みんな、居酒屋とかで毎晩激論しているだろう現代日本の諸問題。
たとえばTPPとか、国際化とか、教育問題とか、科学、産業振興、
イノベーション・・・
結局政治家は何もわかっちゃいねぇ!という感覚が多いと思うの
ですが、この本の読後感は一言で言うと、
「あっ、石破さんってやっぱいろいろ考えてるんだねぇ。スマセン。」
という印象。おそらく宇野さんも感覚的にそう感じたんだろうと。
基本的に諸問題は、語り尽くされているものだ、ということ。
その大前提に立ったうえではじめて、もっともベストな選択肢を
判断していくことが、政治なのでしょう。
文章の流れは対談形式だし、お二人とも明晰・明快な語り口で
展開はスピーディーでエキサイティング。
対談とか講演会とかに、このお二人を呼びたいなぁ。
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こんな日本をつくりたい 単行本 – 2012/9/7
ダブルポイント 詳細
<日本のOS>をアップデートせよ!
ただ「失われた20年」を嘆くより、「こうしたい」というビジョンを語ろう。 「ノンポリのオタク」にして若者代表・宇野常寛と、政治家・石破茂が全力で考え抜いたニッポンの未来。
――行政改革、福祉、経済、教育、外交、軍事、地方自治......「ノンポリのオタク」なりに僕が考えたことを石破さんにぶつけてみた。そして石破さんは僕の問いかけに、全力で打ち返してきてくれた。
この本を読み終えると、たぶんそこには広大な地図が広がっているはずだ。それは「こんな日本をつくりたい」という明確なビジョンに基づいた夢の地図だ。(宇野常寛「はじめに」より)
ただ「失われた20年」を嘆くより、「こうしたい」というビジョンを語ろう。 「ノンポリのオタク」にして若者代表・宇野常寛と、政治家・石破茂が全力で考え抜いたニッポンの未来。
――行政改革、福祉、経済、教育、外交、軍事、地方自治......「ノンポリのオタク」なりに僕が考えたことを石破さんにぶつけてみた。そして石破さんは僕の問いかけに、全力で打ち返してきてくれた。
この本を読み終えると、たぶんそこには広大な地図が広がっているはずだ。それは「こんな日本をつくりたい」という明確なビジョンに基づいた夢の地図だ。(宇野常寛「はじめに」より)
- 本の長さ232ページ
- 言語日本語
- 出版社太田出版
- 発売日2012/9/7
- ISBN-104778313259
- ISBN-13978-4778313258
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登録情報
- 出版社 : 太田出版 (2012/9/7)
- 発売日 : 2012/9/7
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 232ページ
- ISBN-10 : 4778313259
- ISBN-13 : 978-4778313258
- Amazon 売れ筋ランキング: - 15,899位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 50位日本の政治
- - 5,303位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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評論家。1978年生。批評誌〈PLANETS〉編集長。
著書に『ゼロ年代の想像力』(早川書房)、『リトル・ピープルの時代』(幻冬舎)、『日本文化の論点』(筑摩書房)、『原子爆弾とジョーカーなき世界』(メディアファクトリー)、『楽器と武器だけが人を殺すことができる』(KADOKAWA/メディアファクトリー)。
共著に石破茂との対談『こんな日本をつくりたい』(太田出版)、『静かなる革命へのブループリント――この国の未来をつくる七つの対話』(共編著、河出書房新社)など。
企画・編集参加に「思想地図 vol.4」(NHK出版)、「朝日ジャーナル 日本破壊計画」(朝日新聞出版)。NHK討論番組への出演、J-WAVE「THE HANGOUT」月曜日レギュラーパーソナリティとしても知られる。
カスタマーレビュー
星5つ中4.2つ
5つのうち4.2つ
10グローバルレーティング
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- 星5つ星4つ星3つ星2つ星1つ星3つ45%28%27%0%0%27%
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トップレビュー
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2013年7月24日に日本でレビュー済み
