いわゆる「当事者本」のひとつといえるが、きわめてクオリティが高い本だ。第1章はデータを元に進められているので、読みづらいと感じる方もいるかもしれない。その場合は体験談ベースの第4章から読み始めることをお勧めする。第4章、ボリュームはあるが一気に読める。読ませる。「どうやら自分は生きる方を選んだようだな」「自分の意思とは関係のないところで、身体が勝手に生きる方を向いたという感覚だった」というくだりは、生きることの、あるいは、身体はすべて知っていることのすごさを感じさせる。思わず唸った。そして、林氏の体制(学校等)に対する怒りの強さと多様性(UX:Unique Experience)への寛容さは、転校が多かった若年期の体験に由来することがよく理解できた。
第1章は調査データからの話。第2章はひきこもり女子会の話で、続く第3章は支援についての話が語られる。第3節の「支援者に伝えたいこと」は、そのものずばり、支援者や行政職員、特に政策策定者にこそ読んでほしい(読むべき)内容だ。就労支援一辺倒の行政施策に疑問を唱え、「本当に必要な支援とは『幸せになるための支援』だと思う。本人が幸せだと感じられるようになるために何が必要か、そのためにはどうしたら良いのかを一緒に考えてほしい」と訴えるこの章は、すべてのひきこもり支援者、行政職員、政策策定者にとって必読のパートといえる。おそらく、大半の支援者にとって虚を突かれる部分があるだろう。その内容を詳しくは記さないが、ぜひ手にとって読んでほしい。
おおまかに想定されるターゲット層は各章ごとに異なるが、家族、当事者・経験者、支援者、行政職員、研究者と、誰が読んでも読むところのある、全方位的な内容になっている。
最後に、林氏の妹さんのインタビューが収められているのが好い。林氏の視点だけでなく、きょうだいからの視点が加わることで、ものごとがより立体的に、客観的に公平に見られるようになっている(事実、妹さんから見た景色は、林氏から見た景色とは少し異なっている)。このインタビューを収録した発想は、編集側のファインプレーといえるだろう。
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ひきこもりの真実 ――就労より自立より大切なこと (ちくま新書) 新書 – 2021/12/9
林 恭子
(著)
購入を強化する
「家族と同居する中年男性」ばかりじゃない! 8050問題の陰に隠れた、女性や性的少数者、困窮の実態に迫る。そして、家族や支援者に伝えたい本音とは――。
二〇一六年春、東京で「ひきこもり女子会」が開かれた。訪れたのは、「介護離職を機に家から出られなくなってしまった」「男性のいる場に行くのが怖い」という、ひきこもりの女性たちだ。これまで「主婦」や「家事手伝い」に分類されてきた、「見えないひきこもり」が可視化された瞬間だった。ひきこもりには女性も性的少数者もいるし、貧困に苦しむ人も、本当は働きたい人もいる。そして、それぞれに生きづらさを抱えている。ひきこもり女子会を主催する著者が、「ひきこもり1686人調査」や自身の体験をもとに、ひきこもりの真実を伝える。
二〇一六年春、東京で「ひきこもり女子会」が開かれた。訪れたのは、「介護離職を機に家から出られなくなってしまった」「男性のいる場に行くのが怖い」という、ひきこもりの女性たちだ。これまで「主婦」や「家事手伝い」に分類されてきた、「見えないひきこもり」が可視化された瞬間だった。ひきこもりには女性も性的少数者もいるし、貧困に苦しむ人も、本当は働きたい人もいる。そして、それぞれに生きづらさを抱えている。ひきこもり女子会を主催する著者が、「ひきこもり1686人調査」や自身の体験をもとに、ひきこもりの真実を伝える。
- 本の長さ253ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2021/12/9
- 寸法10.7 x 1.2 x 17.3 cm
- ISBN-104480074465
- ISBN-13978-4480074461
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商品の説明
著者について
