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一見面白いが、学生にとっては得るものがない,
2012/3/20
レビュー対象商品: 13日間で「名文」を書けるようになる方法 (単行本)
まずタイトルが読者を惑わせる。
出版社が本を売るために付けたのだろうが、ハウツー作家ではなく小説家なのだから嘘はよくないと主張すべきだった。売れてもっと内容にふさわしいタイトルを考えられるのが著述家ではないのか。
結論から言うと「13日間」でもないし、「名文」についてはほとんど述べられていないし、「方法」は全く教えられていない。
中身は大学の講義記録で最近の「ハーバード白熱教室」のような感じで一見とっつきやすい。
毎回出される課題も面白い。
しかし、いかんせん学生の質が悪い。ハーバードの学生のように一見識があるわけではなく勉強していない学生との応答はたんなる漫才でしかない。
それに対して著者がしゃべっていることは理窟っぽくて非常に難解。
学生の立場に沿って語っているというよりも、学生を無視して勝手にしゃべっているようにしか思えない。
今の学生に不足しているのは「きちんと表現する力」だ。それもしゃべりではなく、文章で表現する力。
この中にも出てくるが、例えば愛情を、電話では意思が伝えられるがメールだとうまく表現できないという人が多い。せっかくラブレターの課題があったのに、いつのまにやらさらっと流してしまっている。
最低でも自己紹介やラブレターがうまく書けるようになれば、これからの人生は劇的に変わる。
大学なんだから、それぐらいの指導はしてほしかった。
最後に、高橋源一郎のことはこの本で初めて知ったが、女子学生の前で「○器」の話をするなど、品位に欠ける。直接的な言葉でしか表現できないのであれば作家はいらない。
作家はフィクションの世界に生きているのだから、あまりこうして実像を見せない方がいいのだろうなと思った。
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