本書は「(承認欲求の)隠れたその危険性、弊害をあぶり出して対策を講じることに主眼を置いている」ものです。
私も、SNSを最初は軽い気持ちで利用していたのが、気が付いたら他人の評価が気になってしょうがないということがありました。そして周りの評価のために行動や書き込みをしてしまっていました。人は「承認欲求の呪縛」に捉われ易いことに同感です。
第三章の「パワハラ、隠蔽、過労死……『呪縛』の不幸な結末」と、第四章の「『承認欲求の呪縛』を解くカギは」が特に読み応えがあります。長年、承認欲求を研究してきた著者だから出来る考察のように思いました。
承認欲求の呪縛は、「認知された期待」「自己効力感(やればできるの気持ち)」「問題の重要性」という三つの要素によってもたらせるとのことです。そのため、呪縛から逃れるためには、「認知された期待」と「問題の重要性」を下げ、「自己効力感」を高めようと述べ、その具体策を提示してくれています。とても有益です。
個人的に特に印象に残った文章を数点挙げますと次の通りです。
①「承認は本来、その人の個性や努力、業績などをほめたり讃えたりするものである。認められるためにやらなければいけない、というのは本末転倒なのだ。」
②「日本の組織は外の世界から隔てられた『共同体』の性格が強く、メンバーは内部の規範や人間関係を強く意識し、そこで承認を失うことを極度に恐れる。」
③「ムダな残業を減らし、休暇の取得を促進するには、他国のように超過勤務手当の割増率を高くし、残した休暇は会社が買い取るようにすればよい。そうすれば残業することや休暇を残すことは会社に対する貢献、忠誠の証とは認めてもらえなくなり、むしろ会社に損失を与えているという見方をされる。会社ももっと本気で残業を減らし、休暇を取らせようとするだろう。」
④「内部告発者は公益に対する貢献者であっても、会社や職場という共同体にとっては『裏切り者』である。そのため、たとえ制度によって保護され、処遇の面では直接不利益をこうむらなくても、上司をはじめ周囲からの信頼を失う。とくに告発によって会社や同僚の利益を損なう場合には、孤立無援になるのを覚悟しなければならない。」(その通りと思います。なお、著者は抑えた筆致で書いていますが、「孤立無援」とは共同体で仲間外れにされるだけでなく、制度上の表面では見えなくとも、実際上は処遇面でも不利益をこうむっているということだと私には思えます。良いことではありませんが。)
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「承認欲求」の呪縛 (新潮新書) 新書 – 2019/2/14
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「HRアワード2019」(書籍部門)に本書が入賞!
全国約14万人もの人事キーパーソンが選ぶ「HRアワード2019」(運営「日本の人事部」)は、
HRフィールド全体の活性化を目的に、関連するすべての企業や個人を表彰する制度です。
「嫌われたくない」「認めてほしい」と願っている人こそ、必読!
SNSで「いいね! 」をもらうことに全身全霊を傾けてしまう人がいる。
職場で表彰されたために「もっとがんばらねば」と力んでしまい、心身を蝕む人がいる。
エリートであるがゆえにプレッシャーを感じて、身を滅ぼした人もいる……。
すべての原因は「承認欲求」の呪縛だった。
誰しもがもつ欲求の本質を深く探り、上手にコントロールする画期的な方法を示す。
人間関係の向上や組織での成果アップに変換する新しいヒントが詰まった一冊。
第一章 「承認欲求」最強説
一 人は認められると、これだけ変わる
二 承認欲求が最強の理由
三 「病」の前兆
第二章 認められたら危ない
一 「認められたい」が「認められねば」に変わるとき
二 認められた人の不幸
三 なぜ承認にとらわれるのか
第三章 パワハラ、隠蔽、過労死……「呪縛」の不幸な結末
一 ブラックバイト、過労死……認められたゆえの悲劇
二 エリートを苦しめる三つの不幸
三 エリートはこうして犯罪に走る
四 管理のパラドックス ―不祥事はなぜ繰り返されるのか<? br>
第四章 「承認欲求の呪縛」を解くカギは
一 「期待」に潰されやすい日本人
二 期待の重荷を下ろすには
三 自己効力感を高め、組織への依存を小さくするには
四 問題を相対化するには
五 組織不祥事をなくすには
〈目次より〉
全国約14万人もの人事キーパーソンが選ぶ「HRアワード2019」(運営「日本の人事部」)は、
HRフィールド全体の活性化を目的に、関連するすべての企業や個人を表彰する制度です。
「嫌われたくない」「認めてほしい」と願っている人こそ、必読!
