事故発生時官邸は「メルトダウン」「炉心溶融」とは言わず「炉心損傷」と言い換えた。
それから2年後安倍晋三は汚染水について「結論から言うとまったく問題はない」
「状況はアンダーコントロール」
「0・3平方キロメートルで完全にブロックされている」
と言い切った。事実は汚染水は駄々漏れ。閉じ込める仮設タンクのパッキンの耐用年数は5年。何年閉じ込めるからわからない汚染水のタンクなのにである。
偉い人の発言は、都合のいい嘘ばかり。何しろ原発事故。下手をすれば東京電力、内閣なんか軽く吹っ飛ぶタブー中のタブー。
薮の中は見えない…
しかし危険な事故処理をするのは作業員である。東京新聞の記者は9年間、原発作業員から聞き取り調査を続けそれをまとめた本である。
作業員の発言を尊重した編集であるため、重複や、専門的知識が疑われる箇所も多々ある。
まずは原発作業員の聞き取りをした東京新聞の片山夏子さんのジャーナリズム魂に拍手をおくりたい。
ちなみに、本書によれば各国の要人が集まるサミット期間中は作業が中止だそうである。
どうやら理由は、トラブルが起きると問題になるから…
本当なら稲川淳二の話よりもこわい。
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ふくしま原発作業員日誌 イチエフの真実、9年間の記録 単行本 – 2020/2/20
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【第42回 講談社 本田靖春ノンフィクション賞】、【第20回 石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞 奨励賞】のW受賞!
終わらない廃炉、イチエフ作業員たちの声
「誰かがやらなきゃならないなら俺が…」(47歳・下請け作業員)
「ゼネコンはいいなあ。俺らは原発以外仕事がないから、使い捨て」(35歳・カズマさん)
「自分は“高線量要員"だった」(45歳・下請け作業員)
「作業員が英雄視されたのなんて、事故後のほんの一瞬」(56歳・ヤマさん)
「地元では、東電社員になることは憧れだった」(30代・下請け作業員)
ジャーナリスト青木理 絶賛! !
人類史でも未曾有の原発事故から9年、本書ほど「現場」に迫った記録はない!
【内容】
高線量下で日当6500円、作業員の被ばく隠し、がん発病と訴訟…
箝口令が敷かれた作業員たちを、東京新聞記者が9年にわたり取材し続けて見えてきた、福島第一をめぐる真実
【構成】
福島第一原子力発電所 構内図/原子炉+タービン建屋図/汚染水をめぐる構図
目次
序章
1号機、3号機、4号機で水素爆発/不眠不休で危機に向き合った作業員たち……他
[1章] 原発作業員になった理由–––––2011年
●全面マスク内は汗との闘い(シンさん)/初めて足を踏み入れたイチエフで身震い/防護服を着ても、被ばくする/7次請け、8次請け……原発の多重下請け構造「/福島のためにありがとう、でも……」/政府が作り出した「冷温停止状態」の意味/原発と暮らしてきた町/頭から汚染水をかぶった作業員●/現場の情報、ちゃんと教えて(作業員)/●吉田所長お疲れさま(ケンジさん)/政府の事故収束宣言に、作業員らの怒り「/人の声も、生活の音も、夕飯の香りもしない」……他
[2章] 作業員の被ばく隠し–––––2012年
●津波きたら、イチエフはもたない(作業員)/続々と起こる仮設ホースの汚染水漏れ/年度末を越えれば被ばく線量は「リセット」/「脱原発依存」と「再稼働」の矛盾/会見の説明から消えた「炉心溶融」/「事故」→「事象」、「汚染水」→「滞留水」。東電、原発用語に言い換え●/春―「チャッカ」のない海(ケンジさん)/●高線量恐れず2号機格納容器に穴開け(セイさん)/原発は絶対安全なはずだった/幼い子どもたちと原発近くには住めない/退社する東電社員、とどまる東電社員/1〜4号機が廃止に「/津波への備えが不十分なことは知っていた」/四つの事故調査委員会、事故は「人災」か「天災」か/追いつめられた作業員らが「被ばく隠し」/「賃金、手当ピンハネ」労働局に訴え「/自分は〝高線量要員〞だった」/隠蔽される事故「上に報告しないでくれ」/●「絆」って何だろう 事故後に増えた離婚(カズマさん)/賠償金を「もらえる人」、「もらえない人」/「ちりとりで汚染水をすくう」記事に厚労省の圧力……?他
