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37レビュー
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79 人中、70人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
クラウド最適入門,
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レビュー対象商品: クラウド化する世界 (ハードカバー)
この本はグーグルを中心にクラウド化の現状を幅広い目配りで書いた本。最新知識を専門家でない人間が手に入れるには、いまのところ、ベストだと思う。著者はハーバードビジネスレビューにいたころIT投資は意味が無くなると預言して物議を醸したが、それから3年たって、その預言は真実みを帯びてきた。著者はITの現状をかつての電力産業と重ね合わせる。電力産業も初期は各企業ごと、工場レベルで発電機を備えたが、規模の効果により大電力発電所を建設する方がずっとコストが安くなって、いまでは自前の発電所など思いもよらない。同じように各企業ごとにIT投資を行い、巨大サーバーを構えて、クライアントには重いMSのプログラムをインストールして大金をかけているが、そのような日常業務にブラウザを介してグーグルの提供するデータベースエリアとアプリケーションを使うことによってコストは劇的に低下する。このようなことはアマゾンが一部の機能を外部に提供することでも一般化しつつある。クラウドとは雲のことでインターネットの向こうにある様々なサービスに、これまで自前で持っていたコンピュータやアプリの役割を代替させることだ。こうなるとネットは閲覧のためではなく事務作業の「場」に変わる。そのためには複数のサイトを開いても絶対にフリーズしない頑丈なブラウザが必要である。グーグルの開発している「クローム」は、まさにそのためのブラウザとして開発された。劇的に変化しつつあるITの現状を、幅広く公平な視点で、簡潔にわかりやすくまとめていることに注目したい。
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5つ星のうち 5.0
クラウド化(=ITのプラント化)がもたらす予期せぬ社会の変化とは?,
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レビュー対象商品: クラウド化する世界 (ハードカバー)
二十世紀初頭に起こった電力産業の発展になぞらえ、100年後の現代、ITが出現させようとしている新しい社会(=クラウド化)について論考したものである。著者のニコラス・カーは「ITにお金を使うのは、もうおやめなさい ハーバード・ビジネススクール・プレス (Harvard business school press)」で著名なジャーナリストだ。電力が普及することで得たものも大きかったが予期せずして失ったものも数多い。たとえば、洗濯機や冷蔵庫、掃除機によって主婦の家事労働は楽になったが、逆に男や隣近所が家事を手伝う習慣がなくなり、主婦の労働は孤立化してしまった、と著者はいう。ひとり一部屋に電球が普及し、居間のろうそくを家族で囲んで語らう夜がなくなったのも予期せぬ電化の影響だ。また安く大量の電力がなければモータリゼーションもおこらず、地球温暖化もなかっただろう。しかし、電力の普及期にこれらを予測できたものはいなかった。 同じように、安価で大量のITが「空気」のように手に入ることで、私たちはまた予期せぬ何かを失おうとしている、と著者は警鐘を鳴らす。すでに富の偏り、テロリズムの助長、プライバシー喪失、国家秩序の動揺などが見られるという。 もはやネットのない世界は考えられない。しかし社会のネット化は、電力がそうであったように、それまでの社会秩序に破壊的なインパクトを与える可能性がある。本書の原題はThe Big Switch。今私たちはとてつもなく大きな転換点にきているのかもしれない。
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5つ星のうち 5.0
神は電気技師からプログラマーへ,
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まず、コンピュータ発達の歴史をユーティリティー化した電気の歴史から説き起こす展開は秀逸である。電気とコンピュータの比喩自体は著者が発案したものではないが、インターネットが規模の経済を活かして発展していく過程がこれまでの類書とは比較にならないくらいすんなり理解できた。技術畑の人はそうでもないかもしれないが、自分のような文系出身の人間には技術に偏りすぎると発展の歴史がよく見えなくなってしまう。ただユーティリティコンピューティングの特質というものはこれからの情報社会を考える上で押さえておかなければならないものであろう。集中か分散か。比喩に使われた電力の世界ではインターネットの技術を用いたスマートグリッドが注目されているのはある種の皮肉にも感じる。バラ色の未来を期待させ、次第に現実の厳しさに戻していく中盤以降も一気に読み通すことが出来た。この辺りは技術的な話も多くなり少しわかりにくいところもあったが、インターネットというものの特質や行く先について見識を深めることが出来る。ユーティリティーコンピューティングの先にはどのような世界が待っているのか。インターネットは元々支配の道具であったことや、いまや人間がコンピュータを働かせるのではなく、コンピュータが人間を働かせるような時代になってきたことは大きな示唆を与える。ユーティリティコンピューティングが電気や空気のような当たり前の存在になり、これまでにない局面を開きつつあるといえるだろう。人間がインターネットと融合される世界。良い世界変わる世界かはわからない。わかっていることはそれが当然のこととなり良いも悪いもない時代が来ることだけである。