SNSで「いいね! 」をもらうことに全身全霊を傾けてしまう人がいる。
職場で表彰されたために「もっとがんばらねば」と力んでしまい、心身を蝕む人がいる。
エリートであるがゆえにプレッシャーを感じて、身を滅ぼした人もいる……。
すべての原因は「承認欲求」の呪縛だった。
誰しもがもつ欲求の本質を深く探り、上手にコントロールする画期的な方法を示す。
人間関係の向上や組織での成果アップに変換する新しいヒントが詰まった一冊。
第一章 「承認欲求」最強説
一 人は認められると、これだけ変わる
二 承認欲求が最強の理由
三 「病」の前兆
第二章 認められたら危ない
一 「認められたい」が「認められねば」に変わるとき
二 認められた人の不幸
三 なぜ承認にとらわれるのか
第三章 パワハラ、隠蔽、過労死……「呪縛」の不幸な結末
一 ブラックバイト、過労死……認められたゆえの悲劇
二 エリートを苦しめる三つの不幸
三 エリートはこうして犯罪に走る
四 管理のパラドックス ―不祥事はなぜ繰り返されるのか<? br>
第四章 「承認欲求の呪縛」を解くカギは
一 「期待」に潰されやすい日本人
二 期待の重荷を下ろすには
三 自己効力感を高め、組織への依存を小さくするには
四 問題を相対化するには
五 組織不祥事をなくすには
〈目次より〉
- 本の長さ240ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2019/2/14
- 寸法18.2 x 11.3 x 2 cm
- ISBN-104106108003
- ISBN-13978-4106108006
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出版社より
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|---|---|---|---|---|
| がんばると迷惑な人 | 個人を幸福にしない日本の組織 | 「承認欲求」の呪縛 | 日本人の承認欲求―テレワークがさらした深層― | |
| 【新潮新書】太田肇 作品 | はりきるほど、ズレる。やる気だけで、スベる……仕事は「量」より「質」が重要です。確実に成果を上げ、“残念な働き方”を生まないための画期的仕事論。 | 職場、人事、入試……報われないのはワケがある。〈管理強化が不祥事を増やす〉〈厳選された人材は伸びない〉など、個人尊重の仕組みに変革する画期的提言。 | SNSでは「いいね!」を渇望し、仕事では「がんばらねば」と力み、心身を蝕むしばむ人がいる。承認欲求を徹底解剖し、人間関係や業績を向上させる新提言を示す。 | 苦手な上司も、厄介な部下も、根っこは同じ!? 「承認欲求」と「テレワーク」、二つのキーワードを基に、組織研究の第一人者が日本型企業の問題点を解き明かす。ストレスフリーな「働き方」への画期的提言! |
商品の説明
出版社からのコメント
〇著者からのメッセージ
「承認欲求」は、人間の欲求のなかで最強だといっても過言ではありません。
私は長年にわたり承認欲求の「光」の部分に注目し、それが人の成長を促しモチベーションや仕事の成果を高める原動力になっていることを企業、学校、病院等の実証研究で明らかにしてきました。
ところが一方で、承認欲求には濃い「影」の部分が存在することにも気づいていました。こういうと多くの人は成人式での乱行や、SNSへの変態動画投稿などを連想するかもしれません。
しかし、もっと深刻なのは、普通の人が無意識のうちに承認欲求にとらわれていく「承認欲求の呪縛」です。調べてみると子どもから大人まで、実に多くの人がこの呪縛に陥っていることが判明しました。認められたことがきっかけでウツや不登校になったり、欠勤・退職に追い込まれたりする例も少なくありません。さらに、それは個人の問題にとどまらず、組織や社会をも蝕みます。
私がこの問題に強い危機感を抱き、世の中に警鐘を鳴らそうと思ったのは、昨今大きな社会問題になっている職場やスポーツ界のパワハラ、過労死・過労自殺、役所や大企業の組織不祥事などがいずれも「承認欲求の呪縛」と深く関わっているとわかったからです。
