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8レビュー
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有用性の高い順 | 最新のレビューから
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
良質な教養書であり、自分を見つめ直すのに好適,
By mutantmogura (横浜市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 隠れた脳 (単行本)
思考のバイアスは、なぜかかるのか。本書に書かれていることは、非常に面白く、また考えさせられることでもある。 特に、社会的な経験も常識もない子ども達の、人種差別とまでは言えないが、白人と黒人をめぐるバイアスの件。 さらには、パニックに際しての集団行動に関する件など、興味深い。 いわゆる社会心理学系の本だが、専門用語はほとんどなく、一般書として読みやすい。 訳文も、「人体冷凍」などを担当した翻訳家であり、翻訳書にしては平易で良い。 自分の思考のバイアスについて、本書を読んであらためて考えてみるのも良いだろう。 そう、まちがいなく自分自身にも隠れた脳は存在するのである。
10 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
集団バイアス,
By
レビュー対象商品: 隠れた脳 (単行本)
本書のテーマは「無意識のバイアス」だが、とくに興味深かったのは、集団や組織、社会性についての記述である。たとえば、「望遠鏡効果」。私たちの脳はより多くの人数がかかわる出来事ほど同情しにくい(逆に少人数になるほど同情が増す)、というショッキングな事例や実験が語られる。1人の少女の饑餓を救うための寄付金、あるいは何百万人ものひとびとの饑餓を救うための寄付金、という実験では、前者のほうが額が倍増したという。また脳は「共感疲労」を起こすが、それは共感の対象が1人から2人になったときに、早くも始まっている。 同様に、困っているひとを助けようとする気持ちも、周囲に多くの人間がいるほど薄くなってしまうという(これも面白い実験によって裏付けられている)。 こうしたバイアスは、災害時の誤った対応、テロやカルトの集団・派閥にはまってしまう習性、女性や人種への偏見・差別・・・などにもかたちを変えて表れる。貧困層でもない中流階級のエリートがどうしてテロリストになってしまうのか、9・11のツインタワー崩壊の際に同じ会社なのに、わずか1階の違いによって犠牲者数がくっきり分かれたのはなぜか、といったことが「集団のバイアス」という鏡で照らされる。 私たちの社会は意識ある人間を前提にかたちづくられているが、むしろ重要なのは無意識のバイアスが個人や社会を動かしていることに気づき、対処することだ、と本書は強調する。では、どうすれば良いのか?というところまで余り触れられていないのは残念だが、これは経済学や社会学などを含めて今後の大きな課題にちがいない。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
無意識の行動を知って意識的な行動も変えることが出来るはず,
By kaz-sato (東京都目黒区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 隠れた脳 (単行本)
アメリカのサイエンスライターが描いた無意識の脳の世界。科学者ではなくライターの読み物だけに科学的な見解と日常生活をうまく結び付けて解説してくれるのでとても読みやすい。 生物的種の存続を支えるために進化した無意識の脳は、意識的な脳と違って、多くの情報を一気に処理することができるが、それゆえに、自分では気付かない選択を無意識にしていることがあるというお話。それが、多くの場合は役に立つが、時に間違いを起こすこともある。 特に、振り返ってみると、どうしてそんなことをしたか理解できないという行動がほとんどすべて無意識の脳に関わっているということを納得いく形で説明してくれる。無意識の脳の仕組みを知ることで、自分が自覚していた世界が全く違って見えてきて面白い。そして、無意識の脳の存在を意識することで、また新たな意識的な行動もできるのではないかと思える。
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
無意識を意識することの難しさ,
By 黒木 学 (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 隠れた脳 (単行本)
