カスタマーレビュー

18 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 「素晴らしい画質のBlu-ray。」, 2012/5/4
Amazon.co.jpで購入済み(詳細)
レビュー対象商品: イレイザーヘッド デイヴィッド・リンチ リストア版 [Blu-ray] (Blu-ray)
 1981年、劇場で観賞。
 初めて上映中に顔を押さえて劇場を飛び出していく人を観た映画。
 VHS、DVDは未購入。
 本Blu-rayが初めてのソフト購入です。
 久し振りの再見でしたが、やはり実に面白く、かつ怖ろしい映画でした。
 うらぶれたアパート(窓からは隣のビルの壁が見える)で、心ならずも結婚した妻と奇形の赤ん坊と同居する事となったヘンリーの悪夢の様な生活をグロテスクなユーモアとシュールなイメージ満載で描いて居ます。
 今観て怖いのはヘンリーが結構幸せそうな事。
 細かい照明と室内装飾(なぜか観葉植物が鉢ではなく直接盛り土に植えられている)、リンチ監督自身が手掛けた特撮(コマ撮りアニメ、クリ―チャ―造型)、俳優達の怪演、通奏低音の様に映画を蔽いつくすアラン・スプレッドのノイズ・音響効果。
 そして、数々のロック・バンドがカバーした、カルト・アーチスト、ピーター・アイヴァースによる白痴的名曲、「イン・ヘヴン(天国では全てがO.K.)」,e.t.c…。
 映像的にもその後のリンチ映画に繰り返し現れるイメージが既に使用されている事が良く解ります。
 リマスターされた映像は素晴らしく、音声も、同時に流れる風の音とラジエーターがシュー・シュー言う音がちゃんと聞きわけられました。
 キューブリック監督もどうやって造ったかを知りたがった(そしてリンチは現在も製法を秘密にしている)リアルな赤ん坊の不気味さは唯一無比でした(公開当時は大ヒットしたエレファントマンにあやかってかこの赤ん坊の顔の部分を隠したポスターが有りました)。
 本編にチャプターを付けず、予告編以外の特典を収めない方式にもこだわりを感じました。

 特典DVDはおそらく既出のDVD-BOXやリマスター版DVDに過去収録された物の流用だと思われますが、初見の筆者にとってはとても興味深い物でした。
 リンチの本作とAFI入学〜在学〜不法占拠(?)時代の思い出話も含むインタビューは85分に及びます。
 AFI(アメリカ映画協会)に入学したリンチがそこで生涯の師と友に巡り合えた事。
 協会の所有する旧富豪の55室も有る建築物にリンチが寝泊まりし、機材も格安でリース出来、映画スタジオが捨てた廃材を再利用することで数年に及ぶイレイザーヘッドの撮影を耐え抜けた事。
 そして、リンチ以上の仕事の鬼、アラン・スプレッドの描写等も実に素晴らしい。
 電話をスピーカーモードにしてかつてのスタッフに語りかけながら進める方式はツインピークスのクーパー捜査官を思わせる楽しさでした。
 短篇は長編デビュー以前の習作4篇と、リュミエール映画上映100周年を記念して再現された当時のカメラを使って撮った1995年の1篇が収録されていました。
 各々巻頭にリンチ監督の解説付きです。

 既出DVDからの流用だと思われるメニュー画面(本編からカットされた映像がループしている)の裏話は愛猫家からクレームが来る恐れ有り。

 リンチファン、繰り返し観賞に耐える怪奇映画をお探しの方、文句無しに大推薦です。
 妊婦の方、新生児がいらっしゃるご家庭には冗談抜きでお薦め致しません。
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このトピックの全投稿17件中1件から10件までを表示
最初の投稿: 2012/05/04 11:05:18:JST
投稿者により編集済み(最終編集日時:2012/05/04 11:08:38:JST)
Bo-he-mianさんのコメント:
£・・±±さま

この映画は、学生の時に観て震え上がりました。それ以来再見していません。今でも再見する勇気が持てません。
私のトラウマ映画の上位に食い込む一本です。特にあの胎児が・・・(絶句)。
実は、繰り返しテレビで放送されていた『エレファントマン』を私は観たことがなく、学生時代に観る可能性もあったはずなのですが、友人からビデオを借りて観た本作の衝撃があまりに強すぎて、しばらくリンチの映画には近づきませんでした(苦笑)。それで『エレファントマン』も本作の後遺症でいまだに観ていない映画です。
『イレイザーヘッド』、日本版のポスターデザインも怖かったですね・・・。
よく考えてみれば、「リンチ」って名前もスゴいですよね・・・(笑)。トンデモナイ監督です。でもなぜか『デューン 砂の惑星』が再見したくなりました。スティングの壮絶な死に様が脳裏に焼きついて離れません。 『デューン』の方が『スターウォーズ』なんかよりずっと面白い!と言っていた女優の裕木奈江さんも変な人だなあ〜、と思いますが(笑)。
『レイキャヴィック・ホウェールウォッチング・マサカー』も観なければ!