[3章] 途方もない汚染水–––––2013年
●積雪これほどとは(シンさん)/自民党、原発ゼロ見直し「事故収束宣言」に答えぬ旧政権「/俺の存在は線量だけなのか」/超高線量の建屋内、5分が限界/責められる東電社員の家族/急ピッチで進められるタンク造り/広がる汚染水対策、国費470億円投入●/無駄な視察なら来るな(ヤマさん)/「原発で働いていると言えない」/●吉田所長安らかに(作業員)/「あんたらマスコミのせいだ」と怒られる/安倍首相「アンダーコントロール」、2020年五輪が東京に/国の圧力「急げ、急げ」作業10時間超え発覚/収束宣言を境にがん無料検診で差別……他
[4章] 安全二の次、死傷事故多発–––––2014年
本当に日当は1万円上がる●?/ネオン輝く東京に違和感(ヒロさん)/労働環境改善アンケート「本音書けない」/●事故からまだ3年「忘れられるのが一番怖い」(ハルトさん)/過酷なタンク内の除染作業/土砂下敷きで作業員死亡、救急要請50分後/10時間超えの違法労働、再び「人間扱いされない、奴隷だった」/●資格のない溶接工だらけ(ケンタロウさん)/次に原発事故が起きたときの準備……他
[5章] 作業員のがん発症と労災–––––2015年
3カ所にがん、「病気になったら知らん」/2週間の工事中止による賃金不払いに、憤る作業員たち/壊れていく夫婦関係●/借金して社員に手当(ヨシオさん)/●結局、使い捨てなのか(ヨシオさん)/白血病で、原発事故後初の労災認定●/もうすぐ第2子誕生、被ばくの影響が心配(ヒロさん)……他
[6章] 東電への支援額、天井しらず–––––2016年
●「東電の負担を減らそう」とボーナス大幅カット(東電子会社作業員)/●「パパいらない」(ヒロさん)/1〜4号機を囲む凍土遮水壁、海側だけ先行/お守りは金髪の無修正ポスター/溶接工の男性、白血病で東電と九電を提訴●「/ポケモンGO」で起きた奇跡(ヒロさん)……他
[7章] イチエフでトヨタ式コストダウン–––––2017年
●被ばく線量と__体重ばかり増え(トモさん)/3号機で初めてデブリを捉える●地元の漁師と交流(チハルさん)/入れ墨の作業員とヤクザの作業員/俺たち線量役者か●/お盆は妻の墓に(キミさん)/「トヨタ式」のコストダウン●/デブリの取り出し何十年先(?セイさん)/原子力御三家と原発カースト……他
[8章] 進まぬ作業員の被ばく調査–––––2018年
敷地は安全? 作業員の労務費下がる●/イチエフには戻らない(リョウさん)/●「イチエフ病」(ダイキさん)/進まぬ疫学調査、受診者は2割強●/酷暑に重装備、医務室行けば「健康管理不十分」(ノブさん)/長時間労働で過労死……他
[9章] 終わらない「福島第一原発事故」–––––2019年
2号機格納容器内でデブリ持ち上げに成功●/事故当時の中高生がイチエフで働くように(ハルトさん)/●選曲は「負けないで」から「宇宙戦艦ヤマト」に(ヒロさん)/●五輪工事現場に違和感(チハルさん)/●イチエフにうまみがなくなってきた(ユウスケさん)/福島第一原発事故のコスト/120メートル排気筒を輪切りで解体「/福島第一原発」廃炉まで/作業員たちをめぐる労働環境と補償/立ち上がったチェルノブイリ収束作業員……他 解説 ―「小文字」を集めたルポルタージュ ジャーナリスト・・・青木 理
終わらない廃炉、イチエフ作業員たちの声
「誰かがやらなきゃならないなら俺が…」(47歳・下請け作業員)
「ゼネコンはいいなあ。俺らは原発以外仕事がないから、使い捨て」(35歳・カズマさん)
「自分は“高線量要員"だった」(45歳・下請け作業員)
「作業員が英雄視されたのなんて、事故後のほんの一瞬」(56歳・ヤマさん)
「地元では、東電社員になることは憧れだった」(30代・下請け作業員)
ジャーナリスト青木理 絶賛! !
