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12レビュー
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26 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
鈴木亘氏とNHKとの和解,
By 黒木 学 (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: NHKスペシャル 生活保護3兆円の衝撃 (単行本)
大きな反響を呼んだNHKスペシャル番組の内容を本として発刊したもの。内容については放映時に概略理解はしていたが、こうして活字でもって拝見すると、改めて生活保護という制度の悲惨な現状を認識できる。最終章に登場する社会保障についてのエキスパートである経済学者の鈴木亘氏は、当該番組放映直後そのインタビュー内容の取り上げ方を巡って「二度とNHKには出演しない」とお怒りのご様子であったが、今般の本書発刊に際してはそのあたりに配慮した記述がなされたようであり、氏もご自身のブログで「NHKとの和解」を語っておられたことは、付言しておきたい。
17 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
生活保護の問題点を丁寧にレポート,
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レビュー対象商品: NHKスペシャル 生活保護3兆円の衝撃 (単行本)
片山さつき議員の糾弾や売れっ子コメディアンの親が受給していたことでメディアにクローズアップされる機会が増えた生活保護の問題。平松前市長が指摘した通り、大阪市では全人口267万1,758人に対し、5.7%(15万2,086人)が受給者、ざっと18人に1人(2011年)の割合だ。保護費は3/4が国、1/4が市の負担であり、平成22年度予算では全体で2,800億円にもなる。そもそも2005年に150万人だった受給者が2011年7月時点で205万人(3兆3,296億円)に膨れ上がったのか。本書ではリーマンショック後、厚労省の一課長から都道府県や指定都市に出された通達で「単に稼を稼働能力があることがあることをもって保護の要件を欠くものではない」と記されたことによるという。これにより「働く能力のあるものには出さない」という原則が崩れ「働けるのに働かない」人にも受給を認めることになってしまった。 本書の元になった番組の取材によれば、この「働けるのに働かない」受給者の実態はさまざまである。派遣労働を切られた者、会社が潰れた者、アル中などで就労意欲が無くなり仕事を辞めてしまった者。一様に浮き彫りにされるのはもらい続けているとどんどん就労意欲が無くなっていくこと。ケースワーカーが懸命に指導しても引きこもりのようになってもらい続けてしまうものも多い。「一生懸命働いていたときが20万円、何にもしなくても12万円。働く気がせえへん」と取材対象の一人は言う。 そしてここにも闇社会が困っている人を喰い物にする「貧困ビジネス」が存在する。ホームレスを集めて保護を申請させ指定のアパートに住まわせる、毎日期限切れの弁当を与えるが保護費は毟り取られる。その上闇で仕事をさせる。まるで奴隷のような扱いだ。さらに悪徳病院が大量に薬を出し、国から費用を受ける(医療費はタダなので、国の生活保護予算のうち約半分の1兆5,700億が医療費)。 かつては「恥ずかしい」と思っていた人も堂々と(特に都会では親戚や知人もいないから)保護を受け取るようになり、本書で「この国の底が抜けた」と表現されるように、モラルが変わってしまったようだ。 ではいったいどうすればいいのか。巻末の鈴木亘学習院大学教授の提言にあるように、受給を有期にするとともに自立支援プログラムを受けることを強制にするべき(現在では月何回かハローワークに行くだけでよい)だという。これはアメとムチのムチにあたるものだが、アメとしては蓄財を認め、資産(家や車を所有していると認められない)の所有を認めるべきだという。また最低賃金を下回る金額で受給者を雇えるようにする。どういうことかというと受給者は仕事のスキルが無い者も多いので、企業側が雇いにくい。低スキルでも賃金が安ければ気軽に雇い易いし、蓄財できれば元の受給者に戻りにくくなる。単純労働の需要が激減した今、1か0かの選択ではない、段階的な就労制度が必要だ。 生活保護は財政の問題だけで語るべきではないし、貧困の中にあっても助けを求めず「餓死」する人がまだいるのも現状だ。本当に困っている人を助けつつ、「働けるのに働かない(取材対象には被災地のガレキ撤去月30万の仕事を断る者もいた)人」の就労意欲を喚起するような制度設計や立法が必要である。 NHK取材班は個人ではないので語り口はニュートラルだが、無縁社会 (文春文庫)同様、本書もまた丁寧な取材をしている。