これらは特別な人たちだけが関係する問題ではなく、だれでも一定の条件がそろえば当事者になるリスクを抱えています。
なぜわが国では「承認欲求の呪縛」が起きやすいのか、しかもますます深刻になっていくのか。呪縛が生じるメカニズムを明らかにするとともに、多くの事例を用いながら効果的な対策を示しました。
人間の心のなかに潜む、承認欲求という巨大な"モンスター"。その正体を暴き、制御する術を論じたのが本書です。
「承認欲求」は、人間の欲求のなかで最強だといっても過言ではありません。
私は長年にわたり承認欲求の「光」の部分に注目し、それが人の成長を促しモチベーションや仕事の成果を高める原動力になっていることを企業、学校、病院等の実証研究で明らかにしてきました。
ところが一方で、承認欲求には濃い「影」の部分が存在することにも気づいていました。こういうと多くの人は成人式での乱行や、SNSへの変態動画投稿などを連想するかもしれません。
しかし、もっと深刻なのは、普通の人が無意識のうちに承認欲求にとらわれていく「承認欲求の呪縛」です。調べてみると子どもから大人まで、実に多くの人がこの呪縛に陥っていることが判明しました。認められたことがきっかけでウツや不登校になったり、欠勤・退職に追い込まれたりする例も少なくありません。さらに、それは個人の問題にとどまらず、組織や社会をも蝕みます。
私がこの問題に強い危機感を抱き、世の中に警鐘を鳴らそうと思ったのは、昨今大きな社会問題になっている職場やスポーツ界のパワハラ、過労死・過労自殺、役所や大企業の組織不祥事などがいずれも「承認欲求の呪縛」と深く関わっているとわかったからです。
これらは特別な人たちだけが関係する問題ではなく、だれでも一定の条件がそろえば当事者になるリスクを抱えています。
なぜわが国では「承認欲求の呪縛」が起きやすいのか、しかもますます深刻になっていくのか。呪縛が生じるメカニズムを明らかにするとともに、多くの事例を用いながら効果的な対策を示しました。
人間の心のなかに潜む、承認欲求という巨大な"モンスター"。その正体を暴き、制御する術を論じたのが本書です。
内容(「BOOK」データベースより)
SNSで「いいね!」をもらうことに全身全霊を傾けてしまう人がいる。職場で表彰されたために「もっとがんばらねば」と力んでしまい、心身を蝕む人がいる。エリートであるがゆえにプレッシャーを感じて、身を滅ぼした人もいる…すべての原因は「承認欲求」の呪縛だった。誰しもがもつ欲求の本質を深く探り、上手にコントロールする画期的な方法を示す。人間関係の向上や組織での成果アップに変換するヒントが詰まった一冊。
著者について
1954(昭和29)年、兵庫県生まれ。同志社大学政策学部教授。神戸大学大学院経営学研究科修了。京都大学経済学博士。専門は個人を尊重する組織の研究。『個人尊重の組織論』『承認欲求』『がんばると迷惑な人』『個人を幸福にしない日本の組織』など、著作多数。講演やメディアでの登場も多い。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
太田/肇
1954(昭和29)年兵庫県生まれ。同志社大学政策学部教授。神戸大学大学院経営学研究科修了。経済学博士。専門は個人を尊重する組織の研究。著作多数。講演やメディアでの登場も多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
1954(昭和29)年兵庫県生まれ。同志社大学政策学部教授。神戸大学大学院経営学研究科修了。経済学博士。専門は個人を尊重する組織の研究。著作多数。講演やメディアでの登場も多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
著者について
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兵庫県出身。公務員を経験の後、三重大学、滋賀大学を経て同志社大学政策学部教授(大学院総合政策科学研究科教授を兼任)。経済学博士。
