![U理論[エッセンシャル版]――人と組織のあり方を根本から問い直し、新たな未来を創造する](https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/916f1L2Bu8L._AC_UL160_SR102,160_.jpg)
私が本書の著者である多部田氏に初めてお目にかかったのは、2011年のことでした。場所は東京・小平市の嘉悦大学で、当時日産のサラリーマンをされていたこともあってか、平日の遅い時間帯であったのを記憶しています。その際頂いた名刺には「図解改善士」とありました。本書の後付けによると、多部田氏の図解活動は2010年に始まったとのことで、いわば黎明期にその知己を頂いたことになります。
あれから8年。本書はその間、氏が心血を注がれ、弛（たゆ）むことなく磨きをかけてこられた活動の現段階での集大成といえるでしょう。
本書は図解の方法論を扱った第1～3章と、図解で問題が解決した事例を紹介する第4章の計4章で構成されています。各章をより詳しく見ていくと、第1章でツールとしての図解の有効性を述べる前提として、共通理解の大切さ、さらにはそのための相手との共通点を探る心構えの大切さが、自身の経験とともに述べられています。その過程で、図解がbefore→afterを可視化するツールである、ということが繰り返し強調されていますが、これも前後関係の変化を予め伝えることで共通理解へのお互いの意識が自然に高まる効果に着目したものです。続く第2、第3章では共通理解を目指す事象の複雑性に応じて、随時具体的なケースを紐解きながら、最終的には8パターンに集約されます。これにより、読者はそれぞれが抱える問題に応じて、最適な図解の種類を取捨選択できるよう、明示的に導かれます。そして第4章では「図解によって何が伝わり、何を解決したか」が、図解ユーザーである企業、個人、団体がそれぞれが経験した実際の体験談の形で述べられます。
図解はその発足当初より、ビジネス上のパワフルなコミュニケーション・ツールとして、知る人には知られていましたが、今やそれを超えて万人の自己研鑽、自己実現のツールにもなっていることにシンプルな驚きを覚えます。また、教育コンテンツとしての評価も年々高まっており、多部田氏の母校である早稲田大学や、「実学のメッカ」である産能大学等でも研修ツールや教育コンテンツとして採用ないし採用が決定しているとのこと。受講生の層が（従来対象であった同世代やシニア層に加え）学生・生徒さんへと世代を越えて広がることにより、日本の将来を担う若者たちが、それぞれの分野で図解を駆使して活躍していく姿が想像できます。まさに、相互理解を通じた、寛容と多様性を目指す令和の時代に最適なメソッド本となっている、と感じました。
末筆となりましたが、筆者である多部田さんの益々のご健勝とご活躍をお祈りいたします。
【Amazon.co.jp 限定】図で解りあえる技法ー人間関係からマーケティングまで使える８つのフレームワークー (日本語) 単行本 – 2019/11/23
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商品の説明
内容紹介
図解をすれば、思考はスッキリして、 モヤモヤが晴れることは間違いありません。 ただそれだけではもったいない。 相手とのコミュニケーションを図解することで、 相手との「共通部分」や「違い」を可視化し、 誤解やストレスを減らせるところに、 私が実践している図解の意味があります。 ーーーーーーー(「はじめに」より) 「コミュニケーションを図解し、図解でご縁をつなぐ」 日本図解協会の代表理事が図解の威力を語ります。 図解は人間関係からマーケティングまで幅広いジャンルに 応用できます。使うフレームワークはたったの8種類。 ぞれぞれの紹介や使い方とともに、いかに汎用性が高いかを詳しく紹介。 人間関係においては、コミュニケーションのbefore→afterを図化することと、 相手との共通部分と違いを図解で明らかにすることで、心理的安全性が生まれ、コミュニケーションスキルが 格段にレベルアップします。 また、マーケティングにおいては、フレームワークでビジネス領域を 考えることで、価格競争に巻き込まれない小規模事業者の戦略が 明らかになります。 いずれも仕事や家庭においても、図解によってお互いを認め合い 新たな人間関係が「共創」されることを主眼におく、 コミュニケーションの書籍でもあります。 従来の図解のイメージを覆す汎用性と応用力を網羅した一冊。 ベストセラー『働き方の哲学』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者村山昇氏推薦! 「自分の思考を図化する。チームの会議内容を図化する。理解を共有し、人間関係を共に創るための最高の図解入門書」
出版社からのコメント
図解をコミュニケーションにいかし、お互いの共通部分や違いを明らかし、尊重し合うー図解の深さと可能性を提示する書籍になりました。著者が異文化でコミュニケーションに悩み、ストレスで退職したからこそわかる、シンプルなコミュニケーション術とも言えます。８つのフレームワークでコミュニケーションスキルの向上に役立ててほしいと思います。※本書はAmazonのみの販売です。
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