中小企業の経営者です。
前作に続いて、最後まで面白く拝読しました。
同じ経営者として、身につまされる思いがしました。
最終章『「倒産というカード」の切り方』は非常に参考になり、経営して行くための勇気をもらえました!
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なぜ倒産 平成倒産史編 単行本(ソフトカバー) – 2019/8/8
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経営の真実はミステリーを超える!
平成の30年間に倒れた中小・ベンチャー企業24社の失敗から、
普遍の法則を引き出す。
カメラの「ドイ」、ヘルメットの「昭栄(しょうえい)」、
ファブレス&研究開発型ベンチャーの先駆け「カンキョー」……。
あの有力企業が、なぜ ―― こうするより、ほかなかったのか?
「会社を潰した経営者の告白」5編のほか、社長の苦渋の証言を多数収録。
「倒産というカード」の戦略的な切り方に踏み込む。
【本書の構成】
■ 第1章 倒産は「急成長の証し」でもあった
――売上至上主義から脱却する
「昭栄化工(オートバイなどのヘルメットの製造・販売)」など3社
■ 第2章 「想定外」に長引く不況、変化対応が問われる
――低成長時代は組織力で差がつく
「カンキョー(空気清浄機の製造・販売)」など3社
■ 第3章 経営者よ、「死に急ぐ」な!
――経営者は生きて再生に当たる
コンベア製造・販売会社など2ケース(6社)
■ 第4章 じわり企業体力奪う「跡取り問題」
――人口減少時代に沿う事業に転換
「ドイ(カメラ販売・DPEチェーン)」など3社
■ 第5章 経営者の孤独に付け込む「悪魔のささやき」
――粉飾は一度やったら抜け出せない
農業機械メーカーなど3社
■ 第6章 優しい行政、続出する「2度破綻」
――"再倒産"招く本業の収益力低下
生花販売会社など3社
■ 第7章 「老舗大倒産時代」の到来
――すべての事業に"再定義"が必要
……「白木屋グランドホテル(旅館の運営)」など2社
■ 第8章「倒産というカード」の切り方
――「倒産」のシミュレーションが会社を救う
……「ライフ (文具の製造・販売)」の破綻と再生の物語
【COLUMN】倒産の定義と現況
【COLUMN】個人保証は外せる!
【MESSAGE】「会社を潰した経営者の告白」
「予期せぬ事態が5つも同時に起きるとは」/「傷が浅いうちに倒産を決断すべきだった」/「未曽有の環境変化にも抗う術があったか」/「先代たちが改革の抵抗勢力、身内に負けた」/……など5編
週刊東洋経済2019/9/21号 113p Book Review より
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破産は犯罪ではないのに…
判断狂わす社長業の孤独
評者・中央大学教授 江口匡太 氏
一読して思う。会社が傾いたとき、なぜこんなにも取り返しのつかない事態に陥ってしまうのだろう。
行動経済学ではプロスペクト理論として知られているように、多くの人は何かを得るときは一攫千金よりも
手堅い確実な選択をするが、失う局面ではできる限り失わないように一か八かの選択をする。
経営者も同じで、経営が悪化すると、何とかしようと無理をする。
展望のない新規ビジネスを始めたり、無理な金策に奔走した揚げ句に私財をすべてつぎ込んだり。
通常では信じられないような荒唐無稽な詐欺に引っかかる場合もあれば、逆に違法な粉飾決算に走るケースもある。
経営者の多くはもともとリスクを取ることをいとわない人たちだが、中には債務返済原資や
会社再建資金に保険金を充てるため、自死を選択するという痛ましいケースもある。
大きく報道され記憶に残っている事例も本書にあった。
債務者に迷惑をかけたというのはその通りでも、ビジネスは本来そのリスクを考慮して金利や料金、
支払い方法を決めるもので、債務者にも責任がある。破産とは債務者の身を守るための権利であって犯罪ではない。
それなのに、世間にも身内にも迷惑をかけた、死んでお詫びをという発想には、日本のビジネスに残る前近代性を感じる。
後になって分析することは容易だが、その渦中にいるときに気づくのは難しいだろう。
取り返しのつかなくなる前に引き返すことを助言できる人がいれば、異なる結果だったのかもしれない。
「会社のために命をかけることはない」。
そんな当たり前の判断すらできなくなるほど、社長業とは孤独なものだということが強く伝わってくる。
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平成の30年間に倒れた中小・ベンチャー企業24社の失敗から、
普遍の法則を引き出す。
カメラの「ドイ」、ヘルメットの「昭栄(しょうえい)」、
ファブレス&研究開発型ベンチャーの先駆け「カンキョー」……。
あの有力企業が、なぜ ―― こうするより、ほかなかったのか?
「会社を潰した経営者の告白」5編のほか、社長の苦渋の証言を多数収録。
「倒産というカード」の戦略的な切り方に踏み込む。
【本書の構成】
■ 第1章 倒産は「急成長の証し」でもあった
――売上至上主義から脱却する
「昭栄化工(オートバイなどのヘルメットの製造・販売)」など3社
■ 第2章 「想定外」に長引く不況、変化対応が問われる
――低成長時代は組織力で差がつく
「カンキョー(空気清浄機の製造・販売)」など3社
■ 第3章 経営者よ、「死に急ぐ」な!
