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労作。著者の実態把握・分析の方法は素晴らしい。,
2009/8/23
レビュー対象商品: 消えた年収 (単行本(ソフトカバー))
この著者の給与の実態把握の仕方、統計から実態をさぐる方法というのは、
他の著作と同様感心します。
日本人の給与を把握するために、公務員の給与を決定するための人事院の
給与調査結果ではなく、徴税のための国税庁の「民間給与実態統計調査」を
使う方法は、斬新かつ正確なものと思います。
公務員の賃金が上昇するニュースが毎年流れますが、その根拠として、
世間一般の賃金相場が上がっていると挙げられています。
それが今まで実感と違うと私は思っていましたが、この本を読み「やっぱり」と
納得することができました。
最後に、著者の提言がありますが、毎回、中小企業の社長さんの声を
反映したような感じで、もうちょっと学術的な分析が欲しいところです。
また、「中小企業の育成を!」「東北に工場を!」というような提言には、
反対はないでしょうが、誰が費用を負担し、リスクをとって行うのか、
何だか社会主義的なものを感じ、若干の疑問や違和感を覚えました。
しかし、それを除いても、給与の分析はすばらしいものがありました。
今後の日本人の仕事の内容や働き方とその給与水準、公務員のあり方や、
さらには国家像を考える際に、是非参照していただきたいと思います。
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