著者は1975年生まれの著作家です。大手予備校で世界史講師を務めていましたが、2015年に大阪府議会議員選挙に立候補するため予備校を退職。しかし落選したのを機に執筆業へと転身したそうです。
私はこれまで『
経済を読み解くための宗教史
』(KADOKAWA 2015年)、『
世界史は99%、経済でつくられる
』(扶桑社2016年)、『
「民族」で読み解く世界史
』(日本実業出版社2018年)と著者の書を手にしてきました。太古から現代までの世界史の流れを各時代の経済活動や民族問題を切り口にして読み解く、興味深い視座を得ることができたと考えています。
今回の『「王室」で読み解く世界史』は、歴史に刻まれた世界各地の王国の歴史を概観していきます。まず日本の皇室から始まり、ヨーロッパの王室はかなり手厚く、この書のおよそ半分を充ててたっぷりと紹介したのち、東アジア、東南アジア、インド、中央アジア、中東、そしてアフリカとアメリカ大陸へと少し駆け足気味に筆を進めます。
著者が王室/皇室/帝室にこだわるのは、その存在が決して民衆を抑圧する装置としてだけ機能するわけではなく、特に日本では諸外国と異なり、皇室の永続性が保たれたため、変乱や革命を防止して国家の安定を確保する知恵として働いたと考えるからです。例えば中国のように様々な民族が入れ替わりながら王朝を打ち立てては崩壊させられていった歴史を見るにつけ、日本の天皇制の利点を強く意識せざるをえない、というのが著者の論調です。
そのほかにも著者は書の中のあちらこちらで日本を称揚する言葉を綴ります。例えば朝鮮併合後に朝鮮王族を日本に連れてきて教育の場を提供したし、朝鮮各地で公教育の制度化に力を注いだことを記します。さらには「日本が朝鮮人を奴隷にして、男を「徴用工」、女を「慰安婦」にしたなどという勝手な主張をすることは、情けないこと」と厳しく批判の言葉を綴ります。こうした記述から著者の歴史観を想像するのはたやすいことかと思います。とりあえずその点は措いて、この書から王室にまつわる歴史の面白さを学んだと感じる部分はあったので、それをいくつか紹介しておこうと思います。
◆カール大帝に帝冠を授けた教皇レオ3世は、貧困階級の出身だった。敵対勢力の暗殺などを繰り返していたレオ3世は闇勢力との抗争の中、実力者であるカールにすり寄った。そのため西ローマ帝国を滅ぼしたゲルマン人にローマ皇帝位を授けるという、法的根拠のない行動に走らざるをえなかった。
◆オランダは16世紀に連邦共和国としてスペインから独立した。しかしナポレオン戦争でオランダ総督がいったん国外に出ると、ウィーン体制下では保守協調路線の考えから共和政への警戒感が強く、総督は帰還後にオランダ国王となることを強いられた。
◆オランダのベアトリクス元女王は夫が適応障害を患っていた。そのため、日本の雅子妃のことを心配して長期静養のために妃をオランダに招いた。
◆古代日本は中国から「倭」と呼ばれ、中国皇帝から領土を与えられた地方諸侯と同じ「倭王」の称号を与えられた。しかし中国に臣従する「王」の称号を避けるため「天皇」という新しい君主号を作って中国に対抗した。「天皇」は中国神話の伝説上の三皇(天皇・地皇・人皇)の中で最も位が高いものを指す。
◆サウジアラビアのように国王が石油などの天然資源を管理し、国民に利益分配するシステムを持つ国は「レンティア国家」と呼ばれる。「rentier」は「不労所得」のこと(――と著者は記しますが、もう少し正確に言うと、rentierはフランス語でランティエイと読み、「不労所得生活者」のこと)
◆アラブ首長国連邦の「首長」は「王」のひとつ格下の「アミール」のこと。これは「総督」や「将軍」くらいの意味。クウェートもアミールの国。
◆イランのレザー・シャー・パフレヴィー2世はイギリス資本と手を組んで近代工業化を進めた。改革は順調に進み、イラン民族資本が成長するが、そのために利権者であるイギリスへの反発が高じた。結果としてイギリスとの協調路線をとるシャーへの反発が生まれた。また王妃ソラヤーのタバコに火をつけるシャーの写真が残されていて、王が妃にこうした態度をとることに対しては敬虔なシーア派国民が反発した。
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「王室」で読み解く世界史 (日本語) 単行本(ソフトカバー) – 2018/12/20
宇山 卓栄
(著)
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本の長さ344ページ
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言語日本語
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出版社日本実業出版社
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発売日2018/12/20
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ISBN-104534056575
-
ISBN-13978-4534056573
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
なぜ続くのか。なぜ続かなかったのか。「王室」を辿れば、世界の実相が見えてくる。「王統」から人類の歩みを追う新しい世界史!世界の王室の過去と現在がこの1冊でわかる!