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2012年11月27日に日本でレビュー済み
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地域社会は、市民社会の充実によって異なるという話で、
世代や集まりによって、その意味は違う。
文明、文化をどう引き継ぐかで、未来は異なる。
ビジョンを考えて、実行すればいい。
それぞれの国民、住民が、方向をまちがえなければいい。
世代や集まりによって、その意味は違う。
文明、文化をどう引き継ぐかで、未来は異なる。
ビジョンを考えて、実行すればいい。
それぞれの国民、住民が、方向をまちがえなければいい。
2012年11月23日に日本でレビュー済み
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宇野さんによる対談集としては『希望論』を読んでいますが、その時とあまり印象は変わらなかった。
この世代の貴重な論客として、期待すること大なのですが、東浩紀さんとかには何だかんだ言ってもあった「凄み」は感じられない。
「ノンポリオタク」を自認するのは良いけれど、その語感そのままに、発言もなにやら「薄い」感じがぬぐえない。(「薄っぺらい」とか「軽い」というのとはちょっと違う。)
『希望論』のレビューにも書いたのですが、発言・主張に、どうにも既視感がつきまとうのが気になる。この本で、何か少しでも新しいもの提示しているのかな? と、ちょっと辛めに見てしまいます。
一方、石破さんという政治家の人となりを知るには、よいきっかけとなりました。もっとも、この本での顔を真に受けないように、ちょっと用心はしてるけど。
政治に疎い私のような者には、昨今の日本の政治経済社会を取り巻く諸問題が分かりやすい構図で示されていて、斬新さはないけれど、有益だった部分もありました。
理解があいまいだった部分が氷解して、「なるほどねえ」といろいろ納得できました。両氏の主張に賛同できるかは別として。
要するに、政治に関心がないわけではないけど、よくわからない、という人(私もその一人)が読む本かなあ、と。
その限りではある程度有用な本といえると思います。でも、目からウロコが落ちたり、新しいビジョンに心躍るような本ではない。
そのくらい、現実が行き詰って、閉塞しているということなんでしょうかね・・・
この世代の貴重な論客として、期待すること大なのですが、東浩紀さんとかには何だかんだ言ってもあった「凄み」は感じられない。
「ノンポリオタク」を自認するのは良いけれど、その語感そのままに、発言もなにやら「薄い」感じがぬぐえない。(「薄っぺらい」とか「軽い」というのとはちょっと違う。)
『希望論』のレビューにも書いたのですが、発言・主張に、どうにも既視感がつきまとうのが気になる。この本で、何か少しでも新しいもの提示しているのかな? と、ちょっと辛めに見てしまいます。
一方、石破さんという政治家の人となりを知るには、よいきっかけとなりました。もっとも、この本での顔を真に受けないように、ちょっと用心はしてるけど。
政治に疎い私のような者には、昨今の日本の政治経済社会を取り巻く諸問題が分かりやすい構図で示されていて、斬新さはないけれど、有益だった部分もありました。
理解があいまいだった部分が氷解して、「なるほどねえ」といろいろ納得できました。両氏の主張に賛同できるかは別として。
要するに、政治に関心がないわけではないけど、よくわからない、という人(私もその一人)が読む本かなあ、と。
その限りではある程度有用な本といえると思います。でも、目からウロコが落ちたり、新しいビジョンに心躍るような本ではない。
そのくらい、現実が行き詰って、閉塞しているということなんでしょうかね・・・
2015年3月16日に日本でレビュー済み
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宇野さんが国民の本音を代弁していて、とても読みごたえがありました!
2013年1月1日に日本でレビュー済み
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未だ途中だが石破氏と著者間にかみ合わない部分が有るように思えた。
若い人に詠む事勧めたいが関心を持つ若者が居るのか未だ疑問である。
若い人に詠む事勧めたいが関心を持つ若者が居るのか未だ疑問である。
2012年9月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
自身を「ノンポリのおたく」と定義する宇野と「防衛おたく」の石破の最初の対談は、日本の代表産業「自動車」を軸に始まります。夢の無い車が若者離れを招いているという前提から、政治が夢を語らない状況が政治離れを生んでいるのではないかと仮定しています。
