田舎町の外れの廃墟、元ラブホテル「ノクターン」。そこで遊んでいた淳たちは、侵入してきた銀行
強盗を殺害してしまう。死体を埋めて隠し何事もなかったかのように日常を過ごそうとするが…。
5人が一列に並んでいた1巻と、人を殺めた淳だけが外れた2巻、表紙の対比が面白い。
強盗が持っていた拳銃とバッグ一杯の札束、使いようによっては淳たちの日常に圧し掛かっていた
問題の解決に役立てそうなもののそこはやはりまだ中学生、身の丈を過ぎる力を使いこなせなか
った彼らが状況を悪化させる様が面白くも哀しいウツ展開。心の苦しみにあえぐ淳もそうですが、
一番気の毒なのはサキ、そりゃ父親を殺したくもなります。一方でネットの恐ろしさを語りながら
ニコ生主みたいなことして身バレ自滅するレニはさすがに同情できん(笑)。
事態にいつまでも気付かないほど警察も無能ではなく、徐々に追いつめられる淳たち。逃げた先に
希望は…なさそうな……。一人だけ「背負っている物」が軽かったゆえ外れたソウイチロウ、は
しかし友情ゆえに身を滅ぼすのでしょうか。
作画が微妙ですけど、この暗く乾いた、やるせないストーリーには合っているのかも。
内容紹介
廃ホテル“ノクターン”に侵入した銀行強盗犯を捕まえようしたジュンたちは、勢い余って犯人を殺してしまう。残されたのは大量の金と、本物の拳銃、そしてひとつの死体。5人の日常は音もなく崩壊していくのだった。