だからどこからでも読むことができる。
ただし「はじめに」を読むと、どうやら本書の主題は心理学ではなく、頭脳らしい。本書の最後で人工頭脳にフォーカスしている。また地球上の生物の中で、脳が発達した生物はごく少数だから、その意味でヒトは特殊なのだという。
題名を読んでみて、
「もしかして自分のことかも」
と思って、自省の念から本書を購入したが、全く当てが外れた。
何だか、人を馬鹿にするとまではいかなくても、脳科学の知見を面白おかしく紹介しているだけに見える。読んでいても、悩みのある人にアドバイスをしようとしている、とは感じられなかった。
「週刊誌の連載なんだから、そんなものだろ」と開き直られても、だったら本にするなよと思う。
本の題名と同じ記事はない。「できない脳ほど自信過剰」というのは恐らく、19P以下の「ユーモアがわかる人は自己評価が低い」の記事から取ったものだろう。
その記事では、人は自分の能力を見誤っていることが多い。アメリカの一般人を対象にテスト実験しても、できない人ほど自分はできると評価している傾向があるという。結論として、「能力が低いから自分が低能であることを理解できない」「低能の人は他人を正確に評価できない」「だから自分を過大評価する」ということだそうだ。続けて芳しくないテスト結果が出た人に向かって「現時点は未熟なだけで、全く無能というわけではない」と弁解し、「各分野の初心者にこのような心理傾向がみられるから、自分の潜在能力の開拓には良い場合もある」と体よくまとめている。
もっともこれは自主性、何でも自分でするのを旨とするアメリカでの傾向であって、果たして他の国の人々に当てはまるかどうか?もしかしたら「自分は出来るんだ(しなければならない)」という精神態度の副産物かもしれない。それが美徳かもしれない。単にアメリカに自信過剰な人が多い、ということではないと私は推測する。
私は「できる脳になるためにはどうすればいいか」を知りたかったのだが。自信過剰が脳の活動にどう悪影響を及ぼすのか、そしてどう解消すればいいのかを、具体的なアドバイスがほしかった。
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