原作DVDを見て、小説の存在を知り、そのレビューを見て面白そうだったので購入しましたが、正直あまり良い感想は持ちませんでした。
切ない感情や心情を描きだす新海誠の世界観とそれを見る人間が自分なりの解釈を加えて話を作り上げていくのが「ほしのこえ」の面白さだと思うからひとによって感じ方が違うと思うのは仕方がないことだと思うのですが。この小説の作者が作り出している世界観はなんだか違うなぁと感じます。
ひとつ例を挙げると、原作の最後のほうでミカコから届いたメールが二行だけで残りがノイズだらけだったというところ。自分の解釈ではそのノイズに入る部分は本来、ミカコとノボルが語っている懐かしいものに関すること(黒板消しのにおいやコンビニの落ち着く感じ)がはいっている思っていました、それが思いが時や距離を超えたということではないのでしょうか?(別の解釈を持っている人がいたらごめんなさい)。でもこの作者の解釈ではノイズ部分に入る部分は好きだという告白の文章(実際に届いた2行よりもさらに短いよ)。
こんな感じで原作のコピー小説というよりも、同人誌という感じが強かったです。あとがきの部分でも新海誠と小説の作者が情報交換をしたという感じはしませんでした(新海誠が小説の感想についてまったくのべていないのが印象的です)。
だから自分小説を買う理由になった部分。ほかの方のレビューに書かれている(ミカコが機体の中で制服でいる理由)というのも本当かどうかはわかりません。
原作なしでひとつの小説としてなら面白かったかもしれませんが、原作と照らし合わせながら読んでしまう自分には合いませんでした。正直に言うと、若者の絶大な支持を得ているといわれる新海誠の物語の心情を理解するにはこの作者の年齢は高すぎるのではないかという感想でした。
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