つかさんに出会ったのはたしか、小説「ジャイアンツは負けない」で、高校生の頃か。
それ以来、文庫化されたつか作品を読み、いつか舞台をと憧れていた。
大学入学で上京し、やっと舞台を観まくれると思ったその年に、つかこうへい事務所解散。
それでも、風間さん平田さんの蒲田行進曲に二度行くことができた。
そんなわたしなので本書を読みながら、通勤電車の中にも拘わらず何度も涙が出そうになった。
もう観れなくなったことが悲しいわけではなく、あの頃あの時が甦ってきてテンションがあがってしまったのだ。
本書が批評やルポルタージュではなく、その時そこにいた人が書いたものならでは、と思う。
この本はつか作品に触れた人にしかわからないよ、という人もいるかもしれない。
それはそうでしょう、その場で体感するしかないのが演劇なのだし、その時その場そこにいる人たちを大切にするのがつか芝居なのだから。
伝説の口伝え、観た人の誰しもが記憶しているだろう選曲、舞台・小説の制作過程など、事実は事実として著者の想いは想いとして、誠実に書かれていてその筆致にも引きずり込まれてしまった。
本書を読むと、他の方が演出するつか作品を観てもひとつ自分の心が躍らなかったのがなんとなくわかる。
なんと言うか・・・、愛の度合い。
その時その場そこにいた人たちを、時に冷静に時に昂揚を抑えることなく書き綴った本書は、いろんな人に読んでもらいたいなあ、と思う。
Kindle 端末は必要ありません。無料 Kindle アプリのいずれかをダウンロードすると、スマートフォン、タブレットPCで Kindle 本をお読みいただけます。
無料アプリを入手するには、Eメールアドレスを入力してください。

1分以内にKindleで つかこうへい正伝-1968-1982-(新潮文庫) をお読みいただけます。
Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。
Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。