本書の読者対象は若者です。20代〜30代を想定した対談になっています。夢を語るためにはネガティブよりもポジティブな姿勢が大切ですので、石破、宇野両氏が否定的国家観から肯定的国家観への変化を希求している姿勢は評価できます。また、石破が自民党の責任を十分自覚している姿勢にも好感が持てました。石破は持続可能な日本にするためには若者を金持ちにすればいいという論を展開しますが、高齢者は社会に対する不信や将来に対する不安からお金を安心して使いません。使えないようにしてしまったのです。従って所得の再配分ができない。金持ちの子は金持ちという格差の再生産システムが固定化されています。本書は夢を語っているようでいて実は現代日本社会の課題をトレースし直しているだけのように見えますし、既読感のある内容を脱してはいません。石破個人の考え方を知るには良い入門書だと思います。本書については石破がこのタイミングで出版する意味を考える方が面白いと思いました。
9月26日追記
自民党は党員票の3分の2を獲得した石破ではなく、国会議員票を多く獲得した安倍を総裁に選んだ。この党はもうだめだ。石破は少なくとも安倍より具体的な政策を持っているし、どんな理由であれ安倍が政権を投げ出したのは事実だ。国会議員を束縛する派閥の弊害が語られて久しいが、再び同じ轍を踏んでいる。懲りない面々である。安倍が総裁になったことで自民党には選挙で勝てるという雰囲気が生まれているようだが、党員の選択を無視した上に、今の日本社会の多くの課題を先送りにしてきた責任を既に忘却しているように見える。やはりこの党に期待することはない。
本書の読者対象は若者です。20代〜30代を想定した対談になっています。夢を語るためにはネガティブよりもポジティブな姿勢が大切ですので、石破、宇野両氏が否定的国家観から肯定的国家観への変化を希求している姿勢は評価できます。また、石破が自民党の責任を十分自覚している姿勢にも好感が持てました。石破は持続可能な日本にするためには若者を金持ちにすればいいという論を展開しますが、高齢者は社会に対する不信や将来に対する不安からお金を安心して使いません。使えないようにしてしまったのです。従って所得の再配分ができない。金持ちの子は金持ちという格差の再生産システムが固定化されています。本書は夢を語っているようでいて実は現代日本社会の課題をトレースし直しているだけのように見えますし、既読感のある内容を脱してはいません。石破個人の考え方を知るには良い入門書だと思います。本書については石破がこのタイミングで出版する意味を考える方が面白いと思いました。
9月26日追記
自民党は党員票の3分の2を獲得した石破ではなく、国会議員票を多く獲得した安倍を総裁に選んだ。この党はもうだめだ。石破は少なくとも安倍より具体的な政策を持っているし、どんな理由であれ安倍が政権を投げ出したのは事実だ。国会議員を束縛する派閥の弊害が語られて久しいが、再び同じ轍を踏んでいる。懲りない面々である。安倍が総裁になったことで自民党には選挙で勝てるという雰囲気が生まれているようだが、党員の選択を無視した上に、今の日本社会の多くの課題を先送りにしてきた責任を既に忘却しているように見える。やはりこの党に期待することはない。
2012年10月10日に日本でレビュー済み
安倍晋三氏が9月26日に自民党新総裁に選出され、幹事長に党員投票ではトップだった石破茂氏を据えた。
幹事長は、文字通り党運営と選挙の要であり、もし自民党が次期総選挙を勝利し安倍氏が内閣総理大臣に選出された場合には、中心から国政を左右する事になる。
◆石破茂という政治家◆
石破茂氏という政治家は、軍事オタクと言われるように、防衛政策への精通度に於いては現在の政界で恐らく随一である。
しかし、石破氏は幹事長就任後、テレビの政治番組に出ずっぱりの中、10月6日(土)の日テレの「ウェークアップ!ぷらす」で、「日本経済再生の秘策は、(1)安売り合戦を止める事、(2)女性と若者の就労を増やす事」と述べた後、司会者に「具体的にどうやって?」とツッコまれ、「政府だけでなく民間も頑張って貰わなきゃ困る」と回答した。
民間も頑張るのはもちろん必要だが、この事から政治としての具体策は持っていない事が窺われた。
また、筆者自身が、ある席で石破氏に外国人労働者受け入れについての考えを聞いた際、少なくとも知識・技能労働者と単純労働者の問題を区分してはいない様な回答だった。
加えて、三白眼で睨み上げる独特のスタイル自体は良いとして、隙を作らず切れ目なく話し対話の応酬を拒むような姿勢からは、政治家としての幅の狭さが察せられた。
なお、石破氏は、2009年から昨年まで政調会長を経験しているが、従来の自民党政策を踏襲し、防衛と農政の一部を除き目立った政策を打ち出していない。
選挙を抱える政治家は、なかなか全てに通じるという訳には行かない。
特に石破氏の場合、防衛に偏った分、その他の政策分野については、大臣を経験した農政について一定の知識がある他は疎いと言えるだろう。
特に財政、経済政策について弱く、いわば真空である。
さて、その真空を埋めるのは、何だろうか?
