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2014年4月3日
大人になってからヴァイオリンを始めた人のために書かれた本です。著者はそのことを長年にわたり本気で研究しています。練習時間を十分にとれないレイトスターター専用の教則本として、とても丁寧に書かれており、教えられることが満載です。発音、ヴィブラート、ポジションチェンジ、レガート、マルテレ、デタシェ、跳弓の7つの基礎テクニックを常に全部使うこと、身体トレーニングを組み合わせて履修すること、練習をプランニングできるようになることをポイントとして書かれています。多くの教則本では、一つの基礎テクニックをマスターして、次のテクニックに入るという流れですが、レイトスターターは、最初のテクニックだけでつまずき、その先は遠くにかすんで見えるため、上達は無理だとあきらめがちです。7つの基礎テクニックを常に全部使う練習方法は目からうろこで、「そうか、こんな練習方法があるんだ」と、一度はあきらめていたヴァイオリンを、この本のおかげで私は30年ぶりに再開しました。課題曲として、ハイドン「皇帝」、サンサーンス「白鳥」クライスラー「シチリアーノとリゴードン」、モーツァルト「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」、フォーレ「夢のあとで」などの名曲が取り上げられていますので、クラシック好きにはたまりません。多くの内容が小さな文字や手書きのイラストでつめこまれ、楽譜も小さいので、目が遠くなってきた年代の者には少し見にくいです。また調弦方法や指番号、ポジションなどの初歩的な説明はないので、ある程度の基礎知識については別の本が必要です。そうした基礎知識は理解できたけど、子どものようには十分な練習時間がとれない大人がどうすれば上手になれるのだろうと悩んでいる人にとって、この本は本当に画期的な内容です。チェロなど他の弦楽器でも大変参考になります。
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2014年6月4日
ここのレビューを見て購入しました。レビューは間違っていませんが、私のようにそもそもマルテレ・コーレ・ランセ・デタシェ・ポルテ・スピッカート・ソティエ・リコシェなどがどんな感じのものなのか、実感としてわかっていない者にはちょっとキツイ内容でした。考え方は面白いと思いますし、これらの弓の奏法をある程度理解できて練習の方向性が見えてきた後なら使えそうだとは思います。しかしそうするとベーシックというにはちょっと程度が高いのではという気がします。

本当にレイトスターターを相手にしたいのなら、子供用の教本と同程度以上に基本に関しては懇切丁寧な記載があってしかるべきかな、と思います。この本が暗黙の裡に前提にしているのは、最初の曲がハイドンの弦楽四重奏曲皇帝であることから考えても、最低1〜2年は練習したことがある人たちです。この本をほめたレビューを書いておられる方も、30年ぶりにヴァイオリンを出したとの記載からわかる通り、経験者です。本当の初心者や、初めて1〜2年くらいの人は、もっとほかに参照すべき本があるように思います。もっともヴァイオリンの先生がこの本を推奨しつつ指導してくださる場合は別です。その場合は詳細な練習帖や練習計画などと相まって、かなり効果的になりそうに思えます。

しかしそれでも、手書きや切り貼りの楽譜が混在する構成は気になります。手作り感あふれると言えば聞こえはいいですが、キレイに浄写された楽譜と手書きの線が曲がった楽譜や手で切り貼りして斜めになった楽譜が混在している様子はなかなかに気になります。もう少しだけ編集側で手間をかけられなかったのかなあ?という感想はどうやっても残ります。

追記(2015.6.21)
おそらく私のレビューに対して、ご意見を書いて下さっているレビューがあるのに気付きました。乱暴にまとめると「レイトスターターあての本を書くのは大変なので著者に敬意をもちましょう」「初歩的な説明が欲しければ自分でいろいろな教本を調べましょう」「今の時代は贅沢です」ということになるでしょうか。
ご意見はごもっともですが、私個人は著者には一定の敬意をもっています。よく見れば、重大なヒントになりそうな記載や著者のノウハウが光るような記載は随所に見られます。
初歩的な説明に関しては、私は篠崎バイオリン教本どころか、ガラミアンやメニューインやカール・フレッシュやサイモン・フィッシャーや各種HP(軽く5種)など、考えられるものはほぼ全て見ました。しかし篠崎バイオリン教本には「ランセ」「ポルテ」に関する記載はありません。ランセやポルテに関する説明が欲しければ、私が調べた中ではガラミアンの著書に当たるしかありませんが、レイトスターターが自力でガラミアンに行き当たることを前提に教本を書いて良いものなのかどうなのか、私は疑問に思います。ベーシック・スタディというタイトルからは本当の初歩を想起しますが、実際のところは先生にレッスンを受け、わからない用語をさまざまな専門書を自分で漁ることを前提に書かれているのであれば、「誤解を与えるタイトルではないか」くらいのことは言えてしまうのではと思います。
今の時代は確かに贅沢ですが、贅沢だからこそ、資料に不満があったら言葉にすべきなのではないでしょうか。全て不満に目をつぶり、ありがたく押し戴けというのであれば、そもそもレビューの意味がありません。私のレビューに不満を持っていただいて、それを表明いただくのも自由ですが、否定的なレビューに対してお説教めいた話をして打ち消しにかかるのは、少なくとも「本の批評」というレビューの趣旨からははずれるのではないでしょうか。
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2016年3月29日
最初のレッスンのハイドンの皇帝、どの出版社のどの版の楽譜を参考にして良いのかわかりません。
参照ヶ所には楽譜の抜粋があるだけで、全体の楽譜が記載されていませんでした。
とても良い企画の教科書だと思いますが、全体的に説明不足で細かな配慮に欠けていると思います。
改版時にはぜぴ上記の件、ご配慮ください。
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