高校2年生で不登校になり、以来30代まで断続的にひきこもって過ごす。2012年から当事者活動を開始。全国で「ひきこもり女子会」を主催する他、メディアや講演を通して、ひきこもりについて当事者の立場から伝えている。現在、一般社団法人ひきこもりUX会議代表理事。他、新ひきこもりについて考える会世話人、東京都ひきこもりに係る支援協議会委員等を歴任。編著に『いまこそ語ろう、それぞれのひきこもり』 (日本評論社)、共著に『ひきこもり白書2021』(ひきこもりUX会議)などがある。
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登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2021/12/9)
- 発売日 : 2021/12/9
- 言語 : 日本語
- 新書 : 253ページ
- ISBN-10 : 4480074465
- ISBN-13 : 978-4480074461
- 寸法 : 10.7 x 1.2 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 11,151位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 15位NGO・NPO (本)
- - 15位社会病理
- - 31位ちくま新書
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.7
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・本書は、ひきこもり当事者で、ひきこもり女子会の主催、メディアや講演を通して、ひしこもりについて当事者の立場から伝えている当事者活動を行っている著者が、ひきこもり等の生きづらさを抱えた当事者・経験者の実態を明らかにし、ジェンダーや年齢はもちろん、ひきこもりの動機や現状が多様であることを示した1冊。・「ひきこもり」の人とは決して、自室や家から一歩も出ず誰とも話さない人、ではない。注目すべきは、本人の生きづらさ、孤独や孤立である。ひきこもりに悩む人は、生きづらさを感じている人なのだ。「ひきこもり」を外出の可能不可能や対人関係の有無で定義するのではなく、生きづらさを抱え、生きることや未来への希望を失っている人とすることで、問題の本質を捉え、必要な支援につなげることができるのではないだろうか。なお、ある調査でひきこもりが生きづらさの理由として最も多いのは、「自己肯定感」で、その次が、「こころの不調・病気・障害」、「経済的不安」、「対人恐怖」となっている。(統計の詳細は本書の19ページをご覧ください)・未だにひきこもりは「外出できず人とのコミュニケーションが取れない人」というイメージが強い。新聞やテレビ等で、女性向けのひきこもり・生きづらさの当事者会である「ひきこもり女子会」が取り上げられるたびに、「女子会に行けるならひきこもりじゃない」という声が寄せられるが、女子会に参加することが当事者にとってどれほど高いハードルか、勇気を振り絞り、ときに「命がけで」参加しに来ることは知られていない。また、「現在ひきこもっている」人のうち「毎日誰かと話している」人はある調査によると76.6%いて、家族を含め誰かしらと会話をしている人が多い。・多くのひきこもり当事者は孤立しら自立できない自分を責め、生きている価値がないと思い詰めている。そのような人にとって就労や自立をゴールとする既存の支援はハードルが高く、勇気を振り絞って相談窓口に行っても「話を聴いてもらえなかった」「わかってもらえなかった」「説教された」など、その勇気をくじかれる経験をする人の声を多く聞く。このように当事者は動こうとしていないわけではなく、自ら支援に繋がろうとしているが、支援先で適切な対応がなされていないということに問題があるのではないかと著者は考えている。やっとの思いでたどり着いた窓口で支援者に対し配慮のない対応で傷つけられ、失望し、再びひきこもったり、次に窓口につながるまでに長い時間を要することもある。・ひきこもりの支援は階段状のように互いに向き合う上下関係ではなく、肩を並べて「横に並ぶ」姿勢が大事。自分がどうなりたいか、どう生きていたいかという未来を探し、それが定まったなら、そこに向かって歩む本人を後ろからそっと支えるような支援であってほしいと著者は考えている。・本書では、全国の1686名から回答を得た「ひきこもり・生きづらさについての実態調査2019」からわかったひきこもりの実情(生きづらさの理由・ひきこもる理由など)、「ひきこもり女子会の事例」、「ひきこもり支援の課題」、「著者がひきこもるようになった経緯」、「ひきこもりが家族にしてほしいこと」など、ひきこもりの現状と事例が紹介された内容となっている。