◆財務省と竹中平蔵氏◆
恐らくそれは、財務省と竹中平蔵氏となるだろう。
従来から増税優先論者である石破氏に、財務省はアプローチを強めている。
安倍氏が今回の総裁選に於いて「経済成長を果たし十分なデフレ脱却がなければ、消費増税を凍結する」と明言した事を覆し、財務省はデフレ下でも消費増税の強行を図るつもりだ。
伊藤惇夫氏というワイドショー御用達の政治評論家が、総裁選前後を通じてTVに於ける石破氏の応援団長のような事をしているが、そこに財務省を中心とした既得権複合体の意志が透けて見える。
また、総裁選で石破氏の応援に回った小泉進次郎氏を通じて、竹中平蔵氏がアプローチしてくると思われる。
竹中氏は、橋下徹大阪市長の率いる日本維新の会の次期衆院選候補者選定委員会の委員長に就任し、日本維新の会は、経済政策では竹中氏が信奉する供給側強化を強調するサプライサイド政策を採る事が明白になった。
現在の趨勢では、自民党が次期総選挙で第一党になる可能性が高いが、日本維新の会等と連立政権を組む場合、そのパイプ役となるのが石破氏だろう。
そこを通じても竹中氏の影響力が高まる。
その中心となる政策が、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)推進だ。
安倍氏はTPPに慎重であるが、竹中氏は米経済界とりわけ金融界の意向を受け、石破氏と橋下氏を通じてTPPを強力に推し進めてくるだろう。
TPPは、国務・国防総省の考える中国包囲網としての性格と、商務省・経済界の考える日本収奪の性格の2つの顔を持つ。
筆者は基本的には自由貿易論者であり、TPPに必ずしも反対ではないが、それには前提条件として基礎的食糧生産の十分な保護と、一方の意向だけでいきなり国際機関に提訴・決着させるISDS(投資家対国家の紛争解決)条項を外す事が不可欠であり、TPPの大幅な改編もしくは別の枠組みへの仕切り直しが必要と考える。
中国に、尖閣諸島、進んでは沖縄が狙われている状況下に於いて、中国包囲網の構築は日本にとって不可欠であるが、TPPで日本収奪の性格が強くなれば頓挫し、日米双方の国益が損なわれる結果に終わる。
このため、竹中氏等の雑音を排し、大局を持って米国と交渉する事が必要である。
なお、安倍氏が総裁に選出されて、首相再登板への世論の期待が徐々に集まっているが、筆者は健康面に加えてもう一つ懸念がある。
例えば、安倍氏は、官房副長官時代に日本のイラク戦争支持の理由として、「石油の確保は、日本にとって大義である」と述べたが、国際関係に於いて「大義」とは、国益を越えたもの、個々の国の利害を超えて広い地域を発展、維持するための理念でなければならず、石油は日本にとって重要な国益ではあっても大義ではない。
これは、単なる用語の問題ではなく、そこには理論的思考力の弱さが現れている。
その後の首相途中降板の屈辱を経て、熟考を重ね、理論面、戦略面の弱さを克服していると思いたいが、なお注意深く観察する必要がある。
この部分が弱いと、安倍氏は、石破氏を通じて入ってくる財務省と竹中平蔵氏の妨害電波に容易にジャックされてしまうだろう。
財務省も竹中平蔵氏も主観的には、日本のために働いているつもりかも知れない。
だが、全体最適を考えず、部分最適だけで動けば結果として国を滅ぼす売国奴となってしまう。
また、石破氏については、彼らのトロイの木馬とならぬよう、私心を去って国政に当たるべく今一度の自覚が必要だろう。
幹事長は、文字通り党運営と選挙の要であり、もし自民党が次期総選挙を勝利し安倍氏が内閣総理大臣に選出された場合には、中心から国政を左右する事になる。
◆石破茂という政治家◆
石破茂氏という政治家は、軍事オタクと言われるように、防衛政策への精通度に於いては現在の政界で恐らく随一である。
しかし、石破氏は幹事長就任後、テレビの政治番組に出ずっぱりの中、10月6日(土)の日テレの「ウェークアップ!ぷらす」で、「日本経済再生の秘策は、(1)安売り合戦を止める事、(2)女性と若者の就労を増やす事」と述べた後、司会者に「具体的にどうやって?」とツッコまれ、「政府だけでなく民間も頑張って貰わなきゃ困る」と回答した。
民間も頑張るのはもちろん必要だが、この事から政治としての具体策は持っていない事が窺われた。
また、筆者自身が、ある席で石破氏に外国人労働者受け入れについての考えを聞いた際、少なくとも知識・技能労働者と単純労働者の問題を区分してはいない様な回答だった。
加えて、三白眼で睨み上げる独特のスタイル自体は良いとして、隙を作らず切れ目なく話し対話の応酬を拒むような姿勢からは、政治家としての幅の狭さが察せられた。
なお、石破氏は、2009年から昨年まで政調会長を経験しているが、従来の自民党政策を踏襲し、防衛と農政の一部を除き目立った政策を打ち出していない。
選挙を抱える政治家は、なかなか全てに通じるという訳には行かない。
特に石破氏の場合、防衛に偏った分、その他の政策分野については、大臣を経験した農政について一定の知識がある他は疎いと言えるだろう。
特に財政、経済政策について弱く、いわば真空である。
さて、その真空を埋めるのは、何だろうか?