前の投稿への返答(返答日時: 2012/05/04 11:30:10:JST )
[投稿者により削除済み(削除日時:2012/05/04 11:30:24:JST)]

前の投稿への返答(返答日時: 2012/05/04 11:31:08:JST )
£±±さんのコメント:
Bo-he-mian様。

 コメント有難う御座います。
 私もかなり躊躇してAmazonの購入ボタンをクリック致しました。
 しかし、久し振りに見返したら、これが実に面白かったです。
 エレファントマンのBlu-rayは実に映像が美しく、お薦めです。
 フレディ・ジョーンズ扮する見世物興行主の口上を一緒に真似をする楽しさも御座います([人生は怖ろしい…。」)。
 祐木奈江さん、「インランド・エンパイヤ」に出演されていたので、身贔屓が入っているのかもしれませんが、実は私もスターウォーズのソフトは持っていませんが、「デューン」は持っております。
 しかし、「レイキャヴィック・ホウェール・ウォッチング・マサカー」は凄まじそうな映画ですね。
 どこかの小屋で「ザ・コーブ」と二本立てでやりませんかね。

投稿日: 2012/05/04 11:44:37:JST
投稿者により編集済み(最終編集日時:2012/05/04 11:45:00:JST)
響子さんのコメント:
失礼いたします。
この映画、まだ観る勇気がありません。
D・リンチ監督が若くして、「おめでた婚」をしてしまったことによる神経症・・生殖・胎児などへのトラウマを抱えている象徴だとか・・
映像的にも、かなり辛いものがありそうですね。
ローストチキンや赤ちゃんの映像など・・
特に「愛猫家からクレーム」となると、メニュー画面の裏話は想像するだけでもOUTかもしれません。
男性の方が震え上がったとなると、私のような怖がりでは失神してしまうでしょうか?

前の投稿への返答(返答日時: 2012/05/04 11:55:30:JST )
£±±さんのコメント:
M様。

 コメント有難う御座います。
 左様ですね。
 町山智浩氏の「ブレードランナーの未来世紀」にこの辺りは詳しく記載されていましたね。
 当時の誠に気の毒な奥様も特典ディスクの短編「The Alphabet」に少女役で出演されています。
 映像は特に赤ちゃんが病気になるシーンが凄まじく、冒頭の観客が表に飛び出してったのもそこでした。
 家族に見せたら暫く口を利いてくれなくなる危険性が高い為、一人で観賞しております。

前の投稿への返答(返答日時: 2012/05/04 12:22:17:JST )
投稿者により編集済み(最終編集日時:2012/05/04 12:22:39:JST)
響子さんのコメント:
レスポンス、ありがとうございました。
私にはムリそうです。一人で夜トイレに行けなくなったり、悪夢にうなされること、必至ですね。
ご説明、ありがとうございました。
ご家族に暫く口を利いてくれなくなる危険性が高い〜という判りやすい表現で理解できました。

前の投稿への返答(返答日時: 2012/05/04 12:23:43:JST )
投稿者により編集済み(最終編集日時:2012/05/04 12:25:22:JST)
Bo-he-mianさんのコメント:
£・・±±さま
いつの間にか盛り上がっていますね(笑)。
『イレイザーヘッド』、現在観なおしたら、いけるのかもしれません。まずは『エレファントマン』からですね。
祐木奈江さんは、もともとリンチのファンで、猛烈アタックして『インランド・エンパイア』に出演したと聞き及んでおります。しかし『ザ・コーブ』と『レイキャヴィック〜』の2本立て!最高にブラックでいいですね〜(笑)!
イルカやクジラといった海洋哺乳類は、素晴らしい生き物だと思うのですが、シー・シェパードのような思想的に行き過ぎた自然保護活動家たちにはちょっと不快感を感じます。

Mさま
私も、色々不穏な映画のレビューを書いておりますが、『イレイザーヘッド』は、あの有名な胎児の造形があまりにもリアルなので、それが怖さを増長しているのだと思います。
グロテスクでも、作り物っぽさがあれば割り切って観れてしまう、というのがありますよね。でも本作はキューブリックが製作技法を知りたがったというくらいの出来ですからね・・・。
とはいえ、私も20年以上前に観たきりで、記憶もあいまいな部分が多いので一概に「観ない方がいい」とは言えません。なんて言っているうちに、何だか悔しくて再見したくなってきました。ハッハッハ・・・。

前の投稿への返答(返答日時: 2012/05/04 12:43:42:JST )
投稿者により編集済み(最終編集日時:2012/05/04 12:45:52:JST)
響子さんのコメント:
レスポンス、ありがとうございました。
「エレファントマン」はOKでしたが、そうなんですよね・・胎児の造形が苦手かもしれません。
製作技法は、まだ秘密のままなんでしょうか?

