昨年、この「対話」が行われたとき、実際、行ってみたのだが、
通訳の不手際か、
ダライ・ラマ法王が何をおっしゃっているのか
わからないところが多々あってストレスがたまった。
それがこの本では見事に解消されていて、
なるほど法王様は、あのとき、こういうことをおっしゃっていたのかと、
1年経って、のど元にささった小骨が取れた思い。
これだけでも買った甲斐は十分あった。
般若心経の「色即是空」と量子物理学がとても似ていること。
ビッグバンと仏教的宇宙観の話、
そして帯にも書かれていた「花にこころはあるのか?」という話。
――嬉々として科学者と対話を続ける
ダライ・ラマ法王は、永遠の“科学少年”なのだなぁ!
一方で、
「仏陀の言葉でも我々は疑う」
「祈りだけでは平和は訪れない」
「山川草木国土悉皆成仏は、仏教の概念ではない」
というようなシビアな発言もあっててドキリ。
とくに印象深かったのが、
「大切なのは死後の世界ではなく、今をどう生きるか。
死後の世界については、そういうことをいつも考えている人に任せておきましょう」
と、言い切っているところ。
個人的には、
救急医療の現場で起きた不可思議なことを綴ったベストセラー
『人は死なない』を書いた
東京大学附属病院の医師・矢作直樹さんの発言に対する
法王のコメントが印象に残った。
ネタバレになるので記さないが、ここは一読の価値があると思う。
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