最近の内外情勢に関する情報と大前流のロジカル分析が満載されています。
さすが大前さんです。
大前さんのロジカルな分析はいつも尊敬していますが、仰るとおりの政策提言を実行してくれると期待できる政治家は、残念ながらいまの日本には与野党を見渡して見ても、居りません。
またそうした痛みを伴う政策提言を受け入れることができる忍耐力は、いまの一般の日本国民に求めても無理だと思います。
「森友」「加計」「桜を見る会」問題、すべての根っこは一緒です。
国会でシャアシャアと恥ずかしくなく、口裏合わせをする首相、閣僚、官僚を国民は覚めた目で見ています。安倍さんを擁護して野党に反論する人たちは、与党、安倍さんに近い地元、後援会、友人、日本会議等で、他は安倍さんに代われる政治家が見当たらない、と諦めている人たちでしょう。
政府と日銀を一体と考えれば、財政負債は事実上解消している、だから今度はヘリマネ、MMTの財政拡張政策を推進しても問題なしとする考え方も、一理あるかもしれません。
しかし永遠に持続できる経済政策でないことは、誰もが感じています。
また盛んにMMTを奨めている一部の右翼カルト系のエコノミストは、「結果として日本が財政破綻すれば、政治と経済の立場が逆転して、いよいよ俺たちの理想とする日本を築けるチャンスだ」と、MMTという毒まんじゅうをばら撒いていると思われます。
私は、東アジアの地政学的状況にも同じような諦めの境地に近いものを感じています。隣人は選べないし、双方の歴史歪曲合戦にもほとほと愛想が尽きました。
人の場合、誰かと争うときは自尊心が後押しをします。国の場合、外交や戦争の後押しをするのはナショナリズムです。
たった一度の大事な人生を、無駄に憎しみで費やすのは勿体ない。これからも「グローバル化」「リベラル化」が進むであろうから、世界に船を漕ぎ出して、見事に生き切る人生も有りだと考えています。
人口減少、経済衰退以外にも、2030年の前後5年内に起こる確率が高いのが、「南海トラフ地震」、そしてプレートダイナミクスに関連して「富士山噴火」の可能性も。これらは日本が1000年に一度の「巨大震災の世紀」に入っていると、地震学者、火山学者は確実視しています。
私たちの生命の危険は元より、その被害想定額は1400兆円を越えると予測されています。
私たちは「国家」「国民」という括りから、一度距離をとって、避けられない「国家衰退」から、どうしたら逃れられるのか、真剣に考えてみる時期でしょう。
友人や同僚、兄弟に相談しても、まともに受け止めてはくれないでしょうから、ただ人間が本来持っている自己のサバイバル本能と向き合ってみる必要があると、私は考えています。
Kindle 端末は必要ありません。無料 Kindle アプリのいずれかをダウンロードすると、スマートフォン、タブレットPCで Kindle 本をお読みいただけます。
無料アプリを入手するには、Eメールアドレスを入力してください。