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2021年12月12日に日本でレビュー済み
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28人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2021年12月23日に日本でレビュー済み
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講演の名手で、その言葉の静かな迫力にいつも圧倒されてきましたが、それが文字化されて一層明瞭で分かりやすいかたちになったと思います。
著者の活動の根っこにあるのは何といっても不登校やひきこもりの当事者としての体験。
前半も面白くなかったわけではありませんが、気になっていつの間にか後半部分の第4章《私はなぜ/どうしてひきこもったのか》から読んでしまっていました。
それくらい著者の体験はインパクトがあり一気に読ませるものがあります。
ひきこもっている最中の描写がリアル。
『陽も照らず、風も吹かず、真っ暗な世界。地下の土の中に「生き埋め」にされているよう。地上の世界で暮らしている人とはまったく違う次元で暮らしている。』
『だから地上の意識で声かけしても届かない。「せめて朝は起きよう、散歩くらいしよう」というのもNGでそんなことができればとっくにやっている。』
当事者にとっての当たり前がよく伝わります。
心理についての比喩が随所にあり、当事者の抱える困難の大きさや、苦しさの深さが経験のない者にもよく伝わります。
『そんなことができるならとっくにやっている』は、日々接する家族には理解のためにすごく役立つ叫びで、繰り返し思い出したいフレイズです。
著者の体験は、家庭でも学校でも人が意志を『抑圧』され続けるとどうなるかの典型のような気がします。
《自分》を失なう或いは失いかけて、その再生に至るまでに20年を要したわけですが、この《死と再生》のロードを著者は歩みきった人だと思いました。
《自分》とは何かと問われると、なかなか答えられなくて実体もわからないのに、失いかけるとそれは途端に叫びを上げ、姿を見せ始める。不思議なものだと思います。
養育に関わる者は、子どもが《好き》や《嫌い》や《イヤ》をいつでも言える環境にすることがいかに大切か、それが子どもの《自分》育ての肝だと再認識しました。
生と死の分岐点のようなところで『なぜか自分のつま先はほんの少しだけ「生」の方向を向いていた』ところや『自分が自分の船の舵を握っている、舵を取り戻した』というところは著者の体験のなかでも最も際立つ部分です。
それらを全て映像(ビジョン)として見た、というのも興味深く、極限的な経験の最奥の部分だと思います。
(実は私の子どもは40年前に不登校になり、小学生ではあったけれど《底つきと再生》の体験をしています。
娘以外からそのような話を実際に聞いたのは、私の人生ではひきこもり当事者が初めてだったので、驚くとともに私がひきこもりに関心を寄せ続ける原点になりました。)
前半部分では、ひきこもりUX会議による1686名のアンケート結果や、女子会を全国で展開した活動で直に聞いた当事者の声を紹介しています。
今まで見えなかったひきこもり当事者の声を地道に救い上げ、可視化したものとして、すごく参考になると思いました。
支援に向けて活動する人は必読です。
ひきこもりに至る苦しさを知るからこそ、同じように苦しむ仲間に少しでも楽になってほしい、役立ちたいという切なる願い、それが今の著者の活動の原動力になっていると思います。
あとがきに示されている、『その「宝」は胸の真ん中にあって、私は人と話すときにそこを見ているような気がする。』