人類史でも未曾有の原発事故から9年、本書ほど「現場」に迫った記録はない!
【内容】
高線量下で日当6500円、作業員の被ばく隠し、がん発病と訴訟…
箝口令が敷かれた作業員たちを、東京新聞記者が9年にわたり取材し続けて見えてきた、福島第一をめぐる真実
【構成】
福島第一原子力発電所 構内図/原子炉+タービン建屋図/汚染水をめぐる構図
目次
序章
1号機、3号機、4号機で水素爆発/不眠不休で危機に向き合った作業員たち……他
[1章] 原発作業員になった理由–––––2011年
●全面マスク内は汗との闘い(シンさん)/初めて足を踏み入れたイチエフで身震い/防護服を着ても、被ばくする/7次請け、8次請け……原発の多重下請け構造「/福島のためにありがとう、でも……」/政府が作り出した「冷温停止状態」の意味/原発と暮らしてきた町/頭から汚染水をかぶった作業員●/現場の情報、ちゃんと教えて(作業員)/●吉田所長お疲れさま(ケンジさん)/政府の事故収束宣言に、作業員らの怒り「/人の声も、生活の音も、夕飯の香りもしない」……他
[2章] 作業員の被ばく隠し–––––2012年
●津波きたら、イチエフはもたない(作業員)/続々と起こる仮設ホースの汚染水漏れ/年度末を越えれば被ばく線量は「リセット」/「脱原発依存」と「再稼働」の矛盾/会見の説明から消えた「炉心溶融」/「事故」→「事象」、「汚染水」→「滞留水」。東電、原発用語に言い換え●/春―「チャッカ」のない海(ケンジさん)/●高線量恐れず2号機格納容器に穴開け(セイさん)/原発は絶対安全なはずだった/幼い子どもたちと原発近くには住めない/退社する東電社員、とどまる東電社員/1〜4号機が廃止に「/津波への備えが不十分なことは知っていた」/四つの事故調査委員会、事故は「人災」か「天災」か/追いつめられた作業員らが「被ばく隠し」/「賃金、手当ピンハネ」労働局に訴え「/自分は〝高線量要員〞だった」/隠蔽される事故「上に報告しないでくれ」/●「絆」って何だろう 事故後に増えた離婚(カズマさん)/賠償金を「もらえる人」、「もらえない人」/「ちりとりで汚染水をすくう」記事に厚労省の圧力……?他
[3章] 途方もない汚染水–––––2013年
●積雪これほどとは(シンさん)/自民党、原発ゼロ見直し「事故収束宣言」に答えぬ旧政権「/俺の存在は線量だけなのか」/超高線量の建屋内、5分が限界/責められる東電社員の家族/急ピッチで進められるタンク造り/広がる汚染水対策、国費470億円投入●/無駄な視察なら来るな(ヤマさん)/「原発で働いていると言えない」/●吉田所長安らかに(作業員)/「あんたらマスコミのせいだ」と怒られる/安倍首相「アンダーコントロール」、2020年五輪が東京に/国の圧力「急げ、急げ」作業10時間超え発覚/収束宣言を境にがん無料検診で差別……他
[4章] 安全二の次、死傷事故多発–––––2014年
本当に日当は1万円上がる●?/ネオン輝く東京に違和感(ヒロさん)/労働環境改善アンケート「本音書けない」/●事故からまだ3年「忘れられるのが一番怖い」(ハルトさん)/過酷なタンク内の除染作業/土砂下敷きで作業員死亡、救急要請50分後/10時間超えの違法労働、再び「人間扱いされない、奴隷だった」/●資格のない溶接工だらけ(ケンタロウさん)/次に原発事故が起きたときの準備……他
[5章] 作業員のがん発症と労災–––––2015年