専門は組織論、組織社会学。個人を生かす組織・社会について研究。著作のほか、マスコミでの発言、講演なども積極的にこなす。
近著は、『日本人の承認欲求-テレワークがさらした深層-』(新潮新書、2022年)、『同調圧力の正体』(PHP新書、2021年)、『「承認欲求」の呪縛』(新潮新書、2019年)。
『プロフェッショナルと組織』で組織学会賞、『仕事人(しごとじん)と組織』で経営科学文献賞、『ベンチャー企業の「仕事」』で中小企業研究奨励賞本賞を受賞。他に著書30冊以上。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
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2019年3月11日に日本でレビュー済み
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47人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2019年3月13日に日本でレビュー済み
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「承認欲求」の肯定的側面を主張してきた著者が、今度はその否定的側面を述べた本を出した。誰もが抱く「認められたい」という欲求が「認められねば」というプレッシャーに転化すると、人は病い、犯罪などの不幸を負うことになりかねない、というきわめてわかりやすい論である。
しかし、人はこの「認められる」体験がない限り、まっとうな大人にはなれないのだから、みな呪縛に向かうことになる。なぜなら、「認められたい」には限界がなく、満足の地点は見えない。
そこで、その解決のカギを第4章で述べている。やや「心理的」解決すぎるが、よくわかる。
全体として豊富な実例に基づき説得力充分。
しかし、人はこの「認められる」体験がない限り、まっとうな大人にはなれないのだから、みな呪縛に向かうことになる。なぜなら、「認められたい」には限界がなく、満足の地点は見えない。
そこで、その解決のカギを第4章で述べている。やや「心理的」解決すぎるが、よくわかる。
全体として豊富な実例に基づき説得力充分。
2019年3月24日に日本でレビュー済み
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マズローの欲求5段階説の4番目「承認欲求」。これが制御できないほど大きくなる様を筆者は呪縛と呼んでいます。
会社の中でメンタルをやられてうつ病を発症したり極端な場合は自殺という事例も多くあります。アメフトでプレッシャーに負けてとんでもない事件もありました。これらすべてが承認欲求の呪縛から説明されています。
驚く事に世界共通の話ではなく「日本の風土病」だそうです。人前で恥ずかしさや緊張によって顔が赤くなる赤面症は日本人に多くみられます。また日本人に多くいる、几帳面で秩序を重んじる「メランコリー親和型」はストレスを招きやすいそうです。メランコリー親和型は他人から「借り」を作る事に耐えられない。その借りはお金や義理だけでなく「他人の期待に応えなければならない」というプレッシャーも含まれます。
承認欲求の呪縛の大きさが定式化されています。これさえ覚えておけば対処法もわかります。
(認知された期待 - 自己効力感) × 問題の重要性 = プレッシャーの大きさ
それぞれについて具体的に書かれていますが、私が一番の解決策だと思ったのはメンバーの「プロ化」です。会社や組織のために仕事をするのではなく、個人の名前で自分のために仕事をすると「自己効力感」が大きくなり期待とのギャップが小さくなるそうです。
会社の中間管理職の方はぜひ読んでみて下さい
会社の中でメンタルをやられてうつ病を発症したり極端な場合は自殺という事例も多くあります。アメフトでプレッシャーに負けてとんでもない事件もありました。これらすべてが承認欲求の呪縛から説明されています。