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5つ星のうち 4.0
歴史的な類比を踏まえた未来像,
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アナロジーの妙とでも言うべきだろうか。情報ネットワークの進歩と普及を、電力ネットワークのそれと類比させながら、いまのネットワーク社会がどのあたりまできているのか、今後どのようなことが起こり得るのかを読み解いている。現代人は電力の圧倒的な影響下にありながら、その存在が直接意識されることはほとんどなくなった。しかし、当然ながらこれは電気技術の進歩とビジネス化の努力が手を組み、長い時間をかけて実現してきたものだ。それは結果として経済や産業のあり方だけでなく、世間一般の価値観や生活様式までをも大きく変えてしまった。そうした電力技術の改良と普及の歴史だけでも十分に読み応えがあるが、本書の本題はそこではない。これに情報ネットワークの歴史を照らし合わせてみると、現在は電力普及における「企業の私設発電所の縮小」の段階、すなわち「企業の独自IT投資の縮小」の局面にあるというのだ。歴史は繰り返すという教訓と、電力ネットワークとは異なる情報ネットワーク独自の特性から想像される社会の未来像は不穏当だ。そこでは、富と権力は再び集約へと回帰し、知性は公共化され、イデオロギーは増幅され、果ては身体が捨象されるのだという。 この種の話題では、妄信的な楽観論と情緒的な悲観論がかしがましいが、本書の結論は、悲観論としてはかなり手堅い例証を踏まえているように思える。いずれにせよ、そうした有象無象の論評をよそに、情報ネットワークもまた、電気と同じくらいに新鮮さを失う時代が来るだろう。その頃、何が情報ネットワークのアナロジーとして語られているのか。私はそれを見ることができないのが、残念でならない。
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5つ星のうち 4.0
クラウド化した世界,
By 川合 雅寛 "masahirok_jp" (渋谷区) - レビューをすべて見る
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ニコラス・G・カーが書いた、クラウド本です。これは必読だと思います。 理由は以下のとおりです。 1:産業革命を引き合いに出し、クラウドは情危機感や発電所と同じであると定義したところ。 2:何故クラウドなのかを身近な駄目なプログラマを引き合いにだして説明しているところ。 3:忘れがちなリンデンラボとセールスフォースの比較をしていたり、とどうしてもGoogle一辺倒になりがちな、この手のクラウド本では細かい説明がなされていること。 となります。また、EC2の理想的な使い方にも言及しており、一時的に日雇いバイトをやというような使い方が望ましいとなっています。僕もそう思います。 最後に、かつて電気が普及してしまい、ろうそくの炎をでの生活はほとんど失われた。だが、電球よりもろうそくが優れている部分はある。しかし、、、といったところで終わるわけだが、これは紙文化の終焉の予測なのかもしれないと私は思った。 アナログからデジタルへという変遷を今目の前で見せられているのである。
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5つ星のうち 5.0
社会の方向性を決めるのは、テクノロジーの影響を受けた経済の波。,
By ともこ (神奈川県相模原市) - レビューをすべて見る
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今から100年前、安価な電力を供給するネットワークの完成によって、産業革命の成果が最大限に生かせるようになり、テクノロジーはヒトの身体能力を超えた。このときも「電化は地球をユートピアに変える。」というような楽観的な未来像が巷にあふれた。ユートピアは実現しなかったが、電化は社会に大きな変化をもたらした。それが今の社会だ。電化によって製造業の収益性が上がって、労働者の取り分が増えたばかりでなく、多量の事務作業が必要になってホワイトカラーの需要が増えた。豊かになった労働者は高等教育を受けられるようになってホワイトカラーに進出し、中産階級が大量に出現した。 今私たちは、電化によって出現した社会に住み、クラウド化の真っ只中にいる。そして電化が進み始めたときと同様、楽天的な未来像が描かれている。つまり「クラウド化によって人々は、権力から自由になり、労働から開放される。創作活動の手段を個人が手に入れて、豊かな文化が創造され、調和と相互理解に満ちた社会が作られる。」 果たしてそうだろうかと著者は反論する。現在のところ、クラウド化によってホワイトカラーの仕事が奪われているが、それに変わる新しい仕事は作られていない。その結果賃金は抑えられて、貧富の差は拡大しつつある。権力はすぐに新しいツールを使って人々を支配する方法に熟達し、個人は創作活動の手段を手に入れて、創作活動に励むようになったが、それらの活動が生み出す利益は、一部のデジタルエリートに吸い上げられている。 今から40年くらい前、私がまだ子供だった頃、機械化によって人々は労働から解放されるという話をずいぶん聞かされた。それから40年たっても私たちは労働から解放されていない。それどころか機械化の波をもろにかぶった工員という職種は、需要がなくなって派遣やパートに切り替えられ、その労働条件は著しく低下した。現在ホワイトカラーでも同様の現象が進行中だ。機械化によって労働力が高く売れなくなったら、労働力を売って生活する中流は転落せざるを得ない。著者のいう経済的な力は大きな力を振るっているように見える。 私はテクノロジーがヒトの知的能力を超えた後に、その影響を受けて再編される社会を見ることはないだろう。しかしそれが素晴らしいユートピアであるとは思えない。