著者について
宇山 卓栄(うやま たくえい)
1975年、大阪生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。代々木ゼミナール世界史科講師を務め、著作家。
テレビ、ラジオ、 雑誌など各メディアで、時事問題を歴史の視点でわかりやすく解説。
おもな著書に、『世界一おもしろい世界史の授業』(KADOKAWA)、『世界史は99%、経済でつくられる』『朝鮮属国史-中国が支配した2000年』(以上、扶桑社)、『民族で読み解く世界史』(日本実業出版社)などがある。
1975年、大阪生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。代々木ゼミナール世界史科講師を務め、著作家。
テレビ、ラジオ、 雑誌など各メディアで、時事問題を歴史の視点でわかりやすく解説。
おもな著書に、『世界一おもしろい世界史の授業』(KADOKAWA)、『世界史は99%、経済でつくられる』『朝鮮属国史-中国が支配した2000年』(以上、扶桑社)、『民族で読み解く世界史』(日本実業出版社)などがある。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
宇山/卓栄
1975年、大阪生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。代々木ゼミナール世界史科講師を務め、著作家。テレビ、ラジオ、雑誌など各メディアで、時事問題を歴史の視点でわかりやすく解説(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1975年、大阪生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。代々木ゼミナール世界史科講師を務め、著作家。テレビ、ラジオ、雑誌など各メディアで、時事問題を歴史の視点でわかりやすく解説(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
登録情報
- 出版社 : 日本実業出版社 (2018/12/20)
- 発売日 : 2018/12/20
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 344ページ
- ISBN-10 : 4534056575
- ISBN-13 : 978-4534056573
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Amazon 売れ筋ランキング:
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- - 93位世界史一般の本
- カスタマーレビュー:
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殿堂入りNo1レビュアーベスト500レビュアー
27人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2020年8月27日に日本でレビュー済み
歴史の現実を真摯に学べば,とてもこの著者のような偏った発想はできないだろう。それも,教師経験者として若者を教えてきただけに,尚更だ。
ただ,このことを念頭に置いて,ある程度の歴史に関する基本的な知識を持った上で本書を読めば,他の類書にはない,それなりに面白い内容が散見される。だから,かろうじて星を2つにした。もっとも,若い読者が巻末の「おわりに」に書いているようなことに感銘するようなことがあるとすれば,思い込み満載の,客観性に欠ける悪書の類だろう。
読んでみて,確かに面白い本ではあるが,どこまでが客観的な事実で,どこまでが著者の独断や誤解であるかがわからず,それが本書に対する信頼を大きくスポイルしている。おかしな点,歴史的に間違っている箇所が多々あるが,いちいちはあげない。ただ,ほんの数年前まで予備校講師をしていた割には,「オスマン帝国のスルタン=カリフ制」に関する誤った理解には,唖然とした。これはひどすぎる。このような誤った知識で予備校で教えてきたこと自体があり得ない。これで予備校の教え子たちは,よく世界史で大学受験できたものだと思う。それ以上に,このレベルの誤った知識でもって歴史の本を書くという発想が理解不能である。数十年前の世界史の教科書に載ってはいたが,昨今はほとんど見向きされることのない全くの俗説である。また,実態のないオゴタイ=ハン国についても,旧来の俗説通りに記述しているが,今,ほとんどすべての教科書からは消滅している。
