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10レビュー
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有用性の高い順 | 最新のレビューから
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58 人中、52人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
わかりやすい,
By kidd (japan) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 誘惑される意志 人はなぜ自滅的行動をするのか (単行本)
人がなぜ矛盾をはらんだ行動をしてしまうかを双曲割引の理論でもって説明している。理論は完璧のような気がするが、その著者の言っている双曲割引の信憑性を裏付けるデータがほしかった。というのも、矛盾した存在である人間の愚行は特にこれだけのページを読むまでもなく一般人にも周知の事実すぎて、あまりにもあたりまえのこと読まされすぎた感があったからだ。しかし、この理論から、さまざまな可能性を予見させる考え方は大変おもしろく、一般的な読み物として結構おもしろいと思う。それから、訳者の山形氏は訳者としてすごいのかでネットの自由は進化するを読んでも感じたが、文章が大変ポップな感じがして、こういう分野の本を読むのに肩がこらずによめる感じもとてもいい。本論を読む前に、訳者の解説を読んでから読むこともお勧めする。
32 人中、27人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
双曲割引をめぐるやや雑然とした長いエッセイ,
By
レビュー対象商品: 誘惑される意志 人はなぜ自滅的行動をするのか (単行本)
著者は、未来の報酬の心理的な割引は、合理的な指数関数ではなく、双曲線型であるという、 ハーバードにいた心理学者ハーンスタインの 仮説を研究してきた。 この事実はいまでは実験経済学の中で広く知られていて、 最近でも阪大のCOE研究でも使われているほどである。 双曲割引では、異時点間の選好に矛盾が生じる結果、 ダイエット中なのに、つい食べてしまう、とか 禁煙したいのにできない、とかいうような人間的、 あるいは日常的な悩みを説明できるのである。 これはすでに行動経済学のすべての教科書に書いてあるので、 詳しくはそちらを読むのがいいだろう。 本書は教科書に比べて、あまりにも話題が散発的で、 あまりまとまっていないため、エッセイというべきだからである。 著者は第一人者であるため、 私は双曲割引の基礎となる神経科学的な基盤について 示唆しているのではないかと期待して読んだが、 それは全くなくて、 過去の人間の知見と双曲割引仮説がいかに整合するかに の説明に終始しているのは残念である。
10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
誘惑されることを選択すること,
By えいちゃん (大阪府堺市) - レビューをすべて見る
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レビュー対象商品: 誘惑される意志 人はなぜ自滅的行動をするのか (単行本)
この本に期待することは「どうやって意志を貫けるようになるのか」だと思う。だが読み進むに従って、この目的が忘れられて現在の立ち位置が分からなくなっていく……理解しにくい難しい表現だから……。この本の主題は「双曲割引曲線」であり、これが理解出来れば充分だと思う。訳者のあとがきにも書かれているが、意志が勝ち続ける人生は無為なものになる可能性があり、逆に誘惑に負け続ける人生は、人として生き続けることが困難になる。ほどほどが一番となるが、これを思考で紡ぎ出すことも難しい。結論は混沌である。誘惑に勝とうと思われている方には、すぐに解決に結びつかないよ、とだけ言っておきたい。
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
人間の遺伝子に書き込まれた双曲割引を手なずけるために、意志や習慣という概念が生まれた。,
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レビュー対象商品: 誘惑される意志 人はなぜ自滅的行動をするのか (単行本)