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5つ星のうち 5.0
緻密な取材で生活保護の深淵を探る,
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Amazon.co.jpで購入済み(詳細)
レビュー対象商品: NHKスペシャル 生活保護3兆円の衝撃 (単行本)
生活保護とは、頼れる人、職、資産のいずれもない人のための最後のセーフティネットとしての社会保障制度であるが、本書は、その最新事情を緻密に取材し、分りやすくレポートしており、とても有益である。取材地域は、全国でも生活保護受給者の割合が多いことで知られる大阪市である。受給者はもちろん、支援する行政側のケースワーカーの苦闘、受給者を食い物にする貧困ビジネス業者、闇社会まで生活保護を取り巻く様々な人を取材対象としている。事実を淡々と追いかける取材姿勢、最後の第8章で改革に向けた提言にまで踏み込んでいる点にも大変好感が持てる。 ただ、欲を言うならば、こうした大阪市のケースがどこまで普遍的なのかどうか本書からは良くわからない点に不完全燃焼感が残る。出来れば、大阪市以外の自治体のケースも知りたいし、全国のなかでの大阪市の位置も知りたいところだ。本書とあわせて、『生活保護の経済分析』などを読めば、生活保護の全体像がより掴めてくるかもしれない。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
生活保護,
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レビュー対象商品: NHKスペシャル 生活保護3兆円の衝撃 (単行本)
生活保護の改正が決まりました。生活保護受給者が増えたわけですが、これも色々理由があると思います。まず、不景気である事。企業は人件費対策なのか海外に工場を作り外国人を雇っている。正社員雇用が少なくなり派遣社員のような雇用が増えた事。後何年か前に騒ぎになった消えた年金問題。管理に問題があるのか、それらのツケが回ってきたのでは?と思います。生活保護を減らすには多角的な見方で考えなければならない問題であり、削減だけで解決する問題ではないと思います。
9 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
2009年から働ける世代が比較的簡単に受け取れるようになり様子が変わった,
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レビュー対象商品: NHKスペシャル 生活保護3兆円の衝撃 (単行本)
「今の生活保護制度は、いったん受給してしまうと、そこから抜け出すインセンティブ(動機)がまったくない制度となっている。そこが一番の問題です」(学習院大学鈴木亘教授)生活保護費の支払いは1年で3兆3000億円。国の税収約40兆円のうちの12分の1を占める。2011年11月公表の受給者数は205万人で、その数は毎年増え続けている。世帯別の内訳比率は以下のようになるという。 ・高齢者世帯:63% ・母子家庭:8% ・障害者世帯:11% ・疾病者世帯:22% ・その他:17% 本書によると、この中で大きな問題なのは「その他」が急増している点。その原因は2009年3月に厚生省から出された1枚の通達。それまで病気などの理由がないと事実上受給を認めていなかった65歳未満の働ける世代についても、申請があった場合は基本的に受け入れるようになったからだ。 本書はNHK番組取材班がまとめたもの。稼動世代の人達が生活保護を簡単に給付できるようになってかえってそこから抜け出せなくなっていった様子、生活保護を受給させてそれを吸い上げる貧困ビジネスの拡大と犯罪とその実態、多大なコストをかけて不正受給の摘発チーム結成に乗り出した大阪府の例を現場で取材した様子を、生々しく報告している。 日本の生活保護給付額は最低賃金と比べられるような水準。医療費もタダになるというメリットもあり、実際生活保護費の半分近くが医療扶助費となっている。このため、働ける世代がこれを受け取るようになると、働かなくてもなんとか生きてゆけるために勤労意欲が減退してゆき、さらには生活も乱れてゆく。そうやって立ち直るのが困難になったいくつかの例は、深く考えさせられる。 後半では、職業訓練・生活支援制度などの、第二のセーフティネットについての試みも紹介されている。しかし、例えば融資はその多くが回収不能となっているし、訓練や生活支援をセットにしたものは内容を厳しくすると敬遠されてしまう。現場で奮闘するケアマネージャも数が追いつかず、苦しいやりくりを迫られる。 終盤では、支援者団体の活動例、生活保護見直し反対運動、国の検討の問題点、実は貧困層で生活保護を受けているのは1/3に過ぎないということや、改善のためのアイデアについても触れている。