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5つ星のうち 5.0
ここ,これを行え,あちら,
By m_m (名古屋市昭和区) - レビューをすべて見る
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「リンクを重ねるたびに,我々の頭脳は「“ここ(HERE)”で見つけたもので“これを行え(DO THIS)”,その結果を受けて,“あちら(THERE)”に行く」ように訓練される(p.275)」「ここ」と「あそこ」をつなげていく人工知能的思考を人間が行うこと.最後の章「iGOD」に書かれた人間の思考法の変化が,もしかしたらクラウドの中で起きているとしたらと考えるととても興味深い.技術が社会的構造を変化させて,それらが人間の思考法も変化させて,また技術が変化していく.ビジネス書かと思って読んだけど,いろいろな事例が紹介された後に,あなたの思考法も変わっているかもしれませんよとそっと差し出されて,うーんと考え込んでしまった.
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5つ星のうち 5.0
クラウドを批判的に検証する社会科学,
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技術論ではなく、この本は社会科学に分類すべきだろう。アルビン・トフラーの第三の波」の補足版といったところか。前半は、1世紀前の電気の普及との共通点が語られる。最初は工場ごとに設置されていた発電装置が、集中化されて価格が下がり、やがて電気はコモディティ化された。同様に情報技術も仮想化により、巨大化されたSaaSによりコモディティ化されていく現状を述べている。 後半は、この現状が引き起こす問題について述べている。仮想化・クラウド化はyoutubeやgoogleに代表されるように、無償で働く世界中のボランティアの力で、創立者だけが大金を稼ぐという格差を生み出す。人々がgoogleで検索しAmazonでリストを作るだけで、企業は人々の志向や検索用データベースを充実させる。 ネットを使うほどますます貧しくなっていく世界。これでいいのだろうか。
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5つ星のうち 5.0
時代の流れを感じることのできる一冊,
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クラウドという時代の流れを学びたくて購入通読。読んでみると、企業側からみたときのクラウド、エンドユーザー側から見たクラウドをそれぞれ説明してくれていて、これからクラウド化が進むことにより社会がどのように変わる可能性があるかを説明してくれている。おもしろかったのは、電力とクラウド化の流れを対比させて考えている点だ。企業は電量と同様に設備投資、固定費を削減するために、Asp,SaaSなどのサービスの利用は避けられないと定義している。そうなった場合会社が利益を、個人が自らの存在価値を見出す手法についても説明してくれている。今後の社会の在り方を考えさせられる書籍になっていると思います。 非常に有用だった。クラウド化がどこからきて、どこに進むのかを考えたい人にはお勧めの書籍だ。
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5つ星のうち 5.0
クラウド化とは何か?,
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レビュー対象商品: クラウド化する世界 (ハードカバー)
クラウドコンピューティングの現状について書かれた本。さまざまな視点から考察がされており,クラウドを取り巻く現状を理解するには最適の一冊である。 IT業界にかかわる仕事をしている人にはどなたにも一読をお薦めする。 本書は二部構成からなる。 第一部はクラウド化する様子を過去に電力が工場ごとに小さな発電機を備えて使用していた状態から外部の大きな発電所からの送電を利用するようになった様子をなぞりながら詳述している。 第二部はクラウド化が進行中であるインターネットの現状について述べられている。インターネットの発展により弱体化した活字業界, 同じ嗜好の人間と容易に閉じたコミュニティを形成できるために生じるコミュニティの断片化,少人数で巨大な利益を上げることが可能になったために起きた富の格差など現在起きている様々な現象が分析されている。 非常にさまざまな角度から現在のクラウド化の状況を取り上げており,考えてもみなかった知見が得られることが多い作品である。 |
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クラウド化する世界 作成者 Nicholas Carr (ハードカバー - 2008/10/10)
¥ 2,100
在庫あり | ||