凄まじく面白い!
「イノベーションのジレンマ」の100倍面白い。
更に、教科書的な役割も十二分に果たしている。
この筆者が、計量分析なり、経営戦略の先生であったなら、我MBA人生は確実に天国だった。
世界一受けたい授業とはこのこと。
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「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明 Kindle版
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言語日本語
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出版社日経BP
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発売日2018/5/24
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ファイルサイズ20450 KB
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
気鋭の経済学者が挑んだ、イノベーター「栄枯盛衰」の謎。
--このテキストは、tankobon_hardcover版に関連付けられています。
著者について
イェール大学准教授。1978年生まれ。東京大学卒業。UCLA博士。MIT客員准教授。
--このテキストは、tankobon_hardcover版に関連付けられています。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
伊神/満
1978年、東京生まれ。経済学者。イェール大学准教授。MIT客員准教授。専門は産業組織論、特に動学ゲームと技術革新の実証分析。2002年、東京大学教養学部(ラテンアメリカ地域文化研究科)卒業後、日興ソロモン・スミス・バーニー(現・シティグループ証券)株式調査部にて建設・住宅・不動産業界を担当。2007年、東京大学大学院経済学研究科修士。2012年、UCLAアンダーソン経営大学院博士。イェール大学助教授、スタンフォード大学客員助教授を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、tankobon_hardcover版に関連付けられています。
1978年、東京生まれ。経済学者。イェール大学准教授。MIT客員准教授。専門は産業組織論、特に動学ゲームと技術革新の実証分析。2002年、東京大学教養学部(ラテンアメリカ地域文化研究科)卒業後、日興ソロモン・スミス・バーニー(現・シティグループ証券)株式調査部にて建設・住宅・不動産業界を担当。2007年、東京大学大学院経済学研究科修士。2012年、UCLAアンダーソン経営大学院博士。イェール大学助教授、スタンフォード大学客員助教授を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、tankobon_hardcover版に関連付けられています。
登録情報
- ASIN : B07DD6XBHN
- 出版社 : 日経BP (2018/5/24)
- 発売日 : 2018/5/24
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 20450 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 本の長さ : 291ページ
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年4月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「イノベーターの経済学的解明」のタイトルにつられて購入した。私は前半の「イノベーター」の部分に着目していたが、本書における著者自身の力点は後半の「経済学的解明」に置いていたように思う。
Yale大学の若手研究者が、自身の博士論文を以て経済学の全体像を感覚で理解できるよう提示している。需要・供給・均衡・限界といった基礎的な概念から、差別化と競争、社会厚生、静学/動学、実証研究の形態の各トピックまで、幅広く紹介している。非常にスピーディーで熱のこもった筆致であるためか、サクサク読める。
経済学はしばしば、「モデルが現実的でない」との批判を受ける。しかし本書は、その批判が筋違いであることを示す。「モデルが現実的でない」と考えるのは、そもそもその理論の有用性を理解していないからだと断じる。そこに自身の問いが発さればこそ、その問いと背後の文脈に応じたモデルが活きてくる。イノベーターのジレンマをはじめとする諸々の社会的現象を、単純なモデルによって説明することの意味を、次のように説いている。