著者は退職後,執筆業で生計を立てているようだが,「何よりも恐ろしいのは,現場の多くの歴史教師の能力があまりに低劣である・・・・教師自身が歴史の意味や内実をほとんど理解せず,教科書をなぞっているだけ」と巻末で喝破しているが,少なくとも,著者が言うような意味でのスルタン=カリフ制やオゴタイ=ハン国を教えている高校教師は全国どこにもいないと思うのだが。
著者のような偏頗な考え方をもつ,かたよった方々は本書を歓迎するかも知れないが,もしこれを若い日本の無垢な読者が読むとすれば,むしろ害毒をまき散らすレベルの本ではないだろうか。
ただ,このことを念頭に置いて,ある程度の歴史に関する基本的な知識を持った上で本書を読めば,他の類書にはない,それなりに面白い内容が散見される。だから,かろうじて星を2つにした。もっとも,若い読者が巻末の「おわりに」に書いているようなことに感銘するようなことがあるとすれば,思い込み満載の,客観性に欠ける悪書の類だろう。
読んでみて,確かに面白い本ではあるが,どこまでが客観的な事実で,どこまでが著者の独断や誤解であるかがわからず,それが本書に対する信頼を大きくスポイルしている。おかしな点,歴史的に間違っている箇所が多々あるが,いちいちはあげない。ただ,ほんの数年前まで予備校講師をしていた割には,「オスマン帝国のスルタン=カリフ制」に関する誤った理解には,唖然とした。これはひどすぎる。このような誤った知識で予備校で教えてきたこと自体があり得ない。これで予備校の教え子たちは,よく世界史で大学受験できたものだと思う。それ以上に,このレベルの誤った知識でもって歴史の本を書くという発想が理解不能である。数十年前の世界史の教科書に載ってはいたが,昨今はほとんど見向きされることのない全くの俗説である。また,実態のないオゴタイ=ハン国についても,旧来の俗説通りに記述しているが,今,ほとんどすべての教科書からは消滅している。
著者は退職後,執筆業で生計を立てているようだが,「何よりも恐ろしいのは,現場の多くの歴史教師の能力があまりに低劣である・・・・教師自身が歴史の意味や内実をほとんど理解せず,教科書をなぞっているだけ」と巻末で喝破しているが,少なくとも,著者が言うような意味でのスルタン=カリフ制やオゴタイ=ハン国を教えている高校教師は全国どこにもいないと思うのだが。
著者のような偏頗な考え方をもつ,かたよった方々は本書を歓迎するかも知れないが,もしこれを若い日本の無垢な読者が読むとすれば,むしろ害毒をまき散らすレベルの本ではないだろうか。
2019年10月14日に日本でレビュー済み
なかなかの力作である。韓国とのいざこざもあり、興味を以って購入した。 朝鮮王族と日本のかかわりを描いた章はとくに読みごたえがある、福沢諭吉先生が創立された大学の卒業生だけに説得力がある、脱亜入欧せざるを得ない近代日本の苦悩の一端がある、Chapter17 日本は朝鮮王朝を終わらせる汚れ役をさせられた この視点はまったく学校で教わらないし、アカデミズムからも聞こえてこない、大変わかりやすい視点である。ところが、「 切っても切れない朝鮮王室と日本の関係」には迫力がある。日本は朝鮮王族を最善に遇したのである。
現存する27の王室だけでなく、中国やロシアなど、古今の断絶した王室も解説している。
なぜイギリス王室は残り、フランス王室は途絶えたのか。ブルジョワジーのふるまいがこれを決した、ブルジョアジーの行動が共和制にいくか、立憲君主制へ行くかの分かれ道を決める、革命か王政復古か
なぜ日本の皇室だけが“万世一系"を守れたのか──、皇室を破壊しようとする日本の裏切り者を!
好評『「民族」で読み解く世界史』の姉妹編。
『経済を読み解くための宗教史』(KADOKAWA 2015年)、『世界史は99%、経済でつくられる』(扶桑社2016年)、『「民族」で読み解く世界史』(日本実業出版社2018年)と著者の書を手にしてきました。太古から現代までの世界史の流れを各時代の経済活動や民族問題を切り口にして読み解く、興味深い視座を得ることができたと考えています。
今回の『「王室」で読み解く世界史』は、歴史に刻まれた世界各地の王国の歴史を概観していきます。まず日本の皇室から始まり、ヨーロッパの王室はかなり手厚く、この書のおよそ半分を充ててたっぷりと紹介したのち、東アジア、東南アジア、インド、中央
現存する27の王室だけでなく、中国やロシアなど、古今の断絶した王室も解説している。
なぜイギリス王室は残り、フランス王室は途絶えたのか。ブルジョワジーのふるまいがこれを決した、ブルジョアジーの行動が共和制にいくか、立憲君主制へ行くかの分かれ道を決める、革命か王政復古か
なぜ日本の皇室だけが“万世一系"を守れたのか──、皇室を破壊しようとする日本の裏切り者を!