人間の意思や行動決定は、意識によるものより無意識によるもののほうが多い、このため人は時としてとてつもないエラーを起こすのだ、というのが著者の主張だ。それを説明するために、自爆テロ犯やその真反対の同時多発テロで犠牲になった人々など、色々なシチュエーションの行動事例が引用説明されている。言われてみればその通りだが、いざ自分がその境遇にあったら正しい意識下の行動ができるかどうかと言えば、疑問が残るというのが本書を読んでの自分の感想だ。人間がこのようであるからこそ、タレブが主張する様に、しばしば黒鳥は飛来するのだろう。
6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
一部要約,
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レビュー対象商品: 隠れた脳 (単行本)
心理学者のアダム・アルターとダニエル・オッペンハイマーによる研究。被験者に架空の名前の会社名を見せ、その内の半分は発音するのも難しい名前だが、もう半分は簡単に発音できる社名にした。その結果、被験者は発音しやすい名前の会社を高く評価し、難しい名前の会社を低く評価する傾向が分かった。さらに、この研究者達は、実際にNYSEで株式公開した企業から、簡単な名前の会社10社と難解な名前の会社10社の株価を比較したところ、取引初日の株価は、簡単な名前の方が11.2%も高かった。6ヵ月後の株価の差は27%にも達し、1年後には33%にもなった。さらに、これは銘柄コードでも同様で、発音しやすいコード(KARなど)の会社は、発音しにくいコード(RDOなど)に比べて、取引初日の株価は8.5%、1年以上経ったら2%高かった。しかし、このような名前の差は、時間と共に効果が薄れていくことも判明した。オランダの心理学者リック・ファン・バーレンによる実験。オランダのヘールレンという街にあるレストランで、客が「ビエール(ビール)下さい」と注文した際、同じように「ビエールですね」とウエイトレスに同じ言葉で確認させた。同様に、「フリエット」(フライドポテト)と注文したら、同じ言葉で確認させた。しかし次は、客が「ビエール」と言ったら、同じ意味の別の言葉である「ピルズ」、客が「フリエット」と言ったら、同じ意味の「パタット」という別の言葉で返した。この二つの方法で試したところ、客と同じ言葉を使った際には平均してチップが140%も多かった。(≒40%増?) カナダの心理学者フランシス・アブードが、モントリオールの幼児の託児所で行った実験。80人の白人の子供と数人の小学生を地元から集めて(最年少は3歳)、「良い、親切、清潔」などのプラスイメージの言葉を6つ教え、逆に「意地悪、ひどい、悪い」などのマイナスイメージの言葉を6つ教えた。そして、被験者の子供に二枚の絵を見せ、一方には白人、もう一方には黒人が描かれていた。そして、これらの言葉がどちらに当てはまるかを聞いた。その結果、70%の子供が、ほぼ全てのプラスイメージの言葉と白人を、マイナスイメージの言葉を黒人と結びつけた。これは、他の多くの実験でも同様の結果である。 オーストラリアのクィーンズ大学のウイリアム・フォン・ヒッペルという研究者による研究によれば、老人が若者よりも偏見をあらわにするのは、脳をコントロールする力が衰退するのが原因だと判明した。また、実験ですぐ気が散って集中できなくなる人ほど、偏見をあらわにする傾向があった。また、年配の人は、午前中よりも午後の方が3倍も口喧嘩する可能性が高まる。別の実験では、被験者の1グループに砂糖入りのレモネードを飲ませ、もう一方のグループには甘味料のスプレンダで甘味を加えた。砂糖は体と脳のエネルギーを上げるが、甘味料ではできない。その結果、被験者のホモセクシュアルに関する見方は、砂糖を飲んだグループの方が甘味料のグループよりも偏見が少なかった。甘味料を飲んだグループは、自分の隠れた偏見を阻止するエネルギーが十分になかったと考えられる。 アメリカの社会学者クリステン・シルトとニューヨーク大学のマシュー・ウィズウォールによる調査。43人のトランスジェンダー(性転換をした人)について、性転換前の給料と性転換後の給料の違いを調べた。その結果、男性から女性に変わった人の給料は平均で12%減少したが、女性から男性に変わった人の給料は7.5%上昇したことが判明した。 1998年、社会学者のベニンゴ・アギレーがソシオロジカル・ジャーナル誌で発表した論文。1993年の世界貿易センター爆破事件の際に、ビルの中にいた人が逃げるのにどれだけ時間がかかったかを調べたところ、建物の上層階にいたか下層階にいたかは関係ないことが判明した。実際に避難行動を左右したのは、その人が属していた集団の大きさだった。つまり、事件発生時に多くの集団がいる階の人々は逃げるのが遅れ、少ない集団しかいない階の人々は早い時間で避難していた。アギレーによれば、人は思いがけぬ災害に遭った時、無意識に周囲の人々との合意を求める。その集団が大きいほど、同意(つまり避難)に達するまでの時間がかかるのである。 アメリカの公衆衛生学の専門家ジョン・ヴィオランティによる調査。アメリカの28州で850万件による死亡証明書を調べ、警官、消防士、軍人の相対的な自殺リスクをデータを取った。その結果、軍人と警官は、消防士よりもはるかに自殺リスクが高いことが判明した。警官の場合、自殺リスクは消防士の4倍で、黒人警官は黒人消防士の5倍、白人の女性警官は女性消防士の12倍もあった。警官と軍人が消防士よりもリスクが高いのは、手元に銃があるからと思われる。