この《まなざし》こそが女子会や当事者会の参加者に感受されて、伝播しているのだと思います。
盛りだくさんの本に見えますが、著者の歩んだ道がそれだけ濃密であった証拠だとも思いました。
もちろんひきこもりの体験は、その原因もプロセスも百人百様であるのはいうまでもありません。
著者の見解はその辺りもよく踏まえていて、異なる意見も紹介し、ひきこもりの理解や、ひきこもりへの対応をバランスよくまとめていると思います。
今、現在のひきこもり界隈の動きや論争も最前線に立つ経験者の一人として、さすがによく見て捉えているなと思いました。
ひきこもりについて理解したい、と思うならまずは、当事者や経験者の言葉を聞くのが一番ですし、当然のことです。
勝山実さんや丸山康彦さん、ぼそっと池井多さんらの著書やブログと並んで、親や支援者にぜひ薦めたい一冊となりました。
当事者こそが専門家、そういう時代になったんだと思うと感慨深いです。
著者の活動の根っこにあるのは何といっても不登校やひきこもりの当事者としての体験。
前半も面白くなかったわけではありませんが、気になっていつの間にか後半部分の第4章《私はなぜ/どうしてひきこもったのか》から読んでしまっていました。
それくらい著者の体験はインパクトがあり一気に読ませるものがあります。
ひきこもっている最中の描写がリアル。
『陽も照らず、風も吹かず、真っ暗な世界。地下の土の中に「生き埋め」にされているよう。地上の世界で暮らしている人とはまったく違う次元で暮らしている。』
『だから地上の意識で声かけしても届かない。「せめて朝は起きよう、散歩くらいしよう」というのもNGでそんなことができればとっくにやっている。』
当事者にとっての当たり前がよく伝わります。
心理についての比喩が随所にあり、当事者の抱える困難の大きさや、苦しさの深さが経験のない者にもよく伝わります。
『そんなことができるならとっくにやっている』は、日々接する家族には理解のためにすごく役立つ叫びで、繰り返し思い出したいフレイズです。
著者の体験は、家庭でも学校でも人が意志を『抑圧』され続けるとどうなるかの典型のような気がします。
《自分》を失なう或いは失いかけて、その再生に至るまでに20年を要したわけですが、この《死と再生》のロードを著者は歩みきった人だと思いました。
《自分》とは何かと問われると、なかなか答えられなくて実体もわからないのに、失いかけるとそれは途端に叫びを上げ、姿を見せ始める。不思議なものだと思います。
養育に関わる者は、子どもが《好き》や《嫌い》や《イヤ》をいつでも言える環境にすることがいかに大切か、それが子どもの《自分》育ての肝だと再認識しました。
生と死の分岐点のようなところで『なぜか自分のつま先はほんの少しだけ「生」の方向を向いていた』ところや『自分が自分の船の舵を握っている、舵を取り戻した』というところは著者の体験のなかでも最も際立つ部分です。
それらを全て映像(ビジョン)として見た、というのも興味深く、極限的な経験の最奥の部分だと思います。
(実は私の子どもは40年前に不登校になり、小学生ではあったけれど《底つきと再生》の体験をしています。
娘以外からそのような話を実際に聞いたのは、私の人生ではひきこもり当事者が初めてだったので、驚くとともに私がひきこもりに関心を寄せ続ける原点になりました。)
前半部分では、ひきこもりUX会議による1686名のアンケート結果や、女子会を全国で展開した活動で直に聞いた当事者の声を紹介しています。
今まで見えなかったひきこもり当事者の声を地道に救い上げ、可視化したものとして、すごく参考になると思いました。
支援に向けて活動する人は必読です。
ひきこもりに至る苦しさを知るからこそ、同じように苦しむ仲間に少しでも楽になってほしい、役立ちたいという切なる願い、それが今の著者の活動の原動力になっていると思います。
あとがきに示されている、『その「宝」は胸の真ん中にあって、私は人と話すときにそこを見ているような気がする。』
この《まなざし》こそが女子会や当事者会の参加者に感受されて、伝播しているのだと思います。
盛りだくさんの本に見えますが、著者の歩んだ道がそれだけ濃密であった証拠だとも思いました。
もちろんひきこもりの体験は、その原因もプロセスも百人百様であるのはいうまでもありません。
