【主な登場人物】
●小山三郎(ボク):
物語の主人公で、後の著者。調査隊の隊長。文学部で美術史を学ぶ。エジプト調査は10歳のころからの夢。日本にエジプト考古学を確立すべく、大学の仲間を巻き込んで研究サークルを発足させ、その仲間とともにエジプトに渡った。また、渡航にあたっては、タンカー会社に無料で乗せてもらえるよう交渉するなど、抜群のバイタリティを発揮した。
●谷沢俊郎:
主人公のクラスメイトで、主人公の人柄に興味を持ち、いっしょに研究会を立ち上げるエジプト研究サークルの幹事長。5人の中でいちばん年下。知っていることを言わないと気が済まない性格。じゃんけんに強い。
●黒田次雄:
同じく主人公のクラスメイト。大学紛争で捕まりそうになった経験を持つ。ほとんど感情を表に表さない。
●西山至:
政経学部。育ちのいいエリートで、かつ実務能力にたけている。調査隊の渉外担当。将来は起業を考えている。古代エジプトよりも、現代のエジプトの政治などに関心がある。
●太田俊介:
商学部。アメリカに留学する予行演習としてエジプトへ来た。しかし、得意のはずの英語が通じない。いたずら好きな性格の持ち主。
●バダリアおばさん:
下宿の大家さん。息子2人、娘5人の子どもを持つ、未亡人。夫を亡くしてから、空いた部屋を貸している。娘5人のうち、2人はすでに嫁いでいる。
●ムスターファ:
バタリアおばさんの長男。家族でいちばん英語ができるため、日本から来た5人の通訳にもなっている。15歳なのに、いいなずけがいる。
●向井さん:
早稲田大学の先輩で、エジプトの大学でイスラム教とアラビア語を学んでいる。5人がエジプトで最もお世話になった人物。
●大山さん:
カイロ大使館の外交官。5人がエジプトで活動するために必要な手続きなどで面倒を見た。向井さんとは留学仲間。
1966年、とびきり無鉄砲な旅がはじまった!ホームステイ先には未亡人と娘三人。えっ!ボクたちスパイなの?!イスラームの結婚のしきたりって、不思議?!アラビア語とエジプト料理、一石二鳥の習得法。ワニまでミイラにしてしまうとは!クルナ村の「アヤシイ」人たち。憧れの王家の谷、ツタンカーメンの墓で。エジプト娘の涙の引き留めで、あわや―ほか、笑いと感動のエピソードが満載のドタバタ冒険記。
著者について
吉村 作治(よしむら・さくじ)
早稲田大学客員教授(工学博士)。1943年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。カイロ大学考古学研究所留学。10歳の時にハワード・カーター著『ツタンカーメン王の秘密』を読んで古代エジプトに興味を持つ。早稲田大学入学後の1966年にはアジアで初めてのエジプト調査隊を組織し、現地にて調査。以来現在まで、約40年にわたってエジプトで発掘調査・研究を続けている。マルカタ南・魚の丘遺跡彩色階段、ピラミッド建造法解明の鍵となる世界最古級の大型石造建造物ほか、数々の発見により国際的評価を得ている。本書は、1966年の調査の体験を、青春小説としてまとめたもの。
著書に、「ミイラ発見!!—私のエジプト発掘物語」(アケト)、「古代エジプトを知る事典」(東京堂出版)ほか多数がある。
エジプト好きの方々のWeb上の会員組織「エジプト倶楽部」を主宰している。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
吉村/作治
早稲田大学客員教授(工学博士)。1943年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。カイロ大学考古学研究所留学。10歳の時にハワード・カーター著『ツタンカーメン王の秘密』を読んで古代エジプトに興味を持つ。早稲田大学入学後の1966年にはアジアで初めてのエジプト調査隊を組織し、現地にて調査。以来現在まで、約40年にわたってエジプトで発掘調査・研究を続けている。マルカタ南・魚の丘遺跡彩色階段、ピラミッド建造法解明の鍵となる世界最古級の大型石造建造物ほか、数々の発見により国際的評価を得ている。また、エジプト好きの方々のWeb上の会員組織「エジプト倶楽部」を主宰している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)