――経営者は生きて再生に当たる
コンベア製造・販売会社など2ケース(6社)
■ 第4章 じわり企業体力奪う「跡取り問題」
――人口減少時代に沿う事業に転換
「ドイ(カメラ販売・DPEチェーン)」など3社
■ 第5章 経営者の孤独に付け込む「悪魔のささやき」
――粉飾は一度やったら抜け出せない
農業機械メーカーなど3社
■ 第6章 優しい行政、続出する「2度破綻」
――"再倒産"招く本業の収益力低下
生花販売会社など3社
■ 第7章 「老舗大倒産時代」の到来
――すべての事業に"再定義"が必要
……「白木屋グランドホテル(旅館の運営)」など2社
■ 第8章「倒産というカード」の切り方
――「倒産」のシミュレーションが会社を救う
……「ライフ (文具の製造・販売)」の破綻と再生の物語
【COLUMN】倒産の定義と現況
【COLUMN】個人保証は外せる!
【MESSAGE】「会社を潰した経営者の告白」
「予期せぬ事態が5つも同時に起きるとは」/「傷が浅いうちに倒産を決断すべきだった」/「未曽有の環境変化にも抗う術があったか」/「先代たちが改革の抵抗勢力、身内に負けた」/……など5編
週刊東洋経済2019/9/21号 113p Book Review より
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破産は犯罪ではないのに…
判断狂わす社長業の孤独
評者・中央大学教授 江口匡太 氏
一読して思う。会社が傾いたとき、なぜこんなにも取り返しのつかない事態に陥ってしまうのだろう。
行動経済学ではプロスペクト理論として知られているように、多くの人は何かを得るときは一攫千金よりも
手堅い確実な選択をするが、失う局面ではできる限り失わないように一か八かの選択をする。
経営者も同じで、経営が悪化すると、何とかしようと無理をする。
展望のない新規ビジネスを始めたり、無理な金策に奔走した揚げ句に私財をすべてつぎ込んだり。
通常では信じられないような荒唐無稽な詐欺に引っかかる場合もあれば、逆に違法な粉飾決算に走るケースもある。
経営者の多くはもともとリスクを取ることをいとわない人たちだが、中には債務返済原資や
会社再建資金に保険金を充てるため、自死を選択するという痛ましいケースもある。
大きく報道され記憶に残っている事例も本書にあった。
債務者に迷惑をかけたというのはその通りでも、ビジネスは本来そのリスクを考慮して金利や料金、
支払い方法を決めるもので、債務者にも責任がある。破産とは債務者の身を守るための権利であって犯罪ではない。
それなのに、世間にも身内にも迷惑をかけた、死んでお詫びをという発想には、日本のビジネスに残る前近代性を感じる。
後になって分析することは容易だが、その渦中にいるときに気づくのは難しいだろう。
取り返しのつかなくなる前に引き返すことを助言できる人がいれば、異なる結果だったのかもしれない。
「会社のために命をかけることはない」。
そんな当たり前の判断すらできなくなるほど、社長業とは孤独なものだということが強く伝わってくる。
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- 本の長さ328ページ
- 言語日本語
- 出版社日経BP
- 発売日2019/8/8
- ISBN-104296103326
- ISBN-13978-4296103324
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出版社より

商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
社長の告白で迫る失敗学。ナイジェリア詐欺、まさかの2度倒産、粉飾の連鎖と急死…破綻企業24社。ミステリーを超えた経営の真実。
著者について
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年9月16日に日本でレビュー済み
主にこの20年間の中小企業の倒産事例があげられているが、破綻に至る経緯や当事者の反省の弁が取材されているものの、分析や検証がされておらず物足りない。例えば、大型老舗旅館が破綻したといっても、それは必ずしも当事者の判断の良し悪しというよりバブル崩壊と消費者志向の変化による部分も大きく、「本来はこういう解決策が考えられた」といった解決策が提示されていない。経営が悪化した時にメインバンクから派遣されてきた社長が本業が分からずに経営に失敗し、粉飾決算を行ったという事例では、では結局どうすればよかったのか?(メインバンクが悪かったのか?) 為替ヘッジを組んだらリーマンショックで想定外の大幅円高になってしまい、しかも金融機関が為替ヘッジを解約してくれなかったという事例では、どうすればよかったのか?(為替ヘッジ契約を単年度契約にするとか、オプション契約にするとかできたはずだけど?) 代替わりをしたけど先代社長が影響力を行使していて経営刷新の邪魔をしたとか、兄弟で社長・副社長に就任したが、仲違いして経営が停滞した場合には、どうしたらよかったのか?(先代は会長や顧問として残さず完全に経営から引退させるべき、兄弟での権力分散承継は極力避けるべきとか?) 単に経営者の能力が足りなかったのか、悪い詐欺師に引っかかったという不運なのか、経済環境が悪かったので同業者も一様に赤字決算を組んでいたからある意味仕方ないのか、なぜこの本でこれらの事例を取り上げたのかよく分からず、もやもや感が残った。