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5つ星のうち 5.0
運と実力, 2013/6/11
レビュー対象商品: 不格好経営―チームDeNAの挑戦 (単行本)
DeNAの創業者であり、日本を代表する女性起業家、南場智子さんの初の著書です。
新潟県出身で、非常に厳しい父親の元に成長し、東京への進学や留学などの反対をうまくかわしながら達成して行く様は後の経営者としてのしたたかさに通じているのではと感じました。
本書を読んで、DeNA成功の理由は3つあると感じました。
1 ソネット(ソニー系)とリクルートの資金援助が5000万円づつあったこと
2 マッキンゼー時代の優秀な後輩を2人(川内氏と渡辺氏)引き抜けたこと
3 運
1についてはやはり資本も人材も人脈もある大企業の資本が入っているのは大きいと思いました。ほかの企業でもたとえば、タリーズジャパンなども、都市銀行のベンチャーキャピタルの資本が入ったのが飛躍した一番の理由です。
2については、人を口説くのは、1に全力で、2に誠意といっています。
3については、ネットオークションで大きく水をあけられていた、DeNAが
短期間で大きく飛躍できたのは、モバイルの急速な発展のおかげです。大手の競合のいない中で、まさに先行者利益を得る型ちでモバオク、モバゲーを大成功させました。
幸運が2度続けば、大企業になるといわれますが、DeNAはまさにその典型ではないでしょうか。
無論、運だけで成功出来る程、ビジネスの世界はあまくはありません。
「マッキンゼーのコンサルタントとして経営者にアドバイスをしていた自分が、これほどすったもんだの苦労をするとは」と本人がいう通り、人、物、金の数多くの苦労を乗り越えたのは、南場氏の精神力と手腕があったからなのはいうまでもありません。
南場氏はハーバードのMBA保持者ですが、現場では使えないとはっきり言っているところが面白いです。
夫がガンに見舞われるなど、成功した起業家にありがちな、家庭の不幸なども正直に語られていて、読みやすく、ためになり、読み応えのある良書です。
南場氏のDeNAを知ってもらいたい想いと、DeNAの社員に文化を伝えたいとの想いのこもった一冊です。