本当に完成度の高い、素晴らしい作品です。
可愛らしい歌い方、力強い歌い方、哀愁のある歌い方、絶妙に使い分けられていて、どんなジャンルの曲にも見事にマッチしています。
語るような力を抜いた歌い方であっても聴かされてしまう、圧巻の歌唱力です。
自身の武器を知っていて、それを引き出す作曲能力も素晴らしい。
他に類を見ない曲調のものは一体どこから生み出されるのか。
曲の作りや歌い方といった“表現力”はプロのミュージシャンの中でも群を抜いていると思います。
なのにオリコンランキングではまさかの大失速・・・。
原因はまず、このアルバムのボリュームにあるでしょうか。
11曲というのは昨今のアルバムとしては少ない曲数です。
そして今までであった初回限定のDVDも付属せず、コスパが良いとは言い難いのです。
片平里菜のミュージックビデオは音楽と映像の一体感も良く、2倍も3倍も堪能できるので、DVDはやはり欲しかった。
実際に聴いてみれば大満足の内容ではあるのですが、買うのを躊躇するには十分な理由になるのでしょう。
(まだ買ってなかった方は是非買ってください!)
そして最近では視聴率の高いテレビでの出演もなくなり、タイアップも少なく、注目度は落ちてしまっています。
新たなファンを獲得することも困難になり、先述の要因から従来のファンも離れてしまった、その結果というところでしょうか。
今回のアルバムは商戦的に失敗だったと言えるでしょう。
片平里菜の才能はファンタスティックで作品のクオリティも申し分ない。
それだけに、このまま埋もれてしまうのは本当に勿体ない。
売り込みに力を入れて、もっと脚光を浴びて欲しいですね。