おおむね良書だと思いますが、二点ほど気になったことを。
一つは「哲学は他の学問より偉いのだ」という主張が延々と続くこと。
他の分野でも例えば工学は物理学を基礎にしているし、物理学は数学を基礎にしていますが、数学の入門書に「数学は物理学や工学より偉いのだ」なんて書きませんよね。でも哲学関係だと、他の本でも似たような主張を見たことがあります。
それから、哲学の真髄と言われる「本質」ですが、本書によると、たとえばエロティシズムの本質は「禁止とその侵犯」だそうです。でも、エロティシズムってもっと性的なものですよね。僕にはこれが本質に思えないのです。
もう一つ書いておくと、他の哲学者のかなり基本的なところから否定しているところも散見されますが、たとえば「エネルギーは光速の二乗に比例する」というような物理学の基礎を否定する物理学者がいたら、それはトンデモです。哲学では何が確かなのかよく分かりません。
はじめての哲学的思考 (ちくまプリマー新書) (日本語) 新書 – 2017/4/5
苫野 一徳
(著)
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本の長さ223ページ
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言語日本語
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出版社筑摩書房
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発売日2017/4/5
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ISBN-104480689818
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ISBN-13978-4480689818
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
なぜ人を殺してはならないの?生きる意味とは何だろう?人生の問いから社会の難問まで力強く「解き明かす」哲学の考え方を知ろう。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
苫野/一徳
1980年生まれ。熊本大学准教授。博士(教育学)。早稲田大学教育学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程単位取得満期退学。早稲田大学教育・総合科学学術院助手、日本学術振興会特別研究員などを経て現職。専攻は、哲学・教育学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1980年生まれ。熊本大学准教授。博士(教育学)。早稲田大学教育学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程単位取得満期退学。早稲田大学教育・総合科学学術院助手、日本学術振興会特別研究員などを経て現職。専攻は、哲学・教育学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2017/4/5)
- 発売日 : 2017/4/5
- 言語 : 日本語
- 新書 : 223ページ
- ISBN-10 : 4480689818
- ISBN-13 : 978-4480689818
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Amazon 売れ筋ランキング:
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- - 78位哲学 (本)
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カスタマーレビュー
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2021年1月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「一般化のワナ」。自分の経験を容易に「普通そうだろう」と一般化しない。これは気をつけたい。
「信念」(ーはーであるべきだ)がぶつかりあう場合、なかなか折り合えないが、その信念を作っている「欲望」は一体なんなのか、に着眼することでお互いが折り合える点を見つけやすくなるというのは非常に実践的なモノなので心に留めて使っていきたい。
また「事実」から「当為」を導かない、ある事実を見つけたからといって、安易にだからこうすべきだと飛びつかない。
何かを絶対にこうしなければいけないと言う「命令の思想」よりもどうしたらそういう風にするのだろうかと言う「条件を解明する思考」を使うと言うことも重要だと思った。
「信念」(ーはーであるべきだ)がぶつかりあう場合、なかなか折り合えないが、その信念を作っている「欲望」は一体なんなのか、に着眼することでお互いが折り合える点を見つけやすくなるというのは非常に実践的なモノなので心に留めて使っていきたい。
また「事実」から「当為」を導かない、ある事実を見つけたからといって、安易にだからこうすべきだと飛びつかない。
何かを絶対にこうしなければいけないと言う「命令の思想」よりもどうしたらそういう風にするのだろうかと言う「条件を解明する思考」を使うと言うことも重要だと思った。
2020年7月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
初心者もとっても読みやすくて、これを読んでからは、いつもなら腹が立ったり情報に流されそうになることも、物事の本質を自分に問うようになりました。自分の視点が変わります。
広い視野で、本質的にものごとをとらえ、芯のブレない人間になりたいです。そのための一歩として。他者理解に役立つかなとおもいます。この視点で日本の教育もすすめてほしい。
広い視野で、本質的にものごとをとらえ、芯のブレない人間になりたいです。そのための一歩として。他者理解に役立つかなとおもいます。この視点で日本の教育もすすめてほしい。