お寺って新しくつくれるの?手続きは?檀家さん集めは?資金は?場所は?建物は?日本一の寺嫁を目指す著者が語るはじめてのお寺づくり。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
天野/和公
「みんなの寺」坊守。1978年、青森県十和田市生まれ。東北大学文学部(宗教学)卒。2002年10月、夫・天野雅亮と仙台市泉区に「みんなの寺」を開山。以来、4コマ漫画ブログでお寺暮らしの様子を発信中。4歳女児、1歳双子男児の母(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
「みんなの寺」坊守。1978年、青森県十和田市生まれ。東北大学文学部(宗教学)卒。2002年10月、夫・天野雅亮と仙台市泉区に「みんなの寺」を開山。以来、4コマ漫画ブログでお寺暮らしの様子を発信中。4歳女児、1歳双子男児の母(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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登録情報
- 出版社 : 雷鳥社 (2011/10/1)
- 発売日 : 2011/10/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 288ページ
- ISBN-10 : 4844135732
- ISBN-13 : 978-4844135739
- Amazon 売れ筋ランキング: - 465,111位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1978年青森県十和田市生まれ。宮城県仙台市在住。
お寺の生まれではないものの、小さい頃から宗教に心惹かれる。
東北大学文学部(宗教学)を卒業した翌2002年、夫と単立寺院「みんなの寺」を開山。
2004年ミャンマーで尼僧となり、3ヶ月間ヴィパッサナー瞑想を修行、
その体験を4コマ漫画に描き『ミャンマーで尼になりました』(イースト・プレス)として出版。
認定臨床宗教師。
三児の母。
■「みんなの寺」URL: http://www.mintera.info/
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.2
星5つ中の4.2
17 件のグローバル評価
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トップレビュー
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2020年3月16日に日本でレビュー済み
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2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2019年12月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最高に面白い本でした。仏教や寺と言うよりは天野和公さんのバイタリティ溢れる生き方が面白い。
寺では無く何の職業や商売に置いても必要な心の在り方がとても勉強になる1冊です。
家族があるから幸せを感じる私には楽しい楽しい本でした。
寺では無く何の職業や商売に置いても必要な心の在り方がとても勉強になる1冊です。
家族があるから幸せを感じる私には楽しい楽しい本でした。
2012年9月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
敬意を抱く共通の知り合いから妻に本書の紹介と推薦があって妻が購入した。さして期待もせず頁をめっくたら手放せなくなって一気に読了した。面白い!! 興味深い!!
一見本書は、一組の夫婦がゼロから徒手空拳でお寺を立ち上げた苦労を綴った成功物語である。筆者はその坊守さん(奥さん)である。さしたる志もなくお寺を持ちたいという妄想を抱く人々(意外に多いという)への警告書でもあり、志を同じくする人々への参考書でもある。但しそれらの面での書評は私の成し得るところではない。
本書の素晴らしい所は、僧門に縁遠い俗人にも、いや俗人にこそ、大いに訴求するものがあることだ。まず読者は、住職と坊守の並々ならぬ志の高さとくじけぬ行動力と人柄に感じ入る。またお寺の経営という一般にはあまり馴染みの無い分野の情報に興味をそそられる。
筆者は経営的な視点と筆力を持つ異才である。従って本書は楽しく読めるだけでなく、経営的な参考書になる。一気に読み上げて楽しく爽快な書である。
一見本書は、一組の夫婦がゼロから徒手空拳でお寺を立ち上げた苦労を綴った成功物語である。筆者はその坊守さん(奥さん)である。さしたる志もなくお寺を持ちたいという妄想を抱く人々(意外に多いという)への警告書でもあり、志を同じくする人々への参考書でもある。但しそれらの面での書評は私の成し得るところではない。
本書の素晴らしい所は、僧門に縁遠い俗人にも、いや俗人にこそ、大いに訴求するものがあることだ。まず読者は、住職と坊守の並々ならぬ志の高さとくじけぬ行動力と人柄に感じ入る。またお寺の経営という一般にはあまり馴染みの無い分野の情報に興味をそそられる。
筆者は経営的な視点と筆力を持つ異才である。従って本書は楽しく読めるだけでなく、経営的な参考書になる。一気に読み上げて楽しく爽快な書である。
2011年11月17日に日本でレビュー済み
この本は、題名の通り、お寺の作り方をメインルートとして書かれている。
だからと言って、お寺を作る気がない人は読む必要が無いかというとそうでもない。
そもそも、日本にお寺は山のように建っている。なのに、何故、お寺を作る必要があるのか、また、それが軌道に乗るというのは、社会とお寺の関係について、どのような意味があるのか。
現代の社会と寺社との関係性について、ある程度、論考している人間ならば読む価値はあると思った。
この本ではお寺を単立宗派として宗教法人格にしている。何故、そのような選択が必要だったのか。元々所属していた宗派の中で実行することが難しいと考えたからだ。
何故、難しいのか。伝統仏教の構造と、現代の社会が求めるお寺の姿の違いが根底にあることが伝わってくる。
そのような視点で、色々なエピソードを読んでいくと、現代の伝統仏教のあり方と、これからの時代にあるべき、お寺のあり方について、色々示唆を得ることができる。
このようなことに興味がある方は、一読する価値があると思う。
だからと言って、お寺を作る気がない人は読む必要が無いかというとそうでもない。
そもそも、日本にお寺は山のように建っている。なのに、何故、お寺を作る必要があるのか、また、それが軌道に乗るというのは、社会とお寺の関係について、どのような意味があるのか。
現代の社会と寺社との関係性について、ある程度、論考している人間ならば読む価値はあると思った。
この本ではお寺を単立宗派として宗教法人格にしている。何故、そのような選択が必要だったのか。元々所属していた宗派の中で実行することが難しいと考えたからだ。
何故、難しいのか。伝統仏教の構造と、現代の社会が求めるお寺の姿の違いが根底にあることが伝わってくる。
そのような視点で、色々なエピソードを読んでいくと、現代の伝統仏教のあり方と、これからの時代にあるべき、お寺のあり方について、色々示唆を得ることができる。
このようなことに興味がある方は、一読する価値があると思う。