「それぞれの時点で、大きな長期的選択を選ぶのが(中略)、突発的な裏切りよりもよい選択に見えるのは、自分が将来も協力し続けるという期待を維持するのにそれが必要十分な場合だけだ。この異時点間の交渉状況こそが人の意志と呼ばれるものだ」同じ大きさのものでも、近くにあれば大きく見え、遠くにあれば小さく見える。人間は何かについて判断するときも、目の前の利益は大きく見え、遠い未来の利益は小さく見える。時間とともに利益が小さく見えることを「割引」と言い、経済学の分野では一般的に指数関数的に割り引かれる指数割引を前提として理論が構築されてきた。 これに対して、双曲関数的な割引率を仮定することで、人間の不合理な選択(行動)が説明できるというのが著者の主張である。冒頭の言葉は、神経生理学的に決まっている、したがって遺伝子に書き込まれた双曲割引を手なずけるために、意志や習慣という概念が生まれたことを主張している。反復型囚人のジレンマの最適解が双曲割引を克服する手段と一致するとのアイディアは、大変興味深い。 経済学的な議論は専門外なので深入りはできないが、神経生理学的に双曲割引が検証されている研究には興味を覚えるので、文献を少し調べてみようと思う。本書で「双曲割引」という言葉を初めて知った。一読の価値ありと評価する。
32 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
双曲割引一本槍の怪書,
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ヒトのもつ限定的合理性に関し、友野典男は「行動経済学」の中で、網羅的、横断的に様々な議論を紹介している。その中で双曲割引は少々批判的な紹介に留まる。しかしエ インズリーはまったく逆に、双曲割引ひとつでどこまで行けるか、やってみようじゃな いのというアプローチをとっている。その辺は、学問の領域に目配せしなきゃいけない 経済学者と臨床的に使えるものは使っちまえという精神科医との差なのかもしれない。 エインズリーは驚くべきことに、意志の発生すら双曲割引との関連から説明してしまう のだ。さらに意志の持つデメリット(満足度を減らす場合等)まで検討している。 しかし、本書はプロットも一本槍で筋が通って読みやすいのかといえば、さにあらず。 訳者も述べるように、枝葉が伸びすぎ(枝葉も面白い話が多いのだが)、いったい自分 は何を読んでいるのか、著者に置いてけぼりにされるような箇所が少なくない。 また最初に訳者解説を読むべきかどうか判断に迷う(私は最初に読んでしまった)。な ぜなら第10章にあるように、それは報酬消費のピークにはやく到達しようとする「い けてない」拙速な行為だからである。(逆にいえば、本書の読みにくさは、読者の満足 を最大化するために最適化されたプロットなんだろうか。なんて考えたが、多分それは 考え過ぎ。)しかし普通の読者であれば問題は無さそうである。双曲割引という概念に 初めて触れる場合や、本書の押さえるべき主脈は何かについて水先案内を受けたい場合 は、むしろ先に読んでおいた方が、適当だろう。
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
実証実験に基づいた痛快な思考実験,
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レビュー対象商品: 誘惑される意志 人はなぜ自滅的行動をするのか (単行本)
心理学は人間を機械とみなす傾向がある。コンピューターのアナロジーで脳や心を語るのはその典型だろう。本書で言うところの効用理論と認知理論はどちらもこの代表打者だ。しかし、人間という機械は情報処理装置を備えているだけではない。エンジンなのかモーターなのか知らないが、動力源だって備えている。一般には「欲求」や「意志」と呼ばれていながら、何故か心理学からはほとんど注意を払われてこなかったその動力源をつぶさに解き明かしている。しかし、その解き明かし方がすごい。「ある動物の行動がより低次のプロセスや心的能力で説明できる場合は、高次のプロセスや心的能力を持ち出すべきではない」というモーガンの公準を体現しているからだ。説明に使う「低次のプロセス」は、ハトやマウスやサルの行動実験から導き出した「双曲割引関数」という原理だけ。あとは、それを補強するための枠組みとしてゲーム理論とカオス理論を少々。