3カ所にがん、「病気になったら知らん」/2週間の工事中止による賃金不払いに、憤る作業員たち/壊れていく夫婦関係●/借金して社員に手当(ヨシオさん)/●結局、使い捨てなのか(ヨシオさん)/白血病で、原発事故後初の労災認定●/もうすぐ第2子誕生、被ばくの影響が心配(ヒロさん)……他
[6章] 東電への支援額、天井しらず–––––2016年
●「東電の負担を減らそう」とボーナス大幅カット(東電子会社作業員)/●「パパいらない」(ヒロさん)/1〜4号機を囲む凍土遮水壁、海側だけ先行/お守りは金髪の無修正ポスター/溶接工の男性、白血病で東電と九電を提訴●「/ポケモンGO」で起きた奇跡(ヒロさん)……他
[7章] イチエフでトヨタ式コストダウン–––––2017年
●被ばく線量と__体重ばかり増え(トモさん)/3号機で初めてデブリを捉える●地元の漁師と交流(チハルさん)/入れ墨の作業員とヤクザの作業員/俺たち線量役者か●/お盆は妻の墓に(キミさん)/「トヨタ式」のコストダウン●/デブリの取り出し何十年先(?セイさん)/原子力御三家と原発カースト……他
[8章] 進まぬ作業員の被ばく調査–––––2018年
敷地は安全? 作業員の労務費下がる●/イチエフには戻らない(リョウさん)/●「イチエフ病」(ダイキさん)/進まぬ疫学調査、受診者は2割強●/酷暑に重装備、医務室行けば「健康管理不十分」(ノブさん)/長時間労働で過労死……他
[9章] 終わらない「福島第一原発事故」–––––2019年
2号機格納容器内でデブリ持ち上げに成功●/事故当時の中高生がイチエフで働くように(ハルトさん)/●選曲は「負けないで」から「宇宙戦艦ヤマト」に(ヒロさん)/●五輪工事現場に違和感(チハルさん)/●イチエフにうまみがなくなってきた(ユウスケさん)/福島第一原発事故のコスト/120メートル排気筒を輪切りで解体「/福島第一原発」廃炉まで/作業員たちをめぐる労働環境と補償/立ち上がったチェルノブイリ収束作業員……他 解説 ―「小文字」を集めたルポルタージュ ジャーナリスト・・・青木 理
- 本の長さ464ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日2020/2/20
- 寸法18.8 x 13 x 2.5 cm
- ISBN-104022516674
- ISBN-13978-4022516671
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商品の説明
出版社からのコメント
【第42回 講談社 本田靖春ノンフィクション賞】、【第20回 石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞 奨励賞】のW受賞!
青木理氏も絶賛した東京新聞記者9年に渡る壮絶な「現場」取材
終わらない廃炉、イチエフ作業員たちの生の声が詰まった一冊
箝口令が敷かれた作業員たちを、東京新聞記者が9年にわたり取材して見えてきた、福島第一をめぐる真実。
青木理氏も大絶賛!
「人類史でも未曾有の原発事故から9年、本書ほど『現場』に迫った記録はない」
2011年8月から開始された東京新聞の人気連載「ふくしま作業員日誌」に、
片山夏子記者が大幅加筆して仕上げたルポルタージュ。
発売後即、重版が決定しました!
「嘘偽りのない9年間の生の声がいっぱい詰まった人間物語」
「福島第一の作業員関係では、決定版ではないか」
「書籍化を待っていた! 」
――発売後、続々と読者からの声が届いています!