◆財務省と竹中平蔵氏◆
恐らくそれは、財務省と竹中平蔵氏となるだろう。
従来から増税優先論者である石破氏に、財務省はアプローチを強めている。
安倍氏が今回の総裁選に於いて「経済成長を果たし十分なデフレ脱却がなければ、消費増税を凍結する」と明言した事を覆し、財務省はデフレ下でも消費増税の強行を図るつもりだ。
伊藤惇夫氏というワイドショー御用達の政治評論家が、総裁選前後を通じてTVに於ける石破氏の応援団長のような事をしているが、そこに財務省を中心とした既得権複合体の意志が透けて見える。
また、総裁選で石破氏の応援に回った小泉進次郎氏を通じて、竹中平蔵氏がアプローチしてくると思われる。
竹中氏は、橋下徹大阪市長の率いる日本維新の会の次期衆院選候補者選定委員会の委員長に就任し、日本維新の会は、経済政策では竹中氏が信奉する供給側強化を強調するサプライサイド政策を採る事が明白になった。
現在の趨勢では、自民党が次期総選挙で第一党になる可能性が高いが、日本維新の会等と連立政権を組む場合、そのパイプ役となるのが石破氏だろう。
そこを通じても竹中氏の影響力が高まる。
その中心となる政策が、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)推進だ。
安倍氏はTPPに慎重であるが、竹中氏は米経済界とりわけ金融界の意向を受け、石破氏と橋下氏を通じてTPPを強力に推し進めてくるだろう。
TPPは、国務・国防総省の考える中国包囲網としての性格と、商務省・経済界の考える日本収奪の性格の2つの顔を持つ。
筆者は基本的には自由貿易論者であり、TPPに必ずしも反対ではないが、それには前提条件として基礎的食糧生産の十分な保護と、一方の意向だけでいきなり国際機関に提訴・決着させるISDS(投資家対国家の紛争解決)条項を外す事が不可欠であり、TPPの大幅な改編もしくは別の枠組みへの仕切り直しが必要と考える。
中国に、尖閣諸島、進んでは沖縄が狙われている状況下に於いて、中国包囲網の構築は日本にとって不可欠であるが、TPPで日本収奪の性格が強くなれば頓挫し、日米双方の国益が損なわれる結果に終わる。
このため、竹中氏等の雑音を排し、大局を持って米国と交渉する事が必要である。
なお、安倍氏が総裁に選出されて、首相再登板への世論の期待が徐々に集まっているが、筆者は健康面に加えてもう一つ懸念がある。
例えば、安倍氏は、官房副長官時代に日本のイラク戦争支持の理由として、「石油の確保は、日本にとって大義である」と述べたが、国際関係に於いて「大義」とは、国益を越えたもの、個々の国の利害を超えて広い地域を発展、維持するための理念でなければならず、石油は日本にとって重要な国益ではあっても大義ではない。
これは、単なる用語の問題ではなく、そこには理論的思考力の弱さが現れている。
その後の首相途中降板の屈辱を経て、熟考を重ね、理論面、戦略面の弱さを克服していると思いたいが、なお注意深く観察する必要がある。
この部分が弱いと、安倍氏は、石破氏を通じて入ってくる財務省と竹中平蔵氏の妨害電波に容易にジャックされてしまうだろう。
財務省も竹中平蔵氏も主観的には、日本のために働いているつもりかも知れない。
だが、全体最適を考えず、部分最適だけで動けば結果として国を滅ぼす売国奴となってしまう。
また、石破氏については、彼らのトロイの木馬とならぬよう、私心を去って国政に当たるべく今一度の自覚が必要だろう。
2012年9月23日に日本でレビュー済み
今年(平成24年)の自民党総裁選に立候補した石破茂氏と,若手評論家との対談集。
世代も経験も思想・信条も異なる二人の対談ではあるが,それだけにそれぞれの主張が際立っていて読み易い。
内容は,社会保障,雇用,農政,国防,地方自治,選挙制度等と多岐にわたっており,書名のとおり,「これからの日本をこういうふうにしていきたい。」という前向きな提言が散りばめられており,魅力がある点が良い。
世代も経験も思想・信条も異なる二人の対談ではあるが,それだけにそれぞれの主張が際立っていて読み易い。
内容は,社会保障,雇用,農政,国防,地方自治,選挙制度等と多岐にわたっており,書名のとおり,「これからの日本をこういうふうにしていきたい。」という前向きな提言が散りばめられており,魅力がある点が良い。





