疑心暗鬼が七人の友情を切り裂いてゆく。

――空は、墓場だ。
――わたしは人間ではない。戦闘機の一部だ。
かつて「空の王」と呼ばれた父、カルステン・クライシュミットの教え。
その言葉を胸に刻み、一個の鉄塊となったイリアは、今日も灰色の空へ向かい離陸する。

25戦中、24勝1敗。撃墜数33機――。
エアハント士官学校飛空科の「模擬空戦」において、驚異の記録を更新中のイリア・クライシュミットは、「空の一族」の追撃からただ一機帰還し、叙勲までされた士官候補生たち「エリアドールの七人」の中では突出した存在となっていた。
比して、イリアと共にエリアドール飛空艇の操縦を担当した坂上清顕(さかがみ・きよあき)の戦績は、11戦して2勝0敗9引き分け。撃墜数0機。
互いに撃墜王の父を持ちながらも、イリアに実力の差ばかり見せつけられ、悩み、焦る清顕。

――なんのために、ぼくは戦場を飛ぶ?
――なんのために、ぼくはひとを殺す……?

そして、平穏な学園生活の中で懊悩する裏切り者の工作員「ハチドリ」。その正体も明らかに――!?
七人の主人公が織りなす、恋と空戦の物語。激動。

【編集担当からのおすすめ情報】
2011年公開の映画『とある飛空士への追憶』公式サイト。
http://www.hikuushi-tsuioku.com/
「ゲッサン」にて「ひとりぼっちの地球侵略」好評連載中の小川麻衣子先生が描くもうひとつの「追憶」。コミックス全4巻。
http://www.shogakukan.co.jp/yomi/author/_author_1424

本の長さ

275ページ
言語

日本語
出版社

小学館
発売日

2013/2/19
ISBN-10

4094513965
ISBN-13

978-4094513967
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内容（「BOOK」データベースより）

「空は、墓場だ。わたしは、鉄だ」父の教えを胸に刻み、一個の鉄塊となったイリアは、今日も灰色の空へ離陸する。25戦中24勝1敗。撃墜数33機。模擬空戦において驚異の記録を更新中の彼女は、「エリアドールの七人」の中では突出した存在となっていた。それに対して清顕の戦績は、11戦して2勝0敗9引き分け。撃墜数0機。互いに撃墜王の父を持ちながらも、実力の差ばかりを見せつけられ焦る清顕。「なんのために、ぼくは戦場を飛ぶ?」そして、平穏な学園生活の中で懊悩する裏切り者「ハチドリ」が動き出す―。恋と空戦の物語、激動。

登録情報

出版社 : 小学館 (2013/2/19)
発売日 : 2013/2/19
言語 : 日本語
文庫 : 275ページ
ISBN-10 : 4094513965
ISBN-13 : 978-4094513967

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良いお品をありがとうございました

2017年3月13日に日本でレビュー済み

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目立つ傷や痛みもなくお安く読ませていただけました。ありがとうございました。

2013年4月29日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

珍しくシンプルな表紙だなぁと思っていたのですが、読み終わってから表紙を見ると感慨深いものですね・・・。

2013年2月28日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

空戦のくだりもよかったですが，
個人的にはラストシーンの人物描写がなかなか秀逸だったと思います．
硬派なライトノベルという希少な姿勢をこれからも堅持してくれることを望みます．

2人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

okano

謎は謎を呼び、謎の解明は悲劇の始まり

2013年2月27日に日本でレビュー済み

　約半年ぶりの第２巻です。１巻では空戦に次ぐ空戦により　怒涛の展開でしたが、
それに比べると２巻の立ち上がりはゆるやかで、特に序盤から中盤にかけては
緊迫した空気はなく厳しいなりにもゆるやかな学生生活の様子が描かれています。
　７人の主人公とはいってもやはり、メインは坂上とミオで特に序盤は
秋津とセントヴァルトの文化の違いに戸惑う二人の様子が描かれておりとても微笑ましいです。
（というか、ミオがすごくいい子です。男子の願望をいろいろと詰め込んだ結果、
こんないい子いないよと、つい突っ込みを入れたくなるレベルです）
　中盤からは模擬戦闘も本格的に始まりますが、前評判通り、イリアと機長ことバルタザールは
やはり優秀な結果を残しています。ライナーと秋津組の坂上と紫の実力は小説を直に読んで確認
してもらいたいです。（学科が違うせいで、ミオとセシルは模擬戦不参加）
　終盤になると、学生生活にはまだ影響はないようですが、ついにウラノスと開戦か？というような
描写が出てきますが、基本的には緊迫感はまだ薄く、ハチドリに関する描写も１巻に比べるとすごく少ないです。
　主人公級の登場人物が７人もいるせいか、それほど深く掘り下げられることもなく、
また新しい登場人物もほとんどいないので、話はあまり進んだ感じはせず、模擬戦でのある人物の
ふがいないなさもプラスされてすこしフラストレーションの溜まる巻だったように感じました。
全体的には序盤ということもあり、今後に期待して２巻は星４つぐらいかなと考えていましたし、本当なら
感想を書く気もありませんでしたが、最後の最後に衝撃的な展開が待っていました。これに関しては
どのように話してもネタバレになってしまいそうなので、実際に読んで確認してもらいたいです。
　これからの話の展開を想像するのがこんなに楽しい小説は本当に久しぶりです。次の巻が出るのは当分先なので
しょうが、あらためて１巻を見てみるとより深く話に乗り込めるとおもいます。気づかなかった新たな伏線を見つけることができるのではないでしょうか。
　長々と感想を書かせてもらいましたが、１巻未読の方や人名がうろ覚えの人にはあまり参考にならなかったと思うので申し訳ないですが、自信をもって推薦したくなる小説です。

