110ページに驚きの記載を見つけました。
近藤誠氏は1948年生まれ、勝俣範之氏は1963年生まれの15歳差。その二人が1989年(当時41歳と26歳)にある病院で共に働いたことがあるそうです。近藤医師は、当時先進的であった、医師が患者に行う「インフォームドコンセント」の正しい概念を教えてくれたそうです。
勝俣氏は、「個人的には近藤医師を尊敬して応援するものです」とも書いています。
元慶應大学の近藤博士 vs 日本医科大学武蔵小杉病院の勝俣教授
このように書くと一般の人はどう見るのでしょうか。この本でも書かれているように日本人はブランドが好きですよね。
近藤医師の発言、著書は、日本の規制のないネットの波に乗ってある一定のがん患者に素敵に見えたのでしょう。
その著書、発言にがん患者が被る不利益を無視できなくなって記された著書です。正しい治療の選択には、臨床試験、治験などのある一定の知識・理解が要求されるのですが、一般人でもわかりやすいように書かれていると思います。
仕方のないことですが、ネット社会の弊害が、医療の世界ではみられます。患者は病院で何か言われるとすぐにスマホで調べる世の中です。この本の中にもありましたが、正しい情報を吟味しなければと思います。
この本のamazonの評価は平均3.4。星5つが46%である一方33%は星1つ。面白いのは星1つの意見。この本を読んでもそのように理解する人が世の中にいるのだなと感じました。多様性ということになってしまうのでしょうが、人を理論的に理解させるのはやはり難しいことなんですね。参考になります。
いい医者に当たる確率はベンツタクシーと同じだというのは言い得て妙だと感じました。
がんになって抗がん剤治療が不安な人は一度読んでみたらどうでしょうか。
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