内山りゅうさんの写真が好きで、特に「いきものアート」シリーズは大好きで全巻そろえています。
久しぶりの新作情報によろこんで、購入しました。
第７巻目の今回は、２０１３年の干支・蛇（へび）です。
怖い、気持ち悪いと思われがちな蛇ですが、内山さんの写真を撮る目を通してみると、なんと愛らしくカワユイ目をした生きものか、よくわかります。目は口ほどにものを言う、と申しますが、こんなに美しい瞳をした生きものが邪悪であるはずがない！ということを、この写真集は真正面からスパッと、まず教えてくれます。
アルフィーの坂崎幸之助さんが帯に短文を寄せられていますが、その『嫌いな人には たまらんし 好きな人にも タマラない』という一文がすべてを語っていますが、蛇好きの人には本当にたまらない一冊でしょう。
でも、私の感想としては嫌いな人にこそ「よーく見てもらいたい」とも思います。この本の中に登場する蛇たちは、とにかく目が美しいです。
帯のキイロネズミヘビの「獲物を狙う」かのような真剣なまなざし、冒頭の舌を出したボウシオオガシラの「いたずらっ子」のような無垢な光、とんがり角がユニークなサハラツノクサリヘビの「ユーモラスなワニ目」など、一生懸命に生をまっとうしようとしている小さな隣人たちの愛らしさが、心に迫ります。人間はもっと、子供を慈しむような気持ちで、自然を見ないといけないのではないか……という気持ちにもさせてくれます。
写真集ですので文字はほとんどありませんが、静かに眺めると多くのことを語りかけてくるシリーズです。
蛇はもちろん、全巻おすすめですよ。
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