最近売れている軽めのミステリー小説をお好みの方が、これを読むと「なんじゃこりゃ?!」
と、思われるかもしれません。
それだけ甦る探偵雑誌シリーズの中でもマニアックな作品が多いかもしれません。
裏を返せば、旧作好きな人にはたまらない一冊です。
「検死医」(島田一男)
資産家の未亡人が、自宅の階段で台の上に飾ってあった花瓶が落ちてきて死亡した。
検死医の花井は「花瓶が落ちたくらいで、こんなに頭蓋骨にはめり込まないよ」と事件を示唆。
被害者の書き物用の鼻眼鏡が遺体の近くで見つかったことにより、花井は死亡する直前に被害者は
何か書くか読むかしていたのではないかと推測する。
被害者には甥がいたが見解の違いで決別し、死後の財産は長年世話になった家政婦に、家と家具は間貸しをしていた同居人の男に
与えることになっていた。
「遺言映画」(夢座海二)
作者が撮影所にいただけあって、撮影、録音技術の盲点を駆使したこの作品は、是非、テレビドラマで見たいものです!
映画社勤務の加瀬の元に、妙齢の女性、易子が訪れ、こう質問をする。
「フイルムで撮った言葉というものが、法律的な証拠物件に充分堪え得る程、信頼を置いてもいいものでしょうか・・・」と。
易子の伯父は遺言をフイルムに撮影していたのであった。
「舶来幻術師」(日影丈吉)
明治中期を時代設定にした『ハイカラ右京シリーズ』の中でも異色と言われる一作。
華やかな見世物小屋を舞台に、美少年たちがた~くさん登場します。
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