「世の物事や人の感じることを言葉で言い尽くすのは土台無理な話だが、それにも関わらず人は言葉やその他諸々の手段を使って、何かを表現し伝えようとする。方程式やギリシャ文字だけで経済活動(やそれを含む有象無象)を表現し切ることは難しい。難しいというか、そもそも現実世界の『枝葉』を削ぎ落して単純化するためにモデルという箱庭を作ったわけだから、数式自体には『現実』がほとんど登場しない。それにも関わらず、数式の行間を読み、背後の事物に想像力を働かせることは可能である。」(第10章)
既存企業において既存事業と新事業の共喰いを乗り越える必要がある旨を一連の実証分析から示唆した後、その背後に潜む現実に対して想像力を発揮させていく。その想像力の発揮はまさしく、洗練された問い/仮説とモデルによる頑健な裏付けがあるからこそ、意味を成すものに思えた。
冒頭で掲げられた問いに対する結論は、凡庸なものであった。それでは長々とした論証は無意味だったのか?と筆者は問う。答えは当然、「否」。以下は引用である。
「『結論』や『解答』そのものに、大した価値や面白みはない。そうではなくて、
・そもそもの『問い』
・その煮詰め方、そして
・何を『根拠』に、いかなる『意味』において、その『答え』が言えるのか、
つまり『どんなことを、どんなふうに考えながらそこに到達したのか』という『道のり』こそが、一番おいしいところであり、大人に必要な『科学』というものだ。」
ここが著者の最も伝えたい主張であるに違いない。というのも本書は、「経済学を初心者に向けて紹介する本」以上に大きな意味を持っているのだ。そうではなくてむしろ、著者自身の研究を例にしながら、いかに知的好奇心を探求する営みが楽しく、(もしかすると)尊い行為であるかについて力説した書である。
そして上記の引用はまさしく「結論」に他ならない。そのためここだけを見てもあまり響かないかもしれない。しかし、著者の具体的な研究とその背後にある頭の使い方と意志を追体験することで、その結論は格段に説得力が増す。
自分の日々の営みに自信が持てなくなった時に、帰ってきたい一冊。
Yale大学の若手研究者が、自身の博士論文を以て経済学の全体像を感覚で理解できるよう提示している。需要・供給・均衡・限界といった基礎的な概念から、差別化と競争、社会厚生、静学/動学、実証研究の形態の各トピックまで、幅広く紹介している。非常にスピーディーで熱のこもった筆致であるためか、サクサク読める。
経済学はしばしば、「モデルが現実的でない」との批判を受ける。しかし本書は、その批判が筋違いであることを示す。「モデルが現実的でない」と考えるのは、そもそもその理論の有用性を理解していないからだと断じる。そこに自身の問いが発さればこそ、その問いと背後の文脈に応じたモデルが活きてくる。イノベーターのジレンマをはじめとする諸々の社会的現象を、単純なモデルによって説明することの意味を、次のように説いている。
「世の物事や人の感じることを言葉で言い尽くすのは土台無理な話だが、それにも関わらず人は言葉やその他諸々の手段を使って、何かを表現し伝えようとする。方程式やギリシャ文字だけで経済活動(やそれを含む有象無象)を表現し切ることは難しい。難しいというか、そもそも現実世界の『枝葉』を削ぎ落して単純化するためにモデルという箱庭を作ったわけだから、数式自体には『現実』がほとんど登場しない。それにも関わらず、数式の行間を読み、背後の事物に想像力を働かせることは可能である。」(第10章)
既存企業において既存事業と新事業の共喰いを乗り越える必要がある旨を一連の実証分析から示唆した後、その背後に潜む現実に対して想像力を発揮させていく。その想像力の発揮はまさしく、洗練された問い/仮説とモデルによる頑健な裏付けがあるからこそ、意味を成すものに思えた。
冒頭で掲げられた問いに対する結論は、凡庸なものであった。それでは長々とした論証は無意味だったのか?と筆者は問う。答えは当然、「否」。以下は引用である。
「『結論』や『解答』そのものに、大した価値や面白みはない。そうではなくて、
・そもそもの『問い』
・その煮詰め方、そして
・何を『根拠』に、いかなる『意味』において、その『答え』が言えるのか、
つまり『どんなことを、どんなふうに考えながらそこに到達したのか』という『道のり』こそが、一番おいしいところであり、大人に必要な『科学』というものだ。」
ここが著者の最も伝えたい主張であるに違いない。というのも本書は、「経済学を初心者に向けて紹介する本」以上に大きな意味を持っているのだ。そうではなくてむしろ、著者自身の研究を例にしながら、いかに知的好奇心を探求する営みが楽しく、(もしかすると)尊い行為であるかについて力説した書である。
