おおむね良書だと思いますが、二点ほど気になったことを。
一つは「哲学は他の学問より偉いのだ」という主張が延々と続くこと。
他の分野でも例えば工学は物理学を基礎にしているし、物理学は数学を基礎にしていますが、数学の入門書に「数学は物理学や工学より偉いのだ」なんて書きませんよね。でも哲学関係だと、他の本でも似たような主張を見たことがあります。
それから、哲学の真髄と言われる「本質」ですが、本書によると、たとえばエロティシズムの本質は「禁止とその侵犯」だそうです。でも、エロティシズムってもっと性的なものですよね。僕にはこれが本質に思えないのです。
もう一つ書いておくと、他の哲学者のかなり基本的なところから否定しているところも散見されますが、たとえば「エネルギーは光速の二乗に比例する」というような物理学の基礎を否定する物理学者がいたら、それはトンデモです。哲学では何が確かなのかよく分かりません。
この商品をお持ちですか?
マーケットプレイスに出品する

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません 。詳細はこちら
Kindle Cloud Readerを使い、ブラウザですぐに読むことができます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
はじめての哲学的思考 (ちくまプリマー新書) 新書 – 2017/4/5
苫野 一徳
(著)
購入を強化する
なぜ人を殺してはならないの?生きる意味とは何だろう?人生の問いから社会の難問まで力強く「解き明かす」哲学の考え方を知ろう。
【目次】
第1部 哲学ってなんだ?
哲学は役に立つ
宗教とは何がちがうの?
科学とは何がちがうの?
科学とは何がちがうの?(続)
第2部 哲学的思考の奥義
「一般化のワナ」に注意しよう―哲学的思考、その前に1
「問い方のマジック」にひっかからない―哲学的思考、その前に2
相手をいい負かすための議論術―でも、それはとてもむなしい
ここから思考をはじめよう―帰謬法を封じ込める
世界は欲望の色を帯びている
信念の対立をどう乗り越えるか
生きづらさを乗り越える
今すぐ使える哲学的思考(1)“事実"から“〜すべし"を導かない
今すぐ使える哲学的思考(2)“命令"の思想ではなく、“条件解明"の思考
今すぐ使える哲学的思考(3)思考実験にご用心
第3部 哲学対話と本質観取
哲学対話をはじめよう
本質観取をやってみよう―「恋」とは何か?
哲学的思考はシンプルであれ
【目次】
第1部 哲学ってなんだ?
哲学は役に立つ
宗教とは何がちがうの?
科学とは何がちがうの?
科学とは何がちがうの?(続)
第2部 哲学的思考の奥義
「一般化のワナ」に注意しよう―哲学的思考、その前に1
「問い方のマジック」にひっかからない―哲学的思考、その前に2
相手をいい負かすための議論術―でも、それはとてもむなしい
ここから思考をはじめよう―帰謬法を封じ込める
世界は欲望の色を帯びている
信念の対立をどう乗り越えるか
生きづらさを乗り越える
今すぐ使える哲学的思考(1)“事実"から“〜すべし"を導かない
今すぐ使える哲学的思考(2)“命令"の思想ではなく、“条件解明"の思考
今すぐ使える哲学的思考(3)思考実験にご用心
第3部 哲学対話と本質観取
哲学対話をはじめよう
本質観取をやってみよう―「恋」とは何か?
哲学的思考はシンプルであれ
- 本の長さ223ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2017/4/5
- ISBN-104480689818
- ISBN-13978-4480689818
この商品を見た後に買っているのは?