好評『「民族」で読み解く世界史』の姉妹編。
『経済を読み解くための宗教史』(KADOKAWA 2015年)、『世界史は99%、経済でつくられる』(扶桑社2016年)、『「民族」で読み解く世界史』(日本実業出版社2018年)と著者の書を手にしてきました。太古から現代までの世界史の流れを各時代の経済活動や民族問題を切り口にして読み解く、興味深い視座を得ることができたと考えています。
今回の『「王室」で読み解く世界史』は、歴史に刻まれた世界各地の王国の歴史を概観していきます。まず日本の皇室から始まり、ヨーロッパの王室はかなり手厚く、この書のおよそ半分を充ててたっぷりと紹介したのち、東アジア、東南アジア、インド、中央
2020年10月1日に日本でレビュー済み
「王と皇帝の違いは何か?」など王室や国についての疑問に答えることを目的とした本です。
イギリスの王室は復活したのにフランスの王室がそうならなかったのは何故か?
清朝を最後に皇帝制が廃止されたのは何故か?
など、興味深い疑問に対して明快に回答しており、分かりやすくすっきりする内容となっています。
ただし、細かい点でいくつかの疑問点も感じました。
例えば、幕末の日本は天皇と将軍の二重権力構造と解説されていましたが、権威と権力の分離が歴史的に続いていたのではないかと考えています。
このように著者の説明に対して細部において疑問が無いわけではありませんが、大枠で考えた場合、これだけ多くの、文字通り「全世界」の王室を分かりやすく解説していることが本書の最大の特徴と思います。
欧州を中心に、王室の話の前にそもそもその国について良く知っていないことを改めて認識させられました。
「国家観」というコトバを使うと拒否反応を示す方もいらっしゃるかもしれませんが、歴史を学び、「国の在り方」を考え、自分なりのあるべき姿を思索するいはとても参考になる本だと思います。
イギリスの王室は復活したのにフランスの王室がそうならなかったのは何故か?
清朝を最後に皇帝制が廃止されたのは何故か?
など、興味深い疑問に対して明快に回答しており、分かりやすくすっきりする内容となっています。
ただし、細かい点でいくつかの疑問点も感じました。
例えば、幕末の日本は天皇と将軍の二重権力構造と解説されていましたが、権威と権力の分離が歴史的に続いていたのではないかと考えています。
このように著者の説明に対して細部において疑問が無いわけではありませんが、大枠で考えた場合、これだけ多くの、文字通り「全世界」の王室を分かりやすく解説していることが本書の最大の特徴と思います。
欧州を中心に、王室の話の前にそもそもその国について良く知っていないことを改めて認識させられました。
「国家観」というコトバを使うと拒否反応を示す方もいらっしゃるかもしれませんが、歴史を学び、「国の在り方」を考え、自分なりのあるべき姿を思索するいはとても参考になる本だと思います。
2020年10月7日に日本でレビュー済み
各国の王室の系譜を解説してくれているのはまあタイトル通りの内容だが、視点の随所に「万世一系の皇室のお陰で日本は良い歴史を歩んでこれた、有り難や」という作者の主張が入り込んでいて鬱陶しい。
と言うかそれを各国との対比で語るのが目的だったようで、最後に「このような日本の皇室の歴史を世界の王室と比べてみれば、日本という国の歴史がいかにまともなものであったかが、はっきりとわかります」などと語る始末。
王の血統への信奉と簒奪者への憎しみ(どの王族も元はただの人ですけどね・・・)が剥き出しなど、残念ですが内容に「教養」が感じられなかったです。
また、女性天皇を否定する理屈として、天皇が民間人男性と結婚し子を成すと「その民間男性の家系の子になり」「民間人に家系を乗っ取られる」、って、、
既に父系血統の視点しかないですよね、、
と言うかそれを各国との対比で語るのが目的だったようで、最後に「このような日本の皇室の歴史を世界の王室と比べてみれば、日本という国の歴史がいかにまともなものであったかが、はっきりとわかります」などと語る始末。
王の血統への信奉と簒奪者への憎しみ(どの王族も元はただの人ですけどね・・・)が剥き出しなど、残念ですが内容に「教養」が感じられなかったです。
また、女性天皇を否定する理屈として、天皇が民間人男性と結婚し子を成すと「その民間男性の家系の子になり」「民間人に家系を乗っ取られる」、って、、
既に父系血統の視点しかないですよね、、