この名作を、今更ながら読んでみた。
元々アニメがこの作品を知る切っ掛けだったのだが、それから原作を読むまでに10年もかかってしまった。
実際読んでみると、アニメの記憶とだいぶちがうことに気づく。
アニメは2巻までの内容を、構成を変え、キャラやエピソードを増やし、ストーリーを膨らませほとんどオリジナルストーリーにしていたようだ。
アニメの主要キャラの一人タナベにしろ、アニメでは第1話から登場するが原作では2巻からの登場となる。
また、アニメはヒューマンドラマ(人間賛歌)のイメージがあったのだが、確かに原作にもその一面はあるが、どちらかと言えばもっと哲学的というか宗教的というか、人間そのものも含めた宇宙(自然)というものが画かれる。
仏教では、縁起の法を表す表現に「一即多(一は万物に通じ、万物は一に集約される)」というのがあるが、すべての人も物も宇宙も全部繋がっているという感じだろうか。
だから物語では、人類の発展も宇宙開発も、否定的にも肯定的にも画かれない。
ただ、それも含めた宇宙(自然)の理なのだとでもいう風に。
とにかく、でかい話です。