ページ: 1 / 1 最初に戻るページ: 1 / 1
商品の説明
出版社からのコメント
誰もが納得できるような考えに到達するための、力強いさまざまな思考法に満ちている哲学。その思考法のエッセンスを、初学者にも理解できるよう伝える。
内容(「BOOK」データベースより)
なぜ人を殺してはならないの?生きる意味とは何だろう?人生の問いから社会の難問まで力強く「解き明かす」哲学の考え方を知ろう。
著者について
苫野一徳
1980年生まれ。熊本大学准教授。博士(教育学)。早稲田大学教育学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程単位取得満期退学。早稲田大学教育・総合科学学術院助手、日本学術振興会特別研究員などを経て現職。専攻は、哲学・教育学。
1980年生まれ。熊本大学准教授。博士(教育学)。早稲田大学教育学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程単位取得満期退学。早稲田大学教育・総合科学学術院助手、日本学術振興会特別研究員などを経て現職。専攻は、哲学・教育学。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
苫野/一徳
1980年生まれ。熊本大学准教授。博士(教育学)。早稲田大学教育学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程単位取得満期退学。早稲田大学教育・総合科学学術院助手、日本学術振興会特別研究員などを経て現職。専攻は、哲学・教育学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1980年生まれ。熊本大学准教授。博士(教育学)。早稲田大学教育学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程単位取得満期退学。早稲田大学教育・総合科学学術院助手、日本学術振興会特別研究員などを経て現職。専攻は、哲学・教育学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1分以内にKindleで はじめての哲学的思考 (ちくまプリマー新書) をお読みいただけます。
Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。
Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。
登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2017/4/5)
- 発売日 : 2017/4/5
- 言語 : 日本語
- 新書 : 223ページ
- ISBN-10 : 4480689818
- ISBN-13 : 978-4480689818
- Amazon 売れ筋ランキング: - 36,803位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 34位ちくまプリマー新書
- - 113位哲学・思想の論文・評論・講演集
- - 214位哲学 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.4
星5つ中の4.4
315 件のグローバル評価
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2020年7月26日に日本でレビュー済み
違反を報告する
Amazonで購入
41人のお客様がこれが役に立ったと考えています
役に立った
2021年1月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「一般化のワナ」。自分の経験を容易に「普通そうだろう」と一般化しない。これは気をつけたい。
「信念」(ーはーであるべきだ)がぶつかりあう場合、なかなか折り合えないが、その信念を作っている「欲望」は一体なんなのか、に着眼することでお互いが折り合える点を見つけやすくなるというのは非常に実践的なモノなので心に留めて使っていきたい。
また「事実」から「当為」を導かない、ある事実を見つけたからといって、安易にだからこうすべきだと飛びつかない。
何かを絶対にこうしなければいけないと言う「命令の思想」よりもどうしたらそういう風にするのだろうかと言う「条件を解明する思考」を使うと言うことも重要だと思った。
「信念」(ーはーであるべきだ)がぶつかりあう場合、なかなか折り合えないが、その信念を作っている「欲望」は一体なんなのか、に着眼することでお互いが折り合える点を見つけやすくなるというのは非常に実践的なモノなので心に留めて使っていきたい。
また「事実」から「当為」を導かない、ある事実を見つけたからといって、安易にだからこうすべきだと飛びつかない。
何かを絶対にこうしなければいけないと言う「命令の思想」よりもどうしたらそういう風にするのだろうかと言う「条件を解明する思考」を使うと言うことも重要だと思った。
2021年9月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書は、哲学について、究極の思考法として教授するために書かれたものであり、著者曰く「哲学的思考の〝奥義〟の数々を、読者の皆さんに惜しみなくお伝えするもの」との事。そのため、これまでの哲学史はかなりはしょり、若い人を想定する読者が、あらゆる問題に対峙した際に、哲学的に思考を深めるためのメソッドを中心に説かれている。
著者曰く、哲学の本質は、その問題をとことん考え、そしてちゃんと〝答え抜く〟ことだそうです。そして、それは決して絶対の正解なんかでもない。しかし、それでもなお、できるだけだれもが納得できるような〝共通了解〟を見出そうと探究をつづけてきたのが哲学であるとの事。
SNSなどで、皆が好き勝手に持論を述べまくっている、この現代にこそ、この考え方を学ぶメリットは大きいと感じます。
著者曰く、哲学の本質は、その問題をとことん考え、そしてちゃんと〝答え抜く〟ことだそうです。そして、それは決して絶対の正解なんかでもない。しかし、それでもなお、できるだけだれもが納得できるような〝共通了解〟を見出そうと探究をつづけてきたのが哲学であるとの事。
SNSなどで、皆が好き勝手に持論を述べまくっている、この現代にこそ、この考え方を学ぶメリットは大きいと感じます。