これだけの道具で、文学や哲学が長い年月をかけて洗い出してきた「意志」の性質と、それが個人の中で形成されていくプロセスを描き出し、「意志」にまつわる「それってあるある!」というエピソードの多くを説明してしまう。しかも精神科医らしく、フロイトの概念まで説明してみせるというおまけつきだ。そして話は、「意志」の功罪とあしらい方、「意志」と社会環境との相互作用にまで広がっていく。 もちろん、著者も指摘しているように、ここで描かれたストーリーが全て正しいと言い切れるわけではない。この本の一番の意義は、「双曲割引関数」という世間一般にとって目新しい知見を広めたことでも、結論として提示された「意志」にまつわるストーリー自体の面白さでもなく、その間をつなぐ論考そのものにあるのではないかと思う。つまり、一般的な概念や合理論的な推論だけでは演繹できないミッシング・リンクを、行動実験から実証的に得られた帰納的原理を用いることで補ってみせるという痛快さだ。 決して読みやすい本ではないが、興味深い小ネタも満載である。(個人的には、現在の自分と将来の自分との間の異時点間交渉という反復囚人ゲームが面白かった。)巻末にある長めの訳者解説がくどいくらいに親切丁寧なので、まず先にこれを読み、折に触れてそこに立ち戻りながら本文を読み進めるのがいいと思う。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
魅惑に負けるのは、意気地がないからなのか,
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レビュー対象商品: 誘惑される意志 人はなぜ自滅的行動をするのか (単行本)
経済学、行動分析学、認知科学を学んでおくと、どれがキィワードになっているのか気づきを得やすいのではないか。とは言うものの、訳者の山形さんが書いているように「本書は決してスルスル読める本にはなっていない」という評価が当たっている。日本語もよく分らないところが多々ある。例えば、「意思に基づく戦略が感情的な報酬を利用する能力が低下してしまう」と、第12章のまとめにあるが、どうまとめている言葉なのか読者の注意に引っかからない。私は、書いてある順に読んでいったが「訳者解説」が最後に載っているので、こちらを先に読んでから本文に取りかかった方が気が散らなくて良いだろう。主題は、人が将来起こることの価値を現時点でどう評価するのか、どのくらい割り引いて評価するか(p.10、75,307、)という悩みに対して、選択という決定をもたらす意志の存在と機能を問う。議論の新しさは、著者の提唱する双曲割引の概念で、将来の価値に対する現在の欲望と判断という二つの選択体験を通して説明しようとする点にある。 著者が割引と言っているのは、将来の満足は手元になく、目の前に誘惑があると、将来は時間がかかる分だけ価値が低く見えるというこの両者の差のことである。双曲的であるとは、時間的に見ると、手前で評価する価値から順に将来の大きな価値に近づくほどその富の値は急激に上がる、というものである(p.51に図あり)。大きな価値を得ようとして始めた行動は(痩せようとか酒・タバコをやめようというような)、誘惑に負けそうになるときに意志が働く。本著では意志とは、「外因的に思える各種の価値や誘惑の行列に対して、自分自身の支配的な価値観を適用する機能のこと」(p.10)、と定義している。 我が国の昔の人は、「後悔は先に立たない」と口酸っぱく言ったが、アメリカの精神・心理学者であるエインズリーによるそのことわざの説明である。強い意志は良いことが多いのだが、その強い意志にも、強迫観念や硬直性などの不都合があるのでこれにも触れている。 目次は章節。索引あり。参考文献あり。しおり紐あり。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
ある程度どんな人が読んでも面白く読める科学の本,
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レビュー対象商品: 誘惑される意志 人はなぜ自滅的行動をするのか (単行本)
訳者の解説が長く本論をかみ砕いて解説しているために、意志という掴みづらい事柄にもかかわらず、どんな人でも面白く読めるのではないでしょうか。癖や痛みにまで言及しないほうがわかりやすくてよかったと思いますが、人文科学を研究している人にはぜひ読んでいただくといいかと思われる一冊です。
5つ星のうち 3.0
筆者の文章構成に残念,