D・リンチ監督は、女性の子宮、体内(胎内)、胎児などにすごくトラウマがありそうですね。
男性心理として、なんとなく想像の範囲ですが理解できる部分があるような・・
女性は、生命の神秘にかかわるものを少女期から体内にかかえながら生きていくので、男性とは捉え方が異なるものがありそうです。

最近、D・リンチ自身の実体験を知ってから、なるほどなあ・・結婚が墓場、産まれてくる子供に対する恐怖心、妊娠への畏れと子供を出産した女性への感覚など、頷ける部分を感じ入ってしまい、未見作品だからこそ、気になっていました。
映像の恐怖さえ乗り越えられれば、男性心理の映像化として観てみたいキモチは強いですね

「デューン」は、映画館で観ましたが、残念なことにそのシーンの記憶が?で残念です。

投稿日: 2012/05/05 4:24:45:JST
投稿者により編集済み(最終編集日時:2012/05/05 4:27:04:JST)
£±±さんのコメント:
 Bo-he-mian様。

 RWWM、久し振りにT屋さん(例のオンデマンドDVD以来なんとなく足が離れていました)に寄ったら御座いましたので借りて観ました。
 中々品の有る(?)スラッシャー映画で、愛すべき作品でした。
 ガイ・ハンセンが皆様仰る通りシー・シェパード代表にそっくりでしたが、監督が特典インタビューで関連性を否定されていましたね。
 でも最後に「彼等はアイスランドでは歓迎されない。」とボソリと語ってにやりと笑っておられました。

 祐木奈江さん、実に良い役、キャスティングでも2番目位でした。

 M様。

 リンチ監督、「エレファントマン」でも冒頭、妊娠中の女性が象に襲われるイメージ、、「DUNE」では超能力を持った娘の胎児が繰り返し出て来ていましたね。
 で、町山智浩氏の著書では「ブルーベルベット」では特撮を使わずに部屋全体が子宮、と言う解釈でした。
 実は「ワイルド・アット・ハート」以降のリンチ作品からはそのイメージが薄くなり、同時に私がリンチ作品に対して余り入れ込む事がなくなったのが不思議です。

 >女性は、生命の神秘にかかわるものを少女期から体内にかかえながら生きていく
 →これは身体感覚として絶対解らない事ですね。
 残念ですが。
 昔、矢野顕子さんが『出来る事ならキリンの子供とかも一度産んでみたい。』と仰っていたのを伺って驚くと同時に羨ましいと思いました。

投稿日: 2012/05/05 9:23:55:JST
投稿者により編集済み(最終編集日時:2012/05/05 21:11:48:JST)
響子さんのコメント:
£・・±±さま
Bo-he-mianさま

まだ鑑賞もしていない映画なのに、コメントに対してレスポンスを再三下さり、大変恐縮です。
私は、怖い系の映画が苦手ですが、本作やキャリーのようなものには、大変興味がわくタイプです。挑戦してみたい〜そんな気持ちが強くなってきました。
若い男性が、「予期せぬ恋人の妊娠⇒結婚⇒突然、父親になって家庭の大黒柱になる⇒不安とプレッシャー、再度の妊娠への恐怖」という図式が根底にあるからかもしれません。
女性は、妊娠=母親になるということを、妊娠がわかった時点で実感・体感していけますが、男性の場合は父親になる・子供が可愛くなるという実感・体感は女性とは時期が異なって当然のような気がします。
D・リンチ監督の私生活について、あまり知らなかったから、ただ怖いだけの映画だと思っていました。
当時若かった亡き父が、母親の自宅での第一子出産時に、たまたま帰宅時間が重なり、はからずも出産風景とへその緒がからまって産まれた新生児を見てしまい、しばらく食事に喉が通らずトラウマを抱えた時期があったことを思い出しました。
現在は、希望による父親の立会い出産が多いようですが、昔は男性や若い女性や子供が見てはいけないものとされていたようです。私は、姉の第一子出産時に陣痛で苦しむ様子を、看護士さんの配慮で「妊娠・出産を恐れるようになるから」と言われて、病室を出されました
「ブルー・ベルベット」において、D・ホッパーがI・ロッセリーニに「マミー」と叫ぶシーンと、俳優の勝新太郎が実母に口づけをした逸話が記憶の底から蘇りました。

「イレイザー・ヘッド」すごく気になります。長文、失礼しました。
矢野さんの「キリンの赤ちゃん産みたい」は、迷言ですね。(笑)
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