【終わらない廃炉、イチエフ作業員たちの声】
「誰かがやらなきゃらないなら俺が……」(47歳・下請け作業員)
「ゼネコンはいいなあ。俺らは原発以外仕事がないから、使い捨て」(35歳・カズマさん)
「自分は“高線量要員"だった」(45歳・下請け作業員)
「作業員が英雄視されたのなんて、事故後のほんの一瞬」(56歳・ヤマさん)
「地元では、東電社員になることは憧れだった」(30代・下請け作業員)
【内容】
水素爆発が何度も発生し、高い被ばくをする危険な場所で、
命を賭してまで働くのはなぜなのか――
2011年3月に起こった福島第一原発事故当初から、片山記者が抱えてきた疑問を胸に、作業員たちへの取材がはじまった。
高線量下で日当6500円、
7次請け、8次請け……原発の多重下請け構造、
政府の事故収束宣言とともに悪化する作業員たちの待遇、
1日400トン生まれる汚染水との闘い、
作業員の被ばく隠し、がん発病と訴訟……、
作業員たちの生の声を9年間聞き続けて浮き彫りになった、福島第一をめぐる真実。
●解説 「小文字」を集めたルポルタージュ―― 青木理
青木理氏も絶賛した東京新聞記者9年に渡る壮絶な「現場」取材
終わらない廃炉、イチエフ作業員たちの生の声が詰まった一冊
箝口令が敷かれた作業員たちを、東京新聞記者が9年にわたり取材して見えてきた、福島第一をめぐる真実。
青木理氏も大絶賛!
「人類史でも未曾有の原発事故から9年、本書ほど『現場』に迫った記録はない」
2011年8月から開始された東京新聞の人気連載「ふくしま作業員日誌」に、
片山夏子記者が大幅加筆して仕上げたルポルタージュ。
発売後即、重版が決定しました!
「嘘偽りのない9年間の生の声がいっぱい詰まった人間物語」
「福島第一の作業員関係では、決定版ではないか」
「書籍化を待っていた! 」
――発売後、続々と読者からの声が届いています!
【終わらない廃炉、イチエフ作業員たちの声】
「誰かがやらなきゃらないなら俺が……」(47歳・下請け作業員)
「ゼネコンはいいなあ。俺らは原発以外仕事がないから、使い捨て」(35歳・カズマさん)
「自分は“高線量要員"だった」(45歳・下請け作業員)
「作業員が英雄視されたのなんて、事故後のほんの一瞬」(56歳・ヤマさん)
「地元では、東電社員になることは憧れだった」(30代・下請け作業員)
【内容】
水素爆発が何度も発生し、高い被ばくをする危険な場所で、
命を賭してまで働くのはなぜなのか――
2011年3月に起こった福島第一原発事故当初から、片山記者が抱えてきた疑問を胸に、作業員たちへの取材がはじまった。
高線量下で日当6500円、
7次請け、8次請け……原発の多重下請け構造、
政府の事故収束宣言とともに悪化する作業員たちの待遇、
1日400トン生まれる汚染水との闘い、
作業員の被ばく隠し、がん発病と訴訟……、
作業員たちの生の声を9年間聞き続けて浮き彫りになった、福島第一をめぐる真実。
●解説 「小文字」を集めたルポルタージュ―― 青木理
内容(「BOOK」データベースより)
高線量下で日当6500円、作業員の被ばく隠し、がん発病と訴訟…箝口令が敷かれた作業員たちを、東京新聞記者が9年にわたり取材し続けて見えてきた、福島第一をめぐる真実。
著者について
片山夏子 (かたやま・なつこ)
中日新聞東京本社(「東京新聞」)の記者。大学卒業後、化粧品会社の営業、ニートを経て、埼玉新聞で主に埼玉県警担当。出生前診断の連載「いのち生まれる時に」でファルマシア・アップジョン医学記事賞の特別賞受賞。中日新聞入社後、東京社会部遊軍、警視庁を担当。特別報道部では修復腎(病気腎)移植など臓器移植問題や、原発作業員の労災問題などを取材。名古屋社会部の時に2011年3月11日の東日本大震災が起きる。震災翌日から、東京電力や原子力安全・保安院などを取材。同年8月から東京社会部で、主に東京電力福島第一原発で働く作業員の取材を担当。作業員の事故収束作業や日常、家族への思いなどを綴った「ふくしま作業員日誌」を連載中。2020 年、同連載が評価され、「むのたけじ地域・民衆ジャーナリズム賞」大賞受賞。現在、特別報道部所属。