著者の見解はその辺りもよく踏まえていて、異なる意見も紹介し、ひきこもりの理解や、ひきこもりへの対応をバランスよくまとめていると思います。
今、現在のひきこもり界隈の動きや論争も最前線に立つ経験者の一人として、さすがによく見て捉えているなと思いました。
ひきこもりについて理解したい、と思うならまずは、当事者や経験者の言葉を聞くのが一番ですし、当然のことです。
勝山実さんや丸山康彦さん、ぼそっと池井多さんらの著書やブログと並んで、親や支援者にぜひ薦めたい一冊となりました。
当事者こそが専門家、そういう時代になったんだと思うと感慨深いです。
ベスト500レビュアー
・本書は、ひきこもり当事者で、ひきこもり女子会の主催、メディアや講演を通して、ひしこもりについて当事者の立場から伝えている当事者活動を行っている著者が、ひきこもり等の生きづらさを抱えた当事者・経験者の実態を明らかにし、ジェンダーや年齢はもちろん、ひきこもりの動機や現状が多様であることを示した1冊。
・「ひきこもり」の人とは決して、自室や家から一歩も出ず誰とも話さない人、ではない。注目すべきは、本人の生きづらさ、孤独や孤立である。ひきこもりに悩む人は、生きづらさを感じている人なのだ。「ひきこもり」を外出の可能不可能や対人関係の有無で定義するのではなく、生きづらさを抱え、生きることや未来への希望を失っている人とすることで、問題の本質を捉え、必要な支援につなげることができるのではないだろうか。なお、ある調査でひきこもりが生きづらさの理由として最も多いのは、「自己肯定感」で、その次が、「こころの不調・病気・障害」、「経済的不安」、「対人恐怖」となっている。
(統計の詳細は本書の19ページをご覧ください)
・未だにひきこもりは「外出できず人とのコミュニケーションが取れない人」というイメージが強い。新聞やテレビ等で、女性向けのひきこもり・生きづらさの当事者会である「ひきこもり女子会」が取り上げられるたびに、「女子会に行けるならひきこもりじゃない」という声が寄せられるが、女子会に参加することが当事者にとってどれほど高いハードルか、勇気を振り絞り、ときに「命がけで」参加しに来ることは知られていない。また、「現在ひきこもっている」人のうち「毎日誰かと話している」人はある調査によると76.6%いて、家族を含め誰かしらと会話をしている人が多い。
・多くのひきこもり当事者は孤立しら自立できない自分を責め、生きている価値がないと思い詰めている。そのような人にとって就労や自立をゴールとする既存の支援はハードルが高く、勇気を振り絞って相談窓口に行っても「話を聴いてもらえなかった」「わかってもらえなかった」「説教された」など、その勇気をくじかれる経験をする人の声を多く聞く。このように当事者は動こうとしていないわけではなく、自ら支援に繋がろうとしているが、支援先で適切な対応がなされていないということに問題があるのではないかと著者は考えている。やっとの思いでたどり着いた窓口で支援者に対し配慮のない対応で傷つけられ、失望し、再びひきこもったり、次に窓口につながるまでに長い時間を要することもある。
・ひきこもりの支援は階段状のように互いに向き合う上下関係ではなく、肩を並べて「横に並ぶ」姿勢が大事。自分がどうなりたいか、どう生きていたいかという未来を探し、それが定まったなら、そこに向かって歩む本人を後ろからそっと支えるような支援であってほしいと著者は考えている。
・本書では、全国の1686名から回答を得た「ひきこもり・生きづらさについての実態調査2019」からわかったひきこもりの実情(生きづらさの理由・ひきこもる理由など)、「ひきこもり女子会の事例」、「ひきこもり支援の課題」、「著者がひきこもるようになった経緯」、「ひきこもりが家族にしてほしいこと」など、ひきこもりの現状と事例が紹介された内容となっている。
・「ひきこもり」の人とは決して、自室や家から一歩も出ず誰とも話さない人、ではない。注目すべきは、本人の生きづらさ、孤独や孤立である。ひきこもりに悩む人は、生きづらさを感じている人なのだ。「ひきこもり」を外出の可能不可能や対人関係の有無で定義するのではなく、生きづらさを抱え、生きることや未来への希望を失っている人とすることで、問題の本質を捉え、必要な支援につなげることができるのではないだろうか。なお、ある調査でひきこもりが生きづらさの理由として最も多いのは、「自己肯定感」で、その次が、「こころの不調・病気・障害」、「経済的不安」、「対人恐怖」となっている。
