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5つ星のうち 5.0
天才の本領発揮、そして僅かな皮肉か?, 2010/11/15
レビュー対象商品: ドールハウス シーズン2 DVDコレクターズBOX (DVD)
この作品のシーズン1の最終話を観たときに微かな違和感を感じた。時代設定が大幅に飛ぶからだ。何故シーズンエンドにその様な形を持ってくるのかが疑問だった。シーズン2は制作しないような終わり方だったからだ。ところがシーズン2が制作された。どうするのかと思って観ていたら、その全てが見事に繋がった。特に再びシーズンエンドに時代背景を近未来にする形で。
このことからも本作を鑑賞の際、そのストーリーの全てを堪能したいのであれば、シーズン1から観ることが大前提とされるであろう。それでも他のシリーズと違ってそう長くは無いので難しいことでは無いと思う。制作打ち切りを知らされる時期の都合上、どうしても尻切れトンボになってしまうケースが多いアメリカのテレビシリーズで、この作品は完璧なエンディングを迎えている。すっきりとした終わり方を望む向きには非常に喜ばれるのではないだろうか。個々のエピソードも十分に面白いが、やはり一つの物語として観て頂きたい。
まずこの作品については、ジョス・ウィードンの天才的な能力が見事に発揮されている。そのストーリーの奇抜さと緻密さ、そして思いもよらぬ結末に驚愕すること間違いない。
ジョスといえばFOXで苦汁を飲まされたことがある。Fireflyがそれだが、エピソードは未放送分も含めて14話で打ち切られたにも関わらず、ファンの要望で後に映画まで制作された幻の名作である。本作をシーズン2で終了させるのはそんなことに対する皮肉でもあるのか、突然の打ち切りは御免だよとばかりに、あらかじめシーズン2までしか作らないことを決めていたのが想像できる。しかもFireflyのウオッシュとリバーを出演させることによって、尚更そんな気にさせる。
ふと考えるとFOXではE・ドゥシュクもトゥルーコーリングをシーズン2で打ち切られた経験があった。本作においては、彼女もまた同じ考えだっただろうか。いづれにせよ、彼女の体当たりといえる演技もこの作品の見所である。
ドールハウスはアクションやロマンスが多く見受けられる。ただそれが他の作品と違って何故かいつももの悲しい。この現代社会における人間の葛藤を垣間見ているようで共感できる。今笑っている自分は本当の自分なのか、何故悲しくもないのに涙が出るのか。そしてシーズンフィナーレを迎えた時、全ての事実を受け入れ前進するしか無いことを再認識する。
そして心地のいい場所で眠りにつくことが、唯一許された現実逃避の時間なのだ。