そして上記の引用はまさしく「結論」に他ならない。そのためここだけを見てもあまり響かないかもしれない。しかし、著者の具体的な研究とその背後にある頭の使い方と意志を追体験することで、その結論は格段に説得力が増す。
自分の日々の営みに自信が持てなくなった時に、帰ってきたい一冊。
2021年2月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
○とても分かりやすく書かれていて、しかも刺激的であると思った。本書を読んで私がわかったことはふたつ。日本企業のイノベーションが進まない理由と、経営学と経済学の目指すものの違い、である。
○本書によれば、既存企業はイノベーションに遅れを取る。それはなぜかと言うと、既存商品との共食いを嫌うからである。既存企業は、①イノベーション(新規製品開発)の能力は本来は高い(新規参入者より低いコストで開発できる、②早く新規参入者をつぶしておかないと後で競争が苦しくなることも分かっている、③しかし、既存主力商品との共食いがあると、どうしても既存商品(とそれにかかわっている社内の多くの人)を切り捨てることに躊躇する。
○このような議論を通じて、経営学と経済学の違いがはっきりと浮かび上がってくる。第一は方法論の違い。上の事情をヒアリングなどによって定性的に説明するのが経営学、厳密なデータ分析で解明するのが経済学であるらしい。著者はこの緻密なデータ分析の切れ味を誇らしげに語っている。第二に、経営学は「したがって企業は勇気をもってイノベーションを行わないと生き残れない」と結論する(のだろう)。これに対して、経済学は、さらに社会全体の効用を分析したうえ「個々の企業にとってはそうでも、株主の立場(つまりは社会全体)から見れば、既存企業は既存製品からの収益を最後まで追求すべきであり、それを追えてから新製品に取り掛かるなり退出するのが全体の社会厚生を最大化する」と結論付ける。
〇経営学は「社会全体はさておき、何とか生き残れ」と企業を熱く叱咤し、経済学は「新製品が世の主流になるまで旧製品にしがみついて、そのあと静かに衰退するのがいいんじゃない?」と冷静に言い放つ。企業人としてはなかなか後者の立場はとれません。
○本書によれば、既存企業はイノベーションに遅れを取る。それはなぜかと言うと、既存商品との共食いを嫌うからである。既存企業は、①イノベーション(新規製品開発)の能力は本来は高い(新規参入者より低いコストで開発できる、②早く新規参入者をつぶしておかないと後で競争が苦しくなることも分かっている、③しかし、既存主力商品との共食いがあると、どうしても既存商品(とそれにかかわっている社内の多くの人)を切り捨てることに躊躇する。
○このような議論を通じて、経営学と経済学の違いがはっきりと浮かび上がってくる。第一は方法論の違い。上の事情をヒアリングなどによって定性的に説明するのが経営学、厳密なデータ分析で解明するのが経済学であるらしい。著者はこの緻密なデータ分析の切れ味を誇らしげに語っている。第二に、経営学は「したがって企業は勇気をもってイノベーションを行わないと生き残れない」と結論する(のだろう)。これに対して、経済学は、さらに社会全体の効用を分析したうえ「個々の企業にとってはそうでも、株主の立場(つまりは社会全体)から見れば、既存企業は既存製品からの収益を最後まで追求すべきであり、それを追えてから新製品に取り掛かるなり退出するのが全体の社会厚生を最大化する」と結論付ける。
〇経営学は「社会全体はさておき、何とか生き残れ」と企業を熱く叱咤し、経済学は「新製品が世の主流になるまで旧製品にしがみついて、そのあと静かに衰退するのがいいんじゃない?」と冷静に言い放つ。企業人としてはなかなか後者の立場はとれません。
2019年5月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
基本的にはとても面白い。しかし、経済学の知識がまったくないとあまり楽しめないと思う。ミクロ経済学、計量経済学、と聞いて大体のイメージを持っていないようだとおススメしない。逆にそのくらいの知識があるなら、本書は最新の分野を垣間見るという意味で面白いだろうし(まったく知識がないと何がどう最新なのかも分からないだろう)、さらに読み物としての面白さも味わえるだろう。経済学部2年生以上にはとてもおススメ。
あと、本格的な論文の解説ではないのでその点は誤解しない方が良い。
あと、本格的な論文の解説ではないのでその点は誤解しない方が良い。
ベスト500レビュアー
Amazonで購入