5つ星のうち 5.0
研究内容にもってこい,
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レビュー対象商品: NHKスペシャル 生活保護3兆円の衝撃 (単行本)
生活保護に関する問題や、さまざな事例がとてもわかりやすく書かれている。
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5つ星のうち 3.0
底が抜けた中間層をどうするのか,
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レビュー対象商品: NHKスペシャル 生活保護3兆円の衝撃 (単行本)
「派遣切り」で散々騒いだ結果、勤労可能年代までが生活保護を簡単に受けられるようになりましたが、お金を何をしなくてももらい続けられるというのがいかに労働意欲を削ぐかがよく分かります。やはりベーシックインカムは絵に描いた餅、ないし国家への隷属の道を生む装置にしか思えません。また、3兆円も分配する制度(半額近くは医療扶助ですが)を作ると、絶対にそれを悪用ないし有効活用しようとする組織はいっぱい群がるわけで、誰のために配分しているのかという話になりやすいのもよく分かります。 この本の弱点は、上記のような問題に焦点を当てすぎるために個別事例に囚われすぎて(NHK取材ベースだから仕方ないかもしれませんが)、全体としては救われている人たちが多数である、といった既存制度が活きているところが伝わってこないところでしょうか。 しかし、底が抜けた中間層をどうするのか、という問題は考えれば考えるほど解が遠のいていくように思えます。
9 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
中西俊貴が紹介する【面白かった本◇9冊目◇】,
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レビュー対象商品: NHKスペシャル 生活保護3兆円の衝撃 (単行本)
NHKの取材を通して、生活保護の現状の恐ろしさをまざまざと書いていました。最近の仕事の悩みや生活保護の問題としては、、、 ・仕事にやりがいを感じれない人が多い ・会社の雰囲気が悪く、人付き合いに困ってる ... ・仕事に対してやりがいを感じれない人が多くなってきた(自分の能力を発揮できる会社に就職できない) ・仕事、能力に合ったお金がもらえない ・就活を長く続けていると、就活や働くことにいやけがさしてくる(生活保護を受けているときも) ・一度生活保護を受けると、ほとんどの人が生活保護から抜け出せない ・仕事に就けないと、人とのコミュニケーションも減り、ネガティブ思考になり閉じこもってしまう ・最低賃金と家賃や物価の比率が崩れていたり、そもそも最低賃金が低すぎるため、いわゆる人としての生活が困難な人がいる ・貧困ビジネス(生活保護者から、お金を巻き上げる)が増えて、貧困ビジネスと市役所の対決が続いている ・生活保護を受け働く意欲がなくなった人の中には、絵を描いたり、音楽をやったり、ボランティアをする人もいるが、大半の人はは引きこもり、ギャンブル、犯罪者が多かった →犯罪者はいわゆるノミ行為に参加して、違法にお金を払ってギャンブルする人が沢山いる →とあるノミ行為の売り上げは、1日平均500万円、月に1億5000万円までに上った →2010年度の生活保護の不正受給額は129億円に上る また一世帯あたり、年に63000円も生活保護を負担していることになる ※こうした生活保護の多くのお金が犯罪者の元へ流れこんでいることは問題である ・一度生活保護を受けると就職が困難なことがわかった為、政府は第二のセーフティーネットワークという補助金を10-12万円ほど支給して、いわゆる職業訓練校に6ヶ月通ってもらい、パソコンやCADなどの専門ノウハウを身に付けてもらい、就職に繋げるとうい制度つくった。しかしこの制度で卒業した人は、ほとんど就職できず、意味のない政策だったと思える。 →この政策はやる前から、失敗することは多くの人は分かっていたはずだ。 