P.Sハチドリは当たりましたが、王位継承者はハズしてしまいました。皆さんはどうでしたか？

4人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

ロメオ５５

目新しくなくていい、面白いのだから

2013年3月1日に日本でレビュー済み

誓約シリーズ第二巻。
表紙が主要メンバー１人ずつの絵ということは少なくとも最低７巻まではあると思われるので、
まだ序盤といえば序盤。

人物像やそれぞれが抱える苦しみ、裏切る理由などの設定は使い古されたものばかりですが、
とにかく面白いです。

過去の「とある」シリーズ全てが傑作とは思いませんが、
あれこれ考えずストレートに感情移入して読めることの楽しさがまずあって、
感情移入できるからこそ読んでて苦しくなったり、切なくなったり…。
そういうのがシリーズ通しての一番の魅力だと思っていて、この二巻でもそれは健在なので評価はこれしか付けられません。

二人の人物によるラスト数ページ、過去のシリーズ含めてかなり上位にくるラストシーンでした。
「絶望を乗り越えてきた者」と、「今まさに絶望の底のさらに底に落ちた者」という二人の状況の対比と
乗り越えてきた側の人物の心の声による語りが絡まりあって、静かなのに胸に迫るものがあります。

第二巻で背景が判明するキャラがここまで続々と出るとは思っていませんでしたが、
結局はこういう苦しくなるような終わり方に弱いんだよなあ。

これは、次も読まざるを得ないじゃん。(笑)　としか言えません。

あと、巻末にあとがきなどはないので読む前に後ろの方をパラパラしたりしてはいけません。
うっかり挿絵なんかが目に入りますので。

2人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

arto 132

大きな動きを眺めてるみたい

2013年5月25日に日本でレビュー済み

表紙が表紙なので、てっきり恋歌の２巻目みたいな内容かな？　と思いましたが……

　いや〜　内容がすごい。作者のお願いによりネタバレはできないのですが、こんな話に持って行ったか！？　ってな感じです。正直、圧倒されました。
一巻と比べても非常に情報量が多く、こんなんでシリーズ最長になるのか？　と疑問さえもってしまいます。
　もともと追憶、恋歌、夜想曲の空戦描写、心理描写にひかれて今作も読んでいるのですが、今回はそれ以上に、大きな流れを感じることができるシリーズだと思います。
戦争へと動く世界の大きな流れの中で、さまざまな感情を抱く者たちの描写に心動かされました。

　特に最後の数ページの出来はすごいもので、おそらく最近の書籍の中では一番衝撃的だったと思います。

　次の内容がどうなるのか？　そして個人的ベストヒロインはどんな行動をするのか。　今度とも注目したいです

1人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

ピリオド

「学校生活編」後編。

2013年3月14日に日本でレビュー済み

ローマの休日、ロミジュリ、太平洋戦争に続く「集大成シリーズ」2巻目。来たるべき愛憎渦巻く戦いに向け、少しずつ準備と隠謀が加速していく。
作者の意向によりネタバレは控えますが、徐々に明かされる謎とライトノベルらしくない硬派サーガの組み合わせは、やっぱり犬村さんぐらいしか出来そうに無い。

あとヒロインは全体的にイリアやミオ押しが多いようですが（当たり前）、個人的にはかぐら可愛い。1巻では頼れるお姉さんキャラでしたが、今巻では悔しがったり狼狽えたり、主要人物の殆どが謎や因縁持ってる分光って見えます。あと聖騎士の活躍が早く見た
・・・もう十分ネタバレしましたね。

3人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

アマゾン九郎

やはり期待を裏切らない面白さ

2013年2月28日に日本でレビュー済み

1、2巻共に読んだ上の感想です
「とある飛行士」シリーズは全て読んでいますが
今回も期待を裏切らない面白さでした
このシリーズを読んできたせいか、空戦時の言葉の意味合いが理解できてきて
頭の中で場面場面の描写をイメージしながら読めるようになり
今では臨場感を感じながら読ませてもらっています

展開も学生時代の序盤ですが、これからのお話の根本をなす内容となっており
次巻が本当に楽しみです
ですがこのシリーズのテーマ「悲恋」ですが、そろそろ違う結末を期待したいような・・・
悲しいお話は確かに読者の共感を得やすいのですが、その先にある微笑ましいラストも読んで見たいです

長々と駄文を書きましたが、本当に面白いお話ですので是非多くの方に読んでほしい作品です

7人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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とある飛空士への誓約 (2) (ガガガ文庫) (日本語) 文庫 – 2013/2/19

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