驚く事に世界共通の話ではなく「日本の風土病」だそうです。人前で恥ずかしさや緊張によって顔が赤くなる赤面症は日本人に多くみられます。また日本人に多くいる、几帳面で秩序を重んじる「メランコリー親和型」はストレスを招きやすいそうです。メランコリー親和型は他人から「借り」を作る事に耐えられない。その借りはお金や義理だけでなく「他人の期待に応えなければならない」というプレッシャーも含まれます。
承認欲求の呪縛の大きさが定式化されています。これさえ覚えておけば対処法もわかります。
(認知された期待 - 自己効力感) × 問題の重要性 = プレッシャーの大きさ
それぞれについて具体的に書かれていますが、私が一番の解決策だと思ったのはメンバーの「プロ化」です。会社や組織のために仕事をするのではなく、個人の名前で自分のために仕事をすると「自己効力感」が大きくなり期待とのギャップが小さくなるそうです。
会社の中間管理職の方はぜひ読んでみて下さい
2019年5月3日に日本でレビュー済み
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承認欲求と聞いて
どんなイメージを思い浮かべるだろうか
本書では
承認欲求の力がいかに強大で
個人の素晴らしい可能性を引き出すものか
反面、副作用が残虐な事件を引き起こしたり
組織ぐるみで隠匿するなど
様々な事例が紹介されていた
最近、世の中がよく見えすぎる
ネットの海には、すごい国、すごい人物がいくらでもいる
そうすると、相対的に自分の成長が
物足りなく感じるものだ
ある意味で、悲劇であるともいえる
承認欲求の正体が分かった今
もっと、人間が好きになれそうな気がする
どんなイメージを思い浮かべるだろうか
本書では
承認欲求の力がいかに強大で
個人の素晴らしい可能性を引き出すものか
反面、副作用が残虐な事件を引き起こしたり
組織ぐるみで隠匿するなど
様々な事例が紹介されていた
最近、世の中がよく見えすぎる
ネットの海には、すごい国、すごい人物がいくらでもいる
そうすると、相対的に自分の成長が
物足りなく感じるものだ
ある意味で、悲劇であるともいえる
承認欲求の正体が分かった今
もっと、人間が好きになれそうな気がする
2019年12月22日に日本でレビュー済み
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SNSはじめ、他者の承認に縛られやすい昨今。人の評価を気にしすぎるあまり、自分を見失う、うつ、過剰適応しかり。
「承認欲求」は、人のモチベーションの源泉となる。また、スパルタの反動で褒めて伸ばす指導法が流行ったりもした。
一方で、承認を求めるあまり、その呪縛によって不幸な結末を迎える事例も。やりがい搾取などとも言われる。
過労死や隠蔽などの問題も、その呪縛の一つ。そして、それはもしかすると「メランコリー親和型」とよばれる日本人特有のものかもしれない。
呪縛を引き起こす要素として、著者は以下の公式を示す。
(認知された期待-自己効力感)×問題の重要性=プレッシャーの大きさ
認知された期待は、あくまで本人がどう思うか。実際の(他者がもつ)期待とは異なる。
自己効力感は、自分の能力への自信。
問題の重要性は、あくまで自分にとって。
認知された期待と自己効力感の差が大きくても、重要でない問題、例えば遊びや趣味の領域ならプレッシャーにはならないだろう。
呪縛を解く鍵は、このそれぞれの値をどう変えるかにかかる。自分の中で印象に残った一部項目を抜粋。
▼後退するための「階段」をつける
呪縛に苦しむのは、獲得した評価やかけられた期待を一挙に失い、自尊心を傷つけられたり、自己効力感が低下することを恐れるから。そこにあるのは全か無か。主観的な評価(全か無か)ではなく、客観的な評価指標(段階)をつくること。
これは、評価制度を作れる立場でなくとも、自分の判断基準をどこに置くかで、個人でもできることだろう。
▼希望降格制度
自己効力感に見合う水準まで(自らで)期待を下げる。