かれこれ20年前のベストセラー、クレイトン・クリステンセンの『イノベーターのジレンマ』は、一時代を築いた「勝ち組」企業が破壊的イノベーションよりも、よりゆるやかな持続的イノベーションを志向し、結局は新興企業に市場を奪われてしまうという現象について、経営学的に分析したものだ。しかし『イノベーターのジレンマ』では、一時代の覇者が過去の成功体験にひきずられて新しい時代に乗り遅れるのは、つまるところ「経営陣がバカ」だからと言っているにすぎない、と著者は一刀両断にする。この本は同じ問いに対して経済学者だったらもっと精緻に分析して、感覚的にではなく論理的な答えを導き出すことができますよ、ということを披露する目的で書かれた。
用いる経済学的概念は「共喰い(いわゆるカニバリゼーション)」「抜け駆け(先制攻撃)」「能力格差」の3つ。分析手法は「データ分析」「対象実験」「シミュレーション」の3つ。これらを使って、クリステンセンの問いに挑んだところ最終的にわかったのは、「既存企業に欠けていたのは『能力』ではなく『意欲』のほうだった」ということ。つまり、既存企業は新興企業が頭角を現す前に先手を制す、潰す、買うなどの先制攻撃すればほぼ確実に利益を確保することができ(戦略的に合理的)、そのための研究開発力もある(有能)が、カニバリゼーションによる売上減を嫌ってイノベーションに本気になれない。ではどうすれば?のところになると、経済学だけで解決するのには無理があって、一筋縄ではいきませんねという話で終わっているのだが、この本は「イノベーションのジレンマ」に対する解決策を提示しているのではなく、その「正体」を経済学の構造解析というプローチで明らかにしていくのが目的であり、結論ではなく過程が読ませどころなのである。
経済学になじみのない人や、数式やグラフが苦手という人を意識して、卑近な例やおもしろエピソードなどをちりばめて軽快な語り口で書いているが、著者も「険しい山道登りのように感じられて、途中でかったるくなるかもしれない」と警告している6~9章は、しばしば「ええっと、これなにやってるんだっけ?」とページを行ったり来たりして、5章までの概念説明のところとくらべて一気にスローダウンしてしまった。なんとか読み終わって「イノベーターのジレンマ」を経済学的に理解した!とは言えないものの、経済学における問いの立て方、ものの考え方、答えの導き出し方についての理解は深まった。そして著者の経済学に対する敬意と愛情も。アメリカの大学は教授に対する学生の評価がランキングになって出たりするので、とくにイェールのような優秀な学生ばかりのところで教えるのは(しかも英語で!)大変なことだと思うが、そんななかで鍛え上げられた「教える技術」の高さが伝わる一冊。経済学101をこういう副読本で学べたらさぞ楽しいだろうと思った。
用いる経済学的概念は「共喰い(いわゆるカニバリゼーション)」「抜け駆け(先制攻撃)」「能力格差」の3つ。分析手法は「データ分析」「対象実験」「シミュレーション」の3つ。これらを使って、クリステンセンの問いに挑んだところ最終的にわかったのは、「既存企業に欠けていたのは『能力』ではなく『意欲』のほうだった」ということ。つまり、既存企業は新興企業が頭角を現す前に先手を制す、潰す、買うなどの先制攻撃すればほぼ確実に利益を確保することができ(戦略的に合理的)、そのための研究開発力もある(有能)が、カニバリゼーションによる売上減を嫌ってイノベーションに本気になれない。ではどうすれば?のところになると、経済学だけで解決するのには無理があって、一筋縄ではいきませんねという話で終わっているのだが、この本は「イノベーションのジレンマ」に対する解決策を提示しているのではなく、その「正体」を経済学の構造解析というプローチで明らかにしていくのが目的であり、結論ではなく過程が読ませどころなのである。
経済学になじみのない人や、数式やグラフが苦手という人を意識して、卑近な例やおもしろエピソードなどをちりばめて軽快な語り口で書いているが、著者も「険しい山道登りのように感じられて、途中でかったるくなるかもしれない」と警告している6~9章は、しばしば「ええっと、これなにやってるんだっけ?」とページを行ったり来たりして、5章までの概念説明のところとくらべて一気にスローダウンしてしまった。なんとか読み終わって「イノベーターのジレンマ」を経済学的に理解した!とは言えないものの、経済学における問いの立て方、ものの考え方、答えの導き出し方についての理解は深まった。そして著者の経済学に対する敬意と愛情も。アメリカの大学は教授に対する学生の評価がランキングになって出たりするので、とくにイェールのような優秀な学生ばかりのところで教えるのは(しかも英語で!)大変なことだと思うが、そんななかで鍛え上げられた「教える技術」の高さが伝わる一冊。経済学101をこういう副読本で学べたらさぞ楽しいだろうと思った。