日本語教師という仕事柄、そして4歳児の母として、気になってしょうがないトピック、「言い間違え」に、「どこで覚えてきたんだ?」という言い回し、それに「おかしな独自ルール」! この理由を解き明かそうと、日夜息子を観察しブログに書いてきたわけですが、あぁ、こんな研究をなさっている先輩ママさんがいらっしゃったとは!
さて、「先輩ママ」と呼ぶのは恐れ多いほどの研究者である広瀬友紀さんは、東大の准教授であり、執筆当時7歳の息子さんをお持ちのお母さん。我が子の発言をじっくり観察しながら(そして楽しんで)、言い間違えが起こる理由をアカデミックな観点で解説くださっています。例えば「消せれる」「お出かけしれる」は、「可能=られる」を自分なりにルールした「過剰一般化」という現象であって、多くのお子さんが経験すること。私も、息子の「ジャンプすれる」「おやすみすれる」が、我が子だけかなと思っていたら、これは言語獲得のためのシナプスがつながりつつあるプロセスなんだなと「安心」しました。
そして、あるあると頷いたのが、「蚊に刺された」を「カニに刺された」との言い間違い。最近は、息子も「カニ」じゃないと強調したいのか、「蚊っていう虫に刺された」というようになり、あぁ、モニタリングの時期にいるのだなと感動しています。その感動の渦中にいること、むちゃくちゃ嬉しい!
広瀬さんの文章は、とても温かみがあって、ほのぼのとした漫画を読んでいるような感覚です。それでいて、言語学の知識の海にいつのまにかはまってしまっている。一気にファンになりました! そして、これからの息子の成長が楽しみになりました!
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ちいさい言語学者の冒険-子どもに学ぶことばの秘密 (岩波科学ライブラリー) Kindle版
「これ食べたら死む?」どうして多くの子どもが同じような,大人だったらしない「間違い」をするのだろう? ことばを身につける最中の子どもが見せる数々の珍プレーは,私たちのアタマの中にあることばの秘密を知る絶好の手がかり.言語獲得の冒険に立ち向かう子どもは,ちいさい言語学者なのだ.かつてのあなたや私もそうだったように.
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2017/3/17
- ファイルサイズ2787 KB
商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
「これ食べたら死む?」どうして多くの子どもが同じような、大人だったらしない「間違い」をするのだろう?ことばを身につける最中の子どもが見せる数々の珍プレーは、私たちのアタマの中にあることばの秘密を知る絶好の手がかり。言語獲得の冒険に立ち向かう子どもは、ちいさい言語学者なのだ。かつてのあなたや私もそうだったように。 --このテキストは、tankobon_softcover版に関連付けられています。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
広瀬/友紀
ニューヨーク市立大学にて言語学博士号(Ph.D.in Linguistics)を取得。電気通信大学を経て、東京大学大学院総合文化研究科准教授。研究分野は心理言語学・とくに言語処理(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、tankobon_softcover版に関連付けられています。
ニューヨーク市立大学にて言語学博士号(Ph.D.in Linguistics)を取得。電気通信大学を経て、東京大学大学院総合文化研究科准教授。研究分野は心理言語学・とくに言語処理(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、tankobon_softcover版に関連付けられています。
登録情報
- ASIN : B07H2SZP7N
- 出版社 : 岩波書店 (2017/3/17)
- 発売日 : 2017/3/17
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 2787 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 本の長さ : 126ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 34,779位Kindleストア (の売れ筋ランキングを見るKindleストア)
- - 532位日本語研究
- - 628位言語学 (Kindleストア)
- カスタマーレビュー:
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日本語教師という仕事柄、そして4歳児の母として、気になってしょうがないトピック、「言い間違え」に、「どこで覚えてきたんだ?」という言い回し、それに「おかしな独自ルール」! この理由を解き明かそうと、日夜息子を観察しブログに書いてきたわけですが、あぁ、こんな研究をなさっている先輩ママさんがいらっしゃったとは! さて、「先輩ママ」と呼ぶのは恐れ多いほどの研究者である広瀬友紀さんは、東大の准教授であり、執筆当時7歳の息子さんをお持ちのお母さん。我が子の発言をじっくり観察しながら(そして楽しんで)、言い間違えが起こる理由をアカデミックな観点で解説くださっています。例えば「消せれる」「お出かけしれる」は、「可能=られる」を自分なりにルールした「過剰一般化」という現象であって、多くのお子さんが経験すること。私も、息子の「ジャンプすれる」「おやすみすれる」が、我が子だけかなと思っていたら、これは言語獲得のためのシナプスがつながりつつあるプロセスなんだなと「安心」しました。そして、あるあると頷いたのが、「蚊に刺された」を「カニに刺された」との言い間違い。最近は、息子も「カニ」じゃないと強調したいのか、「蚊っていう虫に刺された」というようになり、あぁ、モニタリングの時期にいるのだなと感動しています。その感動の渦中にいること、むちゃくちゃ嬉しい!広瀬さんの文章は、とても温かみがあって、ほのぼのとした漫画を読んでいるような感覚です。それでいて、言語学の知識の海にいつのまにかはまってしまっている。一気にファンになりました! そして、これからの息子の成長が楽しみになりました!