このような仕組みがあると、昇進が一方通行であるが故の怖さが軽減されるだろう。もちろんそこには、再昇格の制度も併設されなければならない。
▼周囲との競合を避ける
目標やキャリアを周囲とずらすか、競合ライバルが少ない職場に転職する。
▼「もう一つの世界」をもつ
所属する組織や集団への依存度が高いと、その共同体で認められることが個人にとって重要となる。かぶらないもう一つの大切な世界をもつことで、あるひとつの組織依存度を下げることができる。
▼一人ひとりのプロ化
プロは、準拠集団が所属する組織の外に存在する。例えば個人名でエントリーするコンペなど。前項目とも通ずるものだろう。また専門能力が高ければ、自己効力感も高くなる。
裏を返せば、準拠集団が組織の中にしかなく、専門能力もない(分野に配属される)と、組織への依存度が高く、自己肯定感は低い状態となる。それが責任ある仕事(と思い込んでる状態)であれば、3つの要素が完全に揃う。まさに新卒一括採用の仕組みだ。新卒の会社で、年功により昇進した状態は、承認呪縛の最たるものかもしれない。積んでいる。
承認欲求呪縛の定式化により、後半で項目ごとに分解した対策を示しており、自分自身の防御にも役立つし、マネジメント職にある人にも大いに示唆がある。
そのほか、効果的なほめ方についての記載もあり、マネジメントの観点からもっと詳しく知りたいと思った。
別著書である『認め上手』も購入予定。
「承認欲求」は、人のモチベーションの源泉となる。また、スパルタの反動で褒めて伸ばす指導法が流行ったりもした。
一方で、承認を求めるあまり、その呪縛によって不幸な結末を迎える事例も。やりがい搾取などとも言われる。
過労死や隠蔽などの問題も、その呪縛の一つ。そして、それはもしかすると「メランコリー親和型」とよばれる日本人特有のものかもしれない。
呪縛を引き起こす要素として、著者は以下の公式を示す。
(認知された期待-自己効力感)×問題の重要性=プレッシャーの大きさ
認知された期待は、あくまで本人がどう思うか。実際の(他者がもつ)期待とは異なる。
自己効力感は、自分の能力への自信。
問題の重要性は、あくまで自分にとって。
認知された期待と自己効力感の差が大きくても、重要でない問題、例えば遊びや趣味の領域ならプレッシャーにはならないだろう。
呪縛を解く鍵は、このそれぞれの値をどう変えるかにかかる。自分の中で印象に残った一部項目を抜粋。
▼後退するための「階段」をつける
呪縛に苦しむのは、獲得した評価やかけられた期待を一挙に失い、自尊心を傷つけられたり、自己効力感が低下することを恐れるから。そこにあるのは全か無か。主観的な評価(全か無か)ではなく、客観的な評価指標(段階)をつくること。
これは、評価制度を作れる立場でなくとも、自分の判断基準をどこに置くかで、個人でもできることだろう。
▼希望降格制度
自己効力感に見合う水準まで(自らで)期待を下げる。
このような仕組みがあると、昇進が一方通行であるが故の怖さが軽減されるだろう。もちろんそこには、再昇格の制度も併設されなければならない。
▼周囲との競合を避ける
目標やキャリアを周囲とずらすか、競合ライバルが少ない職場に転職する。
▼「もう一つの世界」をもつ
所属する組織や集団への依存度が高いと、その共同体で認められることが個人にとって重要となる。かぶらないもう一つの大切な世界をもつことで、あるひとつの組織依存度を下げることができる。
▼一人ひとりのプロ化
プロは、準拠集団が所属する組織の外に存在する。例えば個人名でエントリーするコンペなど。前項目とも通ずるものだろう。また専門能力が高ければ、自己効力感も高くなる。
裏を返せば、準拠集団が組織の中にしかなく、専門能力もない(分野に配属される)と、組織への依存度が高く、自己肯定感は低い状態となる。それが責任ある仕事(と思い込んでる状態)であれば、3つの要素が完全に揃う。まさに新卒一括採用の仕組みだ。新卒の会社で、年功により昇進した状態は、承認呪縛の最たるものかもしれない。積んでいる。
