ダム建設で水没していく村を、じい(「加藤 嘉」役)と孫との会話、子どもたちの姿、村人の姿などを美しい自然の風景を背景に、村人の深い悲しみと長い苦悩の日々を映し出しています。
ある日、じいは孫と「長者が淵」に渓流釣りに出かけます。そこでじいは倒れます。
驚いて駆け寄った孫にじいは「坊よ。こういう時は慌てるでない。じいは大丈夫じゃ。こんなことで逝きゃあせん。決して走るでないぞよ。」と語りかけます。
孫は何度も転げながら、全力で走り助けを呼びに戻ります。
じいは、若かりし頃の自分(「篠田三郎」役)と若く美しい妻(「岡田奈々」役)との楽しかった日々、子どもが授かったときの喜びを回想しながら助けを待ちます。
助け出されたじいは、息子(「長門裕之」役)に背負われて山道を下りて行き、やがて村が見えるところまで来ると、安心したかのように逝ってしまいます。
最後の方の場面ですが、小学校の学芸会が出てきます。それを楽しそうに見ていた村人は、子どもたちが『ふるさと』を唱和すると、涙を流しながら唱和するのです。
やがて雪がチラつくなかを村人は村を去って行き、峠で無人となった村を振り返り手を合わせます(「樫山文枝」役)。そして荷物を満載したトラックが次々と峠のトンネルに姿を消していきます。
やがて本格的な冬が訪れ、無人となった村を真っ白に染めあげます。まるで『死に装束』です。
ここで映画は終わります。
余談ですが、道路工事や河川工事で土地の収用などが必要になった場合「公共補償基準」というものがあり、これで補償金が算定され支払われます。
しかし、ダム建設では「公共補償基準」のようなものは無いのです。
それは、水没することで『ふるさと』を失う人々には金銭で償うことは出来ないからなのです。でも、金銭で償うしかない。残された道は『話し合い』のみです。『話し合い』で「補償金の算定方法」「生活再建のあり方」などすべてのことが決められます。この『話し合い』で双方が納得し合意した内容によって、各戸に補償金が算定され支払われるのです。そういうものなのです。
元一公務員
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