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2019年5月24日に日本でレビュー済み
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日本語教師という仕事柄、そして4歳児の母として、気になってしょうがないトピック、「言い間違え」に、「どこで覚えてきたんだ?」という言い回し、それに「おかしな独自ルール」! この理由を解き明かそうと、日夜息子を観察しブログに書いてきたわけですが、あぁ、こんな研究をなさっている先輩ママさんがいらっしゃったとは!
さて、「先輩ママ」と呼ぶのは恐れ多いほどの研究者である広瀬友紀さんは、東大の准教授であり、執筆当時7歳の息子さんをお持ちのお母さん。我が子の発言をじっくり観察しながら(そして楽しんで)、言い間違えが起こる理由をアカデミックな観点で解説くださっています。例えば「消せれる」「お出かけしれる」は、「可能=られる」を自分なりにルールした「過剰一般化」という現象であって、多くのお子さんが経験すること。私も、息子の「ジャンプすれる」「おやすみすれる」が、我が子だけかなと思っていたら、これは言語獲得のためのシナプスがつながりつつあるプロセスなんだなと「安心」しました。
そして、あるあると頷いたのが、「蚊に刺された」を「カニに刺された」との言い間違い。最近は、息子も「カニ」じゃないと強調したいのか、「蚊っていう虫に刺された」というようになり、あぁ、モニタリングの時期にいるのだなと感動しています。その感動の渦中にいること、むちゃくちゃ嬉しい!
広瀬さんの文章は、とても温かみがあって、ほのぼのとした漫画を読んでいるような感覚です。それでいて、言語学の知識の海にいつのまにかはまってしまっている。一気にファンになりました! そして、これからの息子の成長が楽しみになりました!
さて、「先輩ママ」と呼ぶのは恐れ多いほどの研究者である広瀬友紀さんは、東大の准教授であり、執筆当時7歳の息子さんをお持ちのお母さん。我が子の発言をじっくり観察しながら(そして楽しんで)、言い間違えが起こる理由をアカデミックな観点で解説くださっています。例えば「消せれる」「お出かけしれる」は、「可能=られる」を自分なりにルールした「過剰一般化」という現象であって、多くのお子さんが経験すること。私も、息子の「ジャンプすれる」「おやすみすれる」が、我が子だけかなと思っていたら、これは言語獲得のためのシナプスがつながりつつあるプロセスなんだなと「安心」しました。
そして、あるあると頷いたのが、「蚊に刺された」を「カニに刺された」との言い間違い。最近は、息子も「カニ」じゃないと強調したいのか、「蚊っていう虫に刺された」というようになり、あぁ、モニタリングの時期にいるのだなと感動しています。その感動の渦中にいること、むちゃくちゃ嬉しい!
広瀬さんの文章は、とても温かみがあって、ほのぼのとした漫画を読んでいるような感覚です。それでいて、言語学の知識の海にいつのまにかはまってしまっている。一気にファンになりました! そして、これからの息子の成長が楽しみになりました!
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29人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2018年12月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
子供の発する言葉の間違いを通して、その間違いがなぜが起こったのかを考察することで日本語を再発見しています。
ただ、意味が二通りにとれる文書はもう少し気を使って欲しいです。たとえば
500円持っている時に「僕100円持ってるよ」は正しいかとの問いに、100万円持っているという時に200万円はないと言うことはないのだから誤りとしていますが、「100円持っている」と言う時は100円玉を持っているという意味にもとれるので、最初の問いはせめて「僕200円持っている」として欲しかったです。
もし第二弾があるなら赤ちゃんをフィーチャーして欲しいです。とくに最初に言葉を覚えるプロセス。赤ちゃんがママと言って母親が喜び、赤ちゃんは母親を喜ばせようとママと発声し、やがて母親=ママと認識するというプロセス。
この喜んだ時に覚えると言う仕組みを理解することで、喜びの感情の大切さを知ることができます。赤ちゃんの仕組みは人間の仕組みなのです。覚えの悪い生徒に怒ってばかりの教師は、結局のところ喜ばないという行動で自分の怒りを作っているのです。
赤ちゃんの観察で分かることはもっとあるはずです。ある意味赤ちゃんは哲学の先生です。
ただ、意味が二通りにとれる文書はもう少し気を使って欲しいです。たとえば
500円持っている時に「僕100円持ってるよ」は正しいかとの問いに、100万円持っているという時に200万円はないと言うことはないのだから誤りとしていますが、「100円持っている」と言う時は100円玉を持っているという意味にもとれるので、最初の問いはせめて「僕200円持っている」として欲しかったです。
