中卒の皆さん、高校中退のみなさんへ。
この作品は、かつて「大検」と呼ばれた、試験だけで高校卒業資格を得られる「高認」について書いた本です。
高認は正式名称を「高等学校卒業程度認定試験」といい、所定の8~9科目の試験に合格すれば、高校へ通うことなく、高校を卒業したことになるという資格試験のようなものです。
この試験制度は、試験のレベルそのものはさほど難しくないのですが、高校へ行かなかった人(行けなかった人)や、もともと勉強嫌いなんて人が対象の試験で、しかも8~9科目の受験を必要としていますから、すごくハードルが高いように見えます。
また、文部科学省が発行する高認試験の受験案内も、ものすごく難解な、いわゆるお役所の文章ですから、受験しようと思うだけで嫌になってしまう人も多いのではないかと思います。
しかし、ハッキリ申し上げます。「高認はカンタン」です。
おそらく、この本に書かれた通りに受験すれば、誰もが合格します。
勉強ができるようになるか否かという問題ではなく、試験のシステムさえ知れば、「ええ?こんなにカンタンに合格していいの?」と驚いてしまうくらい、易しいシステムなのです。
簡単な制度なのに、利用しないで一生悩むなんて、すごくばからしいことと思いませんか?
残念ながら、この易しいはずのシステムを、誰にでもわかるように解説した本は、私の知る限り、今までありませんでした。他の本とこの本を書店で比較すれば、いかに他の本が難解だったかがわかるはずです。
この本は、文章も平易で、わかりやすく書きましたし、しかもその内容はマンガを使って詳細に説明しています。
「文章を読むのは苦手」というあなたも、マンガの部分だけを読めば、それでも大まかにシステムを理解できるはずです。
もちろん、高認に必要な全科目について、科目別勉強法も充実していますから、まずはこの1冊を読んでみるのが高認突破の近道だと思います。
ところで、「高認の合格資格は高卒として認められるか否か」について、「高認合格は高卒じゃないから無意味」なんてことを、ろくに知りもしないで語る人たちは多く、受験を検討している皆さんの中には困惑する人も多いと思います。
本書でも書いていますが、制度を知りもせず、または調べもせずに進路を決めてしまうことはよくありません。調べてみると、または挑戦してみると、十分に意味があることで、どういう制度なのかがわかってくるはずです。
まずは、高認の制度をきちんと知った上で、様々な方法、様々な進路を模索してみてはいかがでしょうか。この本は、高認を理解するために必要な全てを網羅している作品だと、私は自信を持っておすすめできます。
皆さんの成功をお祈り申し上げます。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
松本/肇
実践教育ジャーナリスト。1970年10月8日、神奈川県川崎市生まれ。神奈川県立川崎南高校卒業、慶應義塾大学経済学部中退、神奈川大学法学部卒業、神奈川大学大学院法学研究科博士前期課程修了。学士(教育学)、学士(社会科学)を独立行政法人大学評価・学位授与機構から授与される。有限会社トライアルコーポレーション代表取締役。AHAヘルスケアプロバイダ(アメリカ心臓協会)
ぼうご/なつこ
漫画家。1974年3月28日、神奈川県横浜市生まれ。高木女子商業高校卒業。会社員・アルバイトを経て、2004年トライアルコーポレーション入社。2005年4月より、放送大学教養学部(産業と技術専攻)に入学。そして、イラスト・まんがの仕事を始める。法廷画家(東京新聞横浜支局)、占星術研究家の一面もある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)