中日新聞東京本社(「東京新聞」)の記者。大学卒業後、化粧品会社の営業、ニートを経て、埼玉新聞で主に埼玉県警担当。出生前診断の連載「いのち生まれる時に」でファルマシア・アップジョン医学記事賞の特別賞受賞。中日新聞入社後、東京社会部遊軍、警視庁を担当。特別報道部では修復腎(病気腎)移植など臓器移植問題や、原発作業員の労災問題などを取材。名古屋社会部の時に2011年3月11日の東日本大震災が起きる。震災翌日から、東京電力や原子力安全・保安院などを取材。同年8月から東京社会部で、主に東京電力福島第一原発で働く作業員の取材を担当。作業員の事故収束作業や日常、家族への思いなどを綴った「ふくしま作業員日誌」を連載中。2020 年、同連載が評価され、「むのたけじ地域・民衆ジャーナリズム賞」大賞受賞。現在、特別報道部所属。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
片山/夏子
中日新聞東京本社(「東京新聞」)の記者。大学卒業後、化粧品会社の営業、ニートを経て、埼玉新聞で主に埼玉県警担当。出生前診断の連載「いのち生まれる時に」でファルマシア・アップジョン医学記事賞の特別賞受賞。中日新聞入社後、東京社会部遊軍、警視庁を担当。特別報道部では修復腎(病気腎)移植など臓器移植問題や、原発作業員の労災問題などを取材。名古屋社会部の時に2011年3月11日の東日本大震災が起きる。震災翌日から、東京電力や原子力安全・保安院などを取材。同年8月から東京社会部で、主に東京電力福島第一原発で働く作業員の取材を担当。作業員の事故収束作業や日常、家族への思いなどを綴った「ふくしま作業員日誌」を連載中。2020年、同連載が評価され、「むのたけじ地域・民衆ジャーナリズム賞」大賞受賞。現在、特別報道部所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
中日新聞東京本社(「東京新聞」)の記者。大学卒業後、化粧品会社の営業、ニートを経て、埼玉新聞で主に埼玉県警担当。出生前診断の連載「いのち生まれる時に」でファルマシア・アップジョン医学記事賞の特別賞受賞。中日新聞入社後、東京社会部遊軍、警視庁を担当。特別報道部では修復腎(病気腎)移植など臓器移植問題や、原発作業員の労災問題などを取材。名古屋社会部の時に2011年3月11日の東日本大震災が起きる。震災翌日から、東京電力や原子力安全・保安院などを取材。同年8月から東京社会部で、主に東京電力福島第一原発で働く作業員の取材を担当。作業員の事故収束作業や日常、家族への思いなどを綴った「ふくしま作業員日誌」を連載中。2020年、同連載が評価され、「むのたけじ地域・民衆ジャーナリズム賞」大賞受賞。現在、特別報道部所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1分以内にKindleで ふくしま原発作業員日誌 イチエフの真実、9年間の記録 をお読みいただけます。
Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。
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登録情報
- 出版社 : 朝日新聞出版 (2020/2/20)
- 発売日 : 2020/2/20
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 464ページ
- ISBN-10 : 4022516674
- ISBN-13 : 978-4022516671
- 寸法 : 18.8 x 13 x 2.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 10,235位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- カスタマーレビュー:
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9年間にわたる原発作業員からの聞き取り取材を元に、本書は年毎で分類した章立てとなっているが、作業員の語る内容は必ずしも時間の経過には従っていない。様々な想いや事情により過酷環境での作業に携わることになった背景を考えるにつれて、切ない気持ちになってしまった。被ばくへの恐怖と時間と共に恐怖への慣れが増加し、遂には大量の被曝で退く事になる運命。被ばく管理の曖昧さとなかなか認定されない被ばく労災の実態が明らかになる力作。
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上位レビュー、対象国: 日本
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ベスト500レビュアー