承認欲求呪縛の定式化により、後半で項目ごとに分解した対策を示しており、自分自身の防御にも役立つし、マネジメント職にある人にも大いに示唆がある。
そのほか、効果的なほめ方についての記載もあり、マネジメントの観点からもっと詳しく知りたいと思った。
別著書である『認め上手』も購入予定。
2019年5月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
・日大アメフト殺人タックル
反則行為の示唆があったことから大きな注目を浴びたこの事例。
加害者はもともと優秀な選手であったが、熱意が足りない、変わらなければ試合に出さないと立場を人質に取られていた。
今の立場を失いたくない、周りの期待を裏切りたくないという自尊心は、時に人を狂気に駆り立てる。
この事例は、電通自殺の事例にも通じるところがあるだろう
・「期待してるよ」
上記の褒め方はプレッシャーを与える意味を含み、嫌う若手も少なくない
正しい褒め方とは、能力ではなく努力を褒めること
小さな成功体験を経験させ、それを承認するの繰り返しである
・テスト前に徹夜する理由
それは知識を詰め込むことが理由ではない。
徹夜をした(周りより不利なコンディション)から失敗しても仕方ない、という自己防衛である
これは「セルフハンディキャップ」と呼ばれ、周りに期待しないでくださいというメッセージを発している
反則行為の示唆があったことから大きな注目を浴びたこの事例。
加害者はもともと優秀な選手であったが、熱意が足りない、変わらなければ試合に出さないと立場を人質に取られていた。
今の立場を失いたくない、周りの期待を裏切りたくないという自尊心は、時に人を狂気に駆り立てる。
この事例は、電通自殺の事例にも通じるところがあるだろう
・「期待してるよ」
上記の褒め方はプレッシャーを与える意味を含み、嫌う若手も少なくない
正しい褒め方とは、能力ではなく努力を褒めること
小さな成功体験を経験させ、それを承認するの繰り返しである
・テスト前に徹夜する理由
それは知識を詰め込むことが理由ではない。
徹夜をした(周りより不利なコンディション)から失敗しても仕方ない、という自己防衛である
これは「セルフハンディキャップ」と呼ばれ、周りに期待しないでくださいというメッセージを発している
2019年3月30日に日本でレビュー済み
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この本を読んで、あらためて世間を見渡してみよう。
すると、あちこちに承認欲求という「病い」にかかった人たちを発見できてしまう。
世間を騒がせる様々なニュースにも、その背後に承認欲求の罠が垣間見える。
もしかしたら承認欲求は、人間の持つ「3大欲求」に次ぐ第4の欲求かもしれない。なんとも不思議な欲求である。
もちろん、人に認められたいから私たちは成長もするし、仕事も頑張れる。ところが、ひとつ間違えると、承認欲求にがんじがらめになってしまう。
しかも日本という国の風土が影響し、エリートほどその傾向が強いという。その理由も、読めばなるほど、ごもっともである。
だが、エリートを笑ってもいられない。平凡な私だって誰かに承認されたいのである。
ではどうすればこの「承認欲求の呪縛」から解放されるのか。本書を読みながら哲学してみてはどうだろう。
すると、あちこちに承認欲求という「病い」にかかった人たちを発見できてしまう。
世間を騒がせる様々なニュースにも、その背後に承認欲求の罠が垣間見える。
もしかしたら承認欲求は、人間の持つ「3大欲求」に次ぐ第4の欲求かもしれない。なんとも不思議な欲求である。
もちろん、人に認められたいから私たちは成長もするし、仕事も頑張れる。ところが、ひとつ間違えると、承認欲求にがんじがらめになってしまう。
しかも日本という国の風土が影響し、エリートほどその傾向が強いという。その理由も、読めばなるほど、ごもっともである。
だが、エリートを笑ってもいられない。平凡な私だって誰かに承認されたいのである。
ではどうすればこの「承認欲求の呪縛」から解放されるのか。本書を読みながら哲学してみてはどうだろう。