なぜかというと普通に各分野の専門学校を卒業してる人ですら、なかなか就職できない人たちが多くいたからだ。 こんな政策にお金を回すくらいなら、もっと超個別に面談などをして、その人が将来どんなことをしたいか話し合って、その人のビジョンや能力に合った、学費や起業資金に当てた方が相当ましである。また現代にはそういう制度を求めている人が多くいる。 ・現代は即戦力を求める企業が多いので、特に中途採用の人たちは厳しい状況に置かれている企業の事業に関する分野を学生時代に学んだ人でも、経験がないと就職できない。つまり新卒でない人は、なかなか就職が難しいのである。 →この経験、即戦力重視の企業の気持ちもわからんではないが、ぼくはこの考え方には反対である。 脳科学者の茂木さんや、元政治家の杉村さんも大きく反対している。 なぜかというと、まず差別ということもあるし、企業有利の就活になっている。一番勘違いしていることは、経験者が全てだと思い込んでいることにある。経験者(仕事)でなくとも、学生時代や独学で各分野についてのノウハウをしっかり身に付けている人たちが多くいるからだ。彼らは今は働いている人たちよりも、即戦力になり、また伸びしろがある人も多くいる。 日本の新卒優先的な制度は馬鹿げている、ちょっと今の常識から外れた人にとっては、相当生きずらい制度である。 ・この本を読んでて、思ったことがあるんですが、一概に生活保護を受けている人や働いてない人を非国民みたいな扱いをするのは間違っていると思う。なぜかというと、例えば、ブラック企業で働いてる人、ブラック企業に関連してる人の方がよっぽど非国民だとぼくは思う。この人たちが負のスパイラルを産み出していると思う。 またもっと欲を言えば、消費する人たちも、もっと消費ということにこだわってほしいと思う。特に好きな分野の消費については、とことん「良いもの、良いサービス」を吟味してもらいたいと思う。もしかしたら、あなたの消費行動が、負のスパイラルを起こしているのかもしれない。 ここでいう負のスパイラルとは、一人ひとりの消費行動によって、ふざけた「もの、サービス(企業)」が生き残り、本物の「もの、サービス(企業)」が消えていっていることが事実だからである。 ・最後に、この生活保護の負のスパイラルから抜け出すには、いろいろ方法はあるという。 一つめは、生活保護を受給する審査を甘くするべきだという。 →財産を所有しても良い制度にし、収入が得られない期間だけ支給して、職に就いてから、少しずつ返金する、貸付制度にすれば、自立を大きく促すことができる 二つめは、生活保護を受けながら、最低賃金を引き下げて就職して、仕事にも慣れ、ノウハウを身に付けるということである。 →これは雇う企業側の負担を和らげることによって、就職しやすい環境をつくるということである ・今後低所得者すべてを受け入れると、年間で10兆円必要とされている、これは消費税にすれば3%を超えるという。しかし現状を受け入れ、さらなるセーフティーネットの強化することによって、生活保護の受給額も減少すると言われいているので、国民の理解が必要なようです。 前から生活保護については気になってですが、本書を通してよく理解できました。 また脳科学者の茂木さんが言うように、金銭的な支援の他にも、友達100人支給するというような、例えば共通の趣味で集まれるコミュニティを広げていくことも面白いと思いました。
12 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
生活保護の勉強にはいいかと思う,
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レビュー対象商品: NHKスペシャル 生活保護3兆円の衝撃 (単行本)
性善説に立った福祉政策。今回、次長課長の河本やキングコングの梶原の問題でクローズアップをされたが受給したい層が受給できず。 逆に親族がお金持ちでも受給できる実態。 一体なんの為の福祉なのか。 3兆円ってパチンコや車産業にも匹敵するビックビジネス。 政治家が介入するとプライバシーの侵害、逆に放置すると役所が悪いって。 根本的問題としては、アメリカのようなクーポンや商品券にしないと普通の人と同じだろう。 しかし、そうするとバレて本人の人権を侵害をしているという。 一体、人権ってなんだろうかと考えさせられる。 |
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NHKスペシャル 生活保護3兆円の衝撃 作成者 NHK取材班 (単行本 - 2012/4/14)
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