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53人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2020年3月2日に日本でレビュー済み
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折しも「Fukushima50」が公開された。誰しも未経験の未曾有の事故収束に尽力した吉田所長をはじめとする職員は確かに尊敬に値する。でもそこばかりに光が当たって美化されていることに違和感が残る。
危険区域に自ら志願して入り、身をすり減らし、被曝の恐怖と闘い、それでも福島第一を見捨てることができなかった名もなき作業員たちが何万人もいる。そして七次請八次請が当たり前の雇用形態のせいで少しも報われない。最後には使い捨てで首を切られる。「Fukushima50」や東京オリンピックの陰で作業員は現在進行形で闘っている。作業員たちの生の声を聞くにつれて割り切れないものが心に残っていく。
危険区域に自ら志願して入り、身をすり減らし、被曝の恐怖と闘い、それでも福島第一を見捨てることができなかった名もなき作業員たちが何万人もいる。そして七次請八次請が当たり前の雇用形態のせいで少しも報われない。最後には使い捨てで首を切られる。「Fukushima50」や東京オリンピックの陰で作業員は現在進行形で闘っている。作業員たちの生の声を聞くにつれて割り切れないものが心に残っていく。
2020年3月23日に日本でレビュー済み
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日本政府と東京電力は国民に正確な情報を提供せず、「福島原発はアンダーコントロール」と安倍首相は行って東京オリンピックを招致した。
しかし、実際には課題が山積している。日々増え続ける汚染水処理問題。原子炉内の熔け落ちた燃料デブリの取り出しも当初の計画から大幅に遅れることが予想される。
フクイチがここまで到達するには、9年間に多くの下請けの人が自らの命と人生を懸けてきたからにほかならない。読み流す本ではなく、じっくり腰を据えて読むべき本だ。
しかし、実際には課題が山積している。日々増え続ける汚染水処理問題。原子炉内の熔け落ちた燃料デブリの取り出しも当初の計画から大幅に遅れることが予想される。
フクイチがここまで到達するには、9年間に多くの下請けの人が自らの命と人生を懸けてきたからにほかならない。読み流す本ではなく、じっくり腰を据えて読むべき本だ。
2020年8月7日に日本でレビュー済み
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原子力発電という巨大な事業の底辺は、こうした無数の作業者たち、いわゆる人海によって浮力を与えられている。頂点からは見えない、無数の作業と労苦。彼ら一人一人が、十年近くも、どんな思いで何をしてきたか、それを露にする貴重な記録。
原発ジプシーという本があった。あれは定検作業で桁は違うか本質は同じだ。
頂点から底辺までの無数の指示系統のリレーを、誤ることなく全体として統制制御できるわけがない。原発の安全神話なんて、そんなものだ、と改めて知らされる。
原発ジプシーという本があった。あれは定検作業で桁は違うか本質は同じだ。
頂点から底辺までの無数の指示系統のリレーを、誤ることなく全体として統制制御できるわけがない。原発の安全神話なんて、そんなものだ、と改めて知らされる。
ベスト500レビュアー
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すごい。
原子力発電の溶融と隠蔽体質の電力会社。何もかもが巨大な事故と組織に対峙するのは、下請会社の作業員という構図が淡々と続きますが飽きません。
かなりの放射能を浴びながらも作業を続ける人々の声は、命と引き換えにピンハネされて少なくなった日当で生きる現場の真実を訴えています。
事故がどのように処理されて来て、汚染水が現在どうなっているのか。関心がすっかり薄れた現在に、原発事故の恐怖を突きつけます。
原子力発電の溶融と隠蔽体質の電力会社。何もかもが巨大な事故と組織に対峙するのは、下請会社の作業員という構図が淡々と続きますが飽きません。
かなりの放射能を浴びながらも作業を続ける人々の声は、命と引き換えにピンハネされて少なくなった日当で生きる現場の真実を訴えています。
事故がどのように処理されて来て、汚染水が現在どうなっているのか。関心がすっかり薄れた現在に、原発事故の恐怖を突きつけます。