(統計の詳細は本書の19ページをご覧ください)
・未だにひきこもりは「外出できず人とのコミュニケーションが取れない人」というイメージが強い。新聞やテレビ等で、女性向けのひきこもり・生きづらさの当事者会である「ひきこもり女子会」が取り上げられるたびに、「女子会に行けるならひきこもりじゃない」という声が寄せられるが、女子会に参加することが当事者にとってどれほど高いハードルか、勇気を振り絞り、ときに「命がけで」参加しに来ることは知られていない。また、「現在ひきこもっている」人のうち「毎日誰かと話している」人はある調査によると76.6%いて、家族を含め誰かしらと会話をしている人が多い。
・多くのひきこもり当事者は孤立しら自立できない自分を責め、生きている価値がないと思い詰めている。そのような人にとって就労や自立をゴールとする既存の支援はハードルが高く、勇気を振り絞って相談窓口に行っても「話を聴いてもらえなかった」「わかってもらえなかった」「説教された」など、その勇気をくじかれる経験をする人の声を多く聞く。このように当事者は動こうとしていないわけではなく、自ら支援に繋がろうとしているが、支援先で適切な対応がなされていないということに問題があるのではないかと著者は考えている。やっとの思いでたどり着いた窓口で支援者に対し配慮のない対応で傷つけられ、失望し、再びひきこもったり、次に窓口につながるまでに長い時間を要することもある。
・ひきこもりの支援は階段状のように互いに向き合う上下関係ではなく、肩を並べて「横に並ぶ」姿勢が大事。自分がどうなりたいか、どう生きていたいかという未来を探し、それが定まったなら、そこに向かって歩む本人を後ろからそっと支えるような支援であってほしいと著者は考えている。
・本書では、全国の1686名から回答を得た「ひきこもり・生きづらさについての実態調査2019」からわかったひきこもりの実情(生きづらさの理由・ひきこもる理由など)、「ひきこもり女子会の事例」、「ひきこもり支援の課題」、「著者がひきこもるようになった経緯」、「ひきこもりが家族にしてほしいこと」など、ひきこもりの現状と事例が紹介された内容となっている。
・本書は、ひきこもり当事者で、ひきこもり女子会の主催、メディアや講演を通して、ひしこもりについて当事者の立場から伝えている当事者活動を行っている著者が、ひきこもり等の生きづらさを抱えた当事者・経験者の実態を明らかにし、ジェンダーや年齢はもちろん、ひきこもりの動機や現状が多様であることを示した1冊。
・「ひきこもり」の人とは決して、自室や家から一歩も出ず誰とも話さない人、ではない。注目すべきは、本人の生きづらさ、孤独や孤立である。ひきこもりに悩む人は、生きづらさを感じている人なのだ。「ひきこもり」を外出の可能不可能や対人関係の有無で定義するのではなく、生きづらさを抱え、生きることや未来への希望を失っている人とすることで、問題の本質を捉え、必要な支援につなげることができるのではないだろうか。なお、ある調査でひきこもりが生きづらさの理由として最も多いのは、「自己肯定感」で、その次が、「こころの不調・病気・障害」、「経済的不安」、「対人恐怖」となっている。
(統計の詳細は本書の19ページをご覧ください)
・未だにひきこもりは「外出できず人とのコミュニケーションが取れない人」というイメージが強い。新聞やテレビ等で、女性向けのひきこもり・生きづらさの当事者会である「ひきこもり女子会」が取り上げられるたびに、「女子会に行けるならひきこもりじゃない」という声が寄せられるが、女子会に参加することが当事者にとってどれほど高いハードルか、勇気を振り絞り、ときに「命がけで」参加しに来ることは知られていない。また、「現在ひきこもっている」人のうち「毎日誰かと話している」人はある調査によると76.6%いて、家族を含め誰かしらと会話をしている人が多い。