5つ星のうち 4.0
第5章がおすすめ,
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レビュー対象商品: 隠れた脳 (単行本)
意識無意識についての本ほかの本とはっきり違うのは、全く認識されていない 性差別についての言及です。中年になってからの 性転換者のインタビューが載っているのです。 女から男になった研究者は扱いが変わったことについて 「自分はまじめに受け取られていると百万回も思った」と 語っています。男からの扱いが変わったからです。 一方、男から女になった研究者は「話しているときに遮られるようになったし、 こちらに注意を向けてもらいにくくなった」 講演すれば怒鳴られる。怒鳴るのはやはり研究者。 学者といってもレベルが低いもんなんだなというのが正直な感想です。 サクサク読める本です。
5つ星のうち 5.0
癒しにも似た気づきを与えてくれる良書,
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レビュー対象商品: 隠れた脳 (単行本)
本書は、気づかないうちに行動を操るさまざまな力を”隠れた脳”と呼び、その無意識のバイアスによる影響力を、具体的な事例をもとに解説するものである。ヒトの不合理な経済活動を研究する行動経済学においても、心理的なバイアスが意思決定を左右してしまうことを取り上げるけれども、本書は、日常に起こりうる広い範囲のヒトの行動全般に着目している。「意識的な脳がパイロットだとすれば、隠れた脳はオートパイロット機能である。パイロットは常にオートパイロットより優先するが、パイロットが注意を払っていないときはオートパイロットの出番となる」。意識的な脳は、新しい経験に合理的、分析的に対処し、隠れた脳は、おなじみの経験を効率的におこなうためヒューリスティックスに対処する。よって、ヒトは、せっぱつまった状況におかれたとき、隠れた脳が主導権を握り、意識的な脳にとっては思ってもみない行動をとると言うのだ。 著者は、サイエンスライター。象牙の塔の住人ではないだけに、専門用語が廃された、誰にでも理解しやすいものになっている。各章のテーマとなる事例では、内容もさることながら、ミステリさながらの語り口でページを繰る手を止められなくなるだろう。 私が、周囲で観察される光景として、強く印象づけられたのは、第5章 男と女は入れ代らなければわからない(ジェンダーのバイアス)と、第6章 なぜ災害時に対応を誤るのか?(集団のバイアス) 第5章では、いわゆるガラスの天井の問題を扱っている。性別を変えて暮す人々のインタビューから、女性に対する無意識のバイアスで、不当な差別を与えていることを実証する。 第6章では、重大な危機に陥ったときの隠れた脳の働きを述べている。まわりの人たちとの共通の理解を得たいという願望の結果として、集団が大きくなるほど動けなくなるのだと主張する。 ヒトの行動に、隠れた脳の存在があると認識するのは有益だ。意識下の裸の自分自身ということになるのだけれど、それを理解した上で、理性の力を上手に使っていきたいと思う。本書は、癒しにも似た気づきを与えてくれる良書と言っていいだろう。 残念な点を一つ。本書は米国事情の精通していないとわからない二章分を削除しているとのこと。翻訳短編集でたまにお目にかかるのだけれど、私は、著作物としての瑕疵が存在しているように感じてしまうのだ。翻訳が素晴らしいがゆえにここが難。もっとも、これは私の隠れた脳の作用かもしれないな。
7 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
基本無意識の話です,
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レビュー対象商品: 隠れた脳 (単行本)
顕在意識がすべて、意志によって物事は解決できる、言語化できないものは存在しないと信じている人にとっては画期的な本かも。偏見がどのように作られていくのか、いちいち考えずに行動するようになるプロセスが書かれています。一部トランスジェンダーをした人たちを使って、仕事における男女の間差別の実験をしているなど面白い記事もありますが、言い切っていいのかどうかという怪しい個所もあります。 顕在意識が脳の活動の全てである、という考えを持った人にとっては面白いかも。 ちょっとでも脳科学や心理学をかじったことのある人には薄っぺらく感じるかも知れません。 |
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隠れた脳 作成者 シャンカール・ヴェダンタム (単行本 - 2011/9/10)
¥ 1,680
在庫あり | ||