競馬サークルの内側と、調教師の家庭での日常を、ヨメ@宮本氏が「調教師の妻にして2児の母」の立場で鮮やかに描写するのが本書。中でも、夫であり、調教師である「ミヤリン」の赤裸々なエピソードは、時に爆笑を、時に爆笑を、時に爆笑を、そして時に同情を誘いますが、馬のプロであることの大変さ、真剣さや熱さも、ひしひしと伝わってきます。家庭人としてのオモシロ、ほのぼのエピソードも満載。でも、「ここまで書いちゃっていいの?」と、同情しつつ笑ってしまいます……。巻末の「ミヤリン」インタビューは必読! また、調教師の先生方の素顔って、なかなか知ることができないのですが、ヨメ氏のインタビューには皆さん心を開いて、お人柄が判るのも魅力です。競馬ファンはもちろん、お子さんを持つお母さん方にもぜひ読んでいただきたい1冊です。
ヨメの夢がかなえられる日はいつ?ミヤリン(宮本博調教師)の、苦しくも楽しい日々が続く。いつか重賞を獲る、その日まで!JRA宮本博調教師の妻、ヨメ@宮本がブログで綴る厩舎日記。
抜粋
2004年09月30日より
たとえば夫婦喧嘩の最後に、もうこれで言い争いをやめようかなぁとヨメが思って、「アタタタタ、お前はもう死んでいる」from北斗の拳 ってギャグるじゃないですか。そしたら、ミヤリンは「(怒鳴)うるさいわ、オマエッッ!!」ってなるわけです。以前ヨメが「小学生の頃、男の子たちが見てたよ、北斗の拳」に対し、「俺は学生時代だよ、北斗の拳は。あまりかわらないね~」などといって若ぶってるくせに、ですよ。
本当に見てるんだったら「ひでぶっっ」って言ってほしいなぁ。
2004年10月10日より
ミヤリンてば、ウチのチビに「馬の上の人と、チチと、どっちが男前?」なんて聞いてます。ウチのチビもバカ正直で、「コッチ!」と言って、鞍上の松永ジョッキーを指差してます。私はチビは3歳なのに見る目がきちんと養われていることに喜びましたが、ミヤリンはショックだったらしく、机の上に写真を置いて、「そうかなあ~、にてるとおもうけどなあ~」等、写真をまじかにみながらブツブツいい、ご飯を食べてました。
2005年2月13日
西山社長から、ミヤリン宛てにメールが届き、その中に「青雲プレジャー」って。それと、「エネルマオーはわしが見つけてきて、実質所有はわしだと教えてやってくれ」だそうです。ミヤリン寝てたんですけど、メールで飛び起きたみたいです。はい。
2005年2月14日
でも、ミヤリン的には「セリで見つけてきたのは、俺だー!!下見も2回行ったー!!」
デジカメで「ハイチーズ」って撮らせてもらったら、ニ~って笑顔が可愛いんだー。(^-^)
なぜか、隣で見ていた音無師が「フラッシュたけてなかったぞっ!ちゃんと撮れてんのかぁっ?!」って言うから、モニタを師に見せたら、それを横でみていた石橋ジョッキー「え?見れるの…ほんとだ、撮れてる撮れてるっ」って言って、ちょっとハシャギ気味。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ヨメ@宮本
日本大学藝術学部音楽学科を卒業後、芸能プロダクション勤務を経て、西山牧場に勤務。その後、JRAの中尾謙太郎厩舎の調教助手だった宮本博氏と結婚し、退職。宮本氏が調教師試験に合格し、調教師のヨメとなる。開業後しばらくしてからJRA宮本厩舎のホームページを立ち上げ、その後ブログを開設。みるみるうちにブログランキングを駆け上がり、見事1位に。一般の競馬ファンには知るすべのない厩舎世界と、主婦であり、2児の母親としての生活に密着した視点から、調教師と厩舎の日常を綴る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)