いそいで執筆されたのでしょうから、いろいろと目をつぶる面はあるのだと思います。「退屈なことはPythonにやらせよう ―ノンプログラマーにもできる自動化処理プログラミング」を読んだ編集者が「こんな感じのを」といってお願いしたんだろうな。だからダメだ、というわけではないですが。
python3.7 対応ということで、pathlib を使ってる点が(古いpython は切り捨てる!的なところは)潔いと言えば潔いし、日本語のファイル名にも気を配っている記述はオライリーに期待するのは酷なところもある。でもこの本でもNFD問題は全くの記述無し。だめだろ、それじゃ。
読者層をつかみきっていないんだろう、というのが率直な印象。インストールの紹介をするのは(しかもAnacondaだからね)レベルにあっていないと思うし(表紙に「せっかく覚えたPythonを仕事で使おう」と書いておきながら、これはない。)紹介しているコードも目的に特化しすぎている印象があって応用も利かせにくい。プログラミングの素人が「退屈なことは・・・」を読んだだけでは多分自分の仕事にあてはめるのは難しいとは思ったけど、それでもあの本は前半はよいPythonのイントロダクションになっていた(でもインスタレーションはほぼのってない)。この本では絶対無理。
結論。
「退屈なことは・・・」を読んだ方が良いです。お金があって、os.pathじゃなくて、pathlib を使いたい、(pathlibを使わないとできないコトがあるわけじゃ無いです。簡単になるのは確かですが、この本の読者レベルならどっちも難しさはさして違わない)とか、エクセルをpython で操作したい(「退屈なことは・・・」よりちょっとだけ紹介している機能が多いです。とはいえこの本を読んだだけでは多分、自分の問題に応用をきかすのは難しい)、とかいった希望があって、本屋で中身を一度見てその上で、ウン、持っといて良いかも、と思えば買っても良いかな。
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