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レビュー対象商品: 誘惑される意志 人はなぜ自滅的行動をするのか (単行本)
著者の文法は特徴的で、何を伝えたいのか分かり辛かった。本当に伝える意思があるのか疑問を覚えた。読書対象者が、一般なのか専門なのか曖昧。専門でももっと平易な文章を選ぶべきだったと思う。
20 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
著者の言うとおりならば、俺は「正常な人間」じゃなく「『超』正常」なのかもしれない。,
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レビュー対象商品: 誘惑される意志 人はなぜ自滅的行動をするのか (単行本)
宮本武蔵を気取る訳では無いが、私は此処10年以上に亘って「後悔」をした事が無い。「燃え尽き」以前の30代半ばより 若かった頃は、後悔した事もあった様な気もするが、もう良く覚えていない。 他人はどうかは知らないが、少なくとも現時点までの私にとって 「後悔」と言うのは、左程重要な感情では無いらしい。 ・・但し、「過去の失敗から学ぶ」為に、定期的に「フィードバック」は行う。 だが、この時「後悔」と言う感情は殆ど全くと言っていい程、発生しない。・・ 双曲割引については、グラフをイメージした方が判り易いだろう。 双曲線グラフの平面座標第一象限のみを考える。 X軸は時間軸であり、Y軸が割引率である。「儲かる・得する」と言う 経済的な「利得」の考え方で言えば、自分が金貸しか不動産経営の大家と 考えれば良い。賃貸マンションの大家だと仮定して、話を続けると 今すぐ、マンションの借り手が現れた時は、高い家賃で設定して 年利回り12%以上を取りたいと思っているが、一年間に亘って 空室状態が続いた場合は、もっと家賃を安くして、年利回り9%でも 構わないか、と思ってしまうし、更に3年間に亘って空室が続いたら 余程立地その他の条件が悪いのだろうから、もっと家賃を安くして 年利回り6%でも仕様が無いか、と考えてしまう「フツーの人間」の 「気持ち」を表したものと考えて良いだろう。 勿論、この場合は「素人の感覚」であり、「不動産投資のプロ」だったら、 例え資産デフレで売るに売れない状況でも、他に「打つ手」は幾らでも あるだろうに、と考えるだろう。実は、相場も同じである。 「金融危機」云々が言われる昨今であっても、「儲け方」自体は それこそ、山ほど沢山あるのだ。 どうも、双曲割引理論の提示する「フツーの人間の不合理性」 と言うのは、「投資に失敗する素人」を「正常な人間」と 考えたがる節がある様だ。 ・・・ 此処で敢えて、極論めいた事を言わせて貰うが、 少数であれ、ダイエットや禁煙に成功した者、トレーディングや 不動産投資に成功した者、更に消費者金融のビジネスモデルとしての成功 と言った事を考えると、資本主義ゲームの勝ち組プレイヤーは「『超』正常」であり、 負け組プレイヤーは「正常な人間」となり、「異常者」=「病人」が存在しない。 精神医学的に「治療の対象」が存在しないとなると、一気に「精神科医不要論」に まで、帰結してしまうのでは無かろうか。勿論、トンデモ理論なのは充々承知で こんな事を言ってるのだが。 行動経済からアプローチして「格差社会」の文脈で考えると、成功者を 「『超』正常人間」として、設定せざるを得ないだろう。だって、現実に 存在するのだから。精神医学的問題を抱えた「病人」と言うのは、この考え方では 「後悔」と言う「感情的問題」に極端に悩んだ挙句、鬱病になった人間くらいしか いないだろうし、それが唯一の「治療対象者」なのかも知れない。 「医学的問題」中心と言うより「経済的問題」中心で考えると 「医療のプロ」である精神科医自身の出番が無くなってしまい、 著者は自分で自分の「存在意義」自体を危うくしている様にも見える。 単なる「老婆心」かもしれないが。 ・・・ このレヴューも「線形的モデルの限界」の文脈の 中で書いている。 続きはまた書く。 |
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誘惑される意志 人はなぜ自滅的行動をするのか 作成者 ジョージ・エインズリー (単行本 - 2006/8/30)
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