正直、私にとって、ここまで心に響いた本はあまりないです。巷の恋愛本などは、恋愛におけるHow toは教えてくれるけど「そもそもなぜその異性を選ぶか?」までは教えてくれない。
私がこの本を手に取った理由は「女性を散々傷付ける不誠実な男性」に苦しんでいたから。そんな彼らの心理が知りたかったから。しかし、行き着いた先は、彼らの心理ではなく、彼らを好きになった私自身の心なのでした。
最初は「AV監督に女性の気持ちが分かるか!」(AV=女優を玩具にするという偏見があった)と思いながら手に取りましたが、流石は幾多もの性について考えてきた著者。物の見方が鋭いのです。
「ヤリチンはSEXオタク。オタクな男は簡単にヤリチンになる」「自己受容してない人は、恋愛の相手を使って自分の心の穴を埋めようとする」「自分を嫌いだから愛してくれない相手に興味を持つ」など、まずは自己受容の観点から、自分が傷付くばかりの恋愛をする理由を教えてくれます。
読後、私が「そもそもあの辛い恋愛は、私が自己肯定をしていなかったことから始まっていたのね…」と気付いた時は暫く放心状態でした。そして、私はいい異性と恋愛することを目指すよりも、まずは自分の心の穴を知ろうという気持ちが湧きました。また、一目惚れする相手は自分の心の穴を刺激する相手でもあるかもしれないから気を付けよう、恋愛をする前に自己肯定感を育もうという、自分なりの恋愛における注意点についても考えるようになりました。
そもそも、いい恋愛は相手選びがすごく大事。これからは、恋愛するにあたって、彼は本気で好きになっていい男性なのか?なぜ彼が好きなのか?(心の穴が刺激されていないか?)などを考えようと思います。
けれど、著者に賛同できない部分もありました。著者が言う「ヤらせるタイミングをはかるとかセコイことはせず…」「母親からもらった心の穴が…」という点です。男性はSEX=ゴールと思う人が多い。付き合う前に関係を持って、都合良く扱われた女性を私は沢山知ってるし、私も都合のいい女になったことがあります。簡単に身を捧げなければ良かったと、どれほど傷ついたか…。それに女性は男性と違って、「射精したら終わり」ではなく、妊娠のリスクも抱えています。近年は梅毒罹患者が多く性感染症のリスクもある。「手軽に相手を選ばずに」SEXをするのは、とてもリスキーな行為なのです。女性は特に「相手選び」をきちんとする必要があると思います。無責任で不誠実な男性としてはいけないのです。
また、著者は心の傷をほとんど母親のせいにしていますが、こういうのを見る度に言語化し難い違和感を感じます。私は父親にはかれた暴言など、未だに覚えているし、それが心の傷です。心の穴を母親からもらったと安易に考えるのは早とちりだと思います。
いずれにしろ、何回も読み直したいと感じる本です。
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