こういう類の本は定期的に読むが、これは最低の部類に入る。星一つは初めて付ける。
(でたらめを堂々と主張してる分、星一つですらない)
P205の『意識も潜在意識も自分にとってプラスになる事しかしない』というのがまず大嘘(しかも太字)。
フォレスト出版には潜在意識の草分け的書籍があるのに、よりにもよってなぜ同社から?不思議でならない。
潜在意識は良い悪い、正しい正しくない、意味があるないを判別しない。また時間の概念もない。ただ反復した事柄を刷り込んでいくだけ。
意識と潜在意識で全てを占める(更に集合意識とかあるけど)のに、だったらどこで負の感情を感じる?何より著者自身がP92~でネガティブな情報はネガティブな考えが生じやすく、ニュースは悪いなどとはっきり述べている。この矛盾は?
また、どんなルールにもプラスの側面がある、ルールが作られた時点でプラスなので見つけろなどと述べているが(そもそも本書の趣旨に無関係)、ないものはない。潜在意識は答えを見つけるまで止まらないので、意識下でずっと答えのない答えを探し続ける事になる(疲れてめんどくさいという心理になりやすいという事)。
15万もの人間がこれらを鵜吞みにしたと思うとぞっとする。
本書は9章で構成されているが、2~4章以外は訳の分からない主張に終始している。2~4章も誰でも考えつくような事を述べてるだけ。一言で言うと「それが出来れば苦労しない。」リストを書け、やらなくてもいいがどうのこうの…それでもやらなければいけない事が残るから、このタイトルに釣られて読んでると思うのだが…。
更に読了後はっきり言えるのは、この著者は少し感覚がおかしい(〇してしまったかも、などと書くか普通?)。
皿洗いが面倒なら食洗器買えって…だったら掃除が面倒なら家政婦雇えとでもアドバイスするのか?
また、ランニングが面倒ならウェア着て寝ろ…実践した事あるのだろうか?どっちにせよ感覚がおかしい。睡眠なめんな。どこにユニフォーム着て寝る人間がいる? そもそもそこまでしなければいけないのなら、それは習慣にするべきではない。
極めつけはP129からの自身のキャリアの話。
「ITエンジニアの仕事をしていた時、私は少数派でした。私はPCとITが嫌いだったのです。手に職を付けるためにそこにいました。趣味や話題が全く合わず孤立し、職場にいるのが苦痛で簿記と中国語の資格を取り、内心で同僚をダラダラしていると勝手に決め付けバカにしていました。完全に浮いて死んだ方がマシと考えうつになりました。その後、コンサルタントの仕事に就き、一気に多数派になり満足しています。」
…全く意味不明。コンサルタント、とやらをしているらしいが「本が大嫌いで出版社に勤めています。同僚と話が合わず辛いです。」と言われたらどう思うのだろうか?
また、仕事をしっかりやりそれ以外の時間は勉強をして市場価値を上げるのは少数派のルール、と勝手に決め付けているのもよく分からない、というか単純に逆恨みに聞こえる。皆そうしてますけど?
あとがきにある金持ちAと貧乏人Bの例えも全くの意味不明、AとBどっちが幸せか?を断言できる人はいない、などと述べ、何で?と思ってると心から幸せな人生を送ってるAもBのような貧乏で心も貧しかった生活を送ってきたからだ、と結論づけている。……は?金持ちは元から金持ちだよ、全員の人生を見てきたのか?
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