もし第二弾があるなら赤ちゃんをフィーチャーして欲しいです。とくに最初に言葉を覚えるプロセス。赤ちゃんがママと言って母親が喜び、赤ちゃんは母親を喜ばせようとママと発声し、やがて母親=ママと認識するというプロセス。
この喜んだ時に覚えると言う仕組みを理解することで、喜びの感情の大切さを知ることができます。赤ちゃんの仕組みは人間の仕組みなのです。覚えの悪い生徒に怒ってばかりの教師は、結局のところ喜ばないという行動で自分の怒りを作っているのです。
赤ちゃんの観察で分かることはもっとあるはずです。ある意味赤ちゃんは哲学の先生です。
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子供が言葉を身につけてゆく過程で現れる文法ミスや言い間違いから、言語の習得過程を考える、という物。幼児は言語を日本語教室で習う訳ではない。周囲の大人の発話と状況を見定めて一般的な規則を見いだそうとする。その過程で、語の定義の拡大解釈が起きる、犬をさしてワンワンだよ、と教わるとすべての哺乳類をワンワンと呼ぶなど、多くの親御さんが経験している事だろう。
専門の言語学者である著者の発想の動機は、自分の子供の言い間違いをメモったことから始まる。後書きによれば、言語学者が自分の子供を持ったら、おそらく全員がそうするだろうとの事。だから、内容は学術的ではあるものの、面白い実例でいっぱい。”これ食べたら死む?”とか”お兄ちゃん、来(き)ないね”などが、どうして、このタイプの間違いが起きるのか合理的に解明される。このような間違いは、一般的であることも、ママたちのtwitterから確認できる。幼児だけでなく、外国人の日本語学習者にとって促音”っ”は難しい発音だ。具体的には、促音の前の発音を終えた後、次の語の発音の構えで一拍置く事、と理解して初めて発音できる。言われてみればなるほどそうだ。この手の気づき、驚きがたくさんあってとても面白い。
専門の言語学者である著者の発想の動機は、自分の子供の言い間違いをメモったことから始まる。後書きによれば、言語学者が自分の子供を持ったら、おそらく全員がそうするだろうとの事。だから、内容は学術的ではあるものの、面白い実例でいっぱい。”これ食べたら死む?”とか”お兄ちゃん、来(き)ないね”などが、どうして、このタイプの間違いが起きるのか合理的に解明される。このような間違いは、一般的であることも、ママたちのtwitterから確認できる。幼児だけでなく、外国人の日本語学習者にとって促音”っ”は難しい発音だ。具体的には、促音の前の発音を終えた後、次の語の発音の構えで一拍置く事、と理解して初めて発音できる。言われてみればなるほどそうだ。この手の気づき、驚きがたくさんあってとても面白い。
2022年3月27日に日本でレビュー済み
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ぱっと読むと、ことばに関わる育児日記なのですが
言語学者が真面目に分析しているので、きちんとした言語学の書籍になっています。
しかも、構成が言語学入門の流れになっているのです。
第1章:音声学
第2章:音韻論
第3・4章:統語論
第5章:意味論
第6章:語用論
第7章:まとめ
しかも、最後に参考文献・おすすめ書籍も載っています。
この書籍から出発して内容を深めていく『言語学概論』の授業があったら、絶対に楽しいと思います。
言語学を目指す若者が増えると思います。
言語学の敷居を下げながらも、興味を持たせてくれる本当に稀有な書籍です。
本当にお勧めします!!
言語学者が真面目に分析しているので、きちんとした言語学の書籍になっています。
しかも、構成が言語学入門の流れになっているのです。
第1章:音声学
第2章:音韻論
第3・4章:統語論
第5章:意味論
第6章:語用論
第7章:まとめ
しかも、最後に参考文献・おすすめ書籍も載っています。
この書籍から出発して内容を深めていく『言語学概論』の授業があったら、絶対に楽しいと思います。
言語学を目指す若者が増えると思います。
言語学の敷居を下げながらも、興味を持たせてくれる本当に稀有な書籍です。
本当にお勧めします!!
2022年1月19日に日本でレビュー済み
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「蚊」を「かぁ」、「血」を「ちぃ」と発音して育った私は、子どものときは「かぁに刺されて、ちぃが出た」と言っていました。ところが、子どもが小さいときに「かにに刺されて、ちがが出た」というので、びっくりした覚えがあります。そのことがこの本を読んで、納得できました。過剰な一般化は、多用な情報を処理するときに武器になりますが、やりすぎると現実をまちがって解釈することもおこります。その結果、言語の問題だけに留まらず、人付き合いの上で、知らないうちに周囲の人を傷つけることもあると思いました。