・多くのひきこもり当事者は孤立しら自立できない自分を責め、生きている価値がないと思い詰めている。そのような人にとって就労や自立をゴールとする既存の支援はハードルが高く、勇気を振り絞って相談窓口に行っても「話を聴いてもらえなかった」「わかってもらえなかった」「説教された」など、その勇気をくじかれる経験をする人の声を多く聞く。このように当事者は動こうとしていないわけではなく、自ら支援に繋がろうとしているが、支援先で適切な対応がなされていないということに問題があるのではないかと著者は考えている。やっとの思いでたどり着いた窓口で支援者に対し配慮のない対応で傷つけられ、失望し、再びひきこもったり、次に窓口につながるまでに長い時間を要することもある。
・ひきこもりの支援は階段状のように互いに向き合う上下関係ではなく、肩を並べて「横に並ぶ」姿勢が大事。自分がどうなりたいか、どう生きていたいかという未来を探し、それが定まったなら、そこに向かって歩む本人を後ろからそっと支えるような支援であってほしいと著者は考えている。
・本書では、全国の1686名から回答を得た「ひきこもり・生きづらさについての実態調査2019」からわかったひきこもりの実情(生きづらさの理由・ひきこもる理由など)、「ひきこもり女子会の事例」、「ひきこもり支援の課題」、「著者がひきこもるようになった経緯」、「ひきこもりが家族にしてほしいこと」など、ひきこもりの現状と事例が紹介された内容となっている。
・「ひきこもり」の人とは決して、自室や家から一歩も出ず誰とも話さない人、ではない。注目すべきは、本人の生きづらさ、孤独や孤立である。ひきこもりに悩む人は、生きづらさを感じている人なのだ。「ひきこもり」を外出の可能不可能や対人関係の有無で定義するのではなく、生きづらさを抱え、生きることや未来への希望を失っている人とすることで、問題の本質を捉え、必要な支援につなげることができるのではないだろうか。なお、ある調査でひきこもりが生きづらさの理由として最も多いのは、「自己肯定感」で、その次が、「こころの不調・病気・障害」、「経済的不安」、「対人恐怖」となっている。
(統計の詳細は本書の19ページをご覧ください)
・未だにひきこもりは「外出できず人とのコミュニケーションが取れない人」というイメージが強い。新聞やテレビ等で、女性向けのひきこもり・生きづらさの当事者会である「ひきこもり女子会」が取り上げられるたびに、「女子会に行けるならひきこもりじゃない」という声が寄せられるが、女子会に参加することが当事者にとってどれほど高いハードルか、勇気を振り絞り、ときに「命がけで」参加しに来ることは知られていない。また、「現在ひきこもっている」人のうち「毎日誰かと話している」人はある調査によると76.6%いて、家族を含め誰かしらと会話をしている人が多い。
・多くのひきこもり当事者は孤立しら自立できない自分を責め、生きている価値がないと思い詰めている。そのような人にとって就労や自立をゴールとする既存の支援はハードルが高く、勇気を振り絞って相談窓口に行っても「話を聴いてもらえなかった」「わかってもらえなかった」「説教された」など、その勇気をくじかれる経験をする人の声を多く聞く。このように当事者は動こうとしていないわけではなく、自ら支援に繋がろうとしているが、支援先で適切な対応がなされていないということに問題があるのではないかと著者は考えている。やっとの思いでたどり着いた窓口で支援者に対し配慮のない対応で傷つけられ、失望し、再びひきこもったり、次に窓口につながるまでに長い時間を要することもある。
・ひきこもりの支援は階段状のように互いに向き合う上下関係ではなく、肩を並べて「横に並ぶ」姿勢が大事。自分がどうなりたいか、どう生きていたいかという未来を探し、それが定まったなら、そこに向かって歩む本人を後ろからそっと支えるような支援であってほしいと著者は考えている。
・本書では、全国の1686名から回答を得た「ひきこもり・生きづらさについての実態調査2019」からわかったひきこもりの実情(生きづらさの理由・ひきこもる理由など)、「ひきこもり女子会の事例」、「ひきこもり支援の課題」、「著者がひきこもるようになった経緯」、「ひきこもりが家族にしてほしいこと」など、ひきこもりの現状と事例が紹介された内容となっている。
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