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6レビュー
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
テクノロジーと死にとりつかれた人間,
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レビュー対象商品: クラッシュ (創元SF文庫) (文庫)
何年か前にクローネンバーグが映画化したバラードの問題作が文庫化されたので、読んでみた。
交通事故に性的欲望を抱く人間っているのかなってはじめは思ったけど、テクノロジーとか人体改造ってたしかに欲望の対象となる気がする。 1973年の作品で、もう30年以上前になるので、性的な描写は当時はインパクトはあったんだろうが、今はそうでもない。ただ、バラードの小説って古臭さを感じさせない。テクノロジーや死にとり憑かれた人間って極めて現代的なテーマだ。
20 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
括約筋と海綿体の予期しない交差点は収穫さるべき倒錯の可能性を寄せ集めたものだ,
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レビュー対象商品: クラッシュ (創元SF文庫) (文庫)
自動車事故に魅せられた人々。潰れて血まみれとなった車体、無惨な姿となって回収される犠牲者や朦朧とし半死状態で救助される人々。そのシーンを観察し記録し妄想し、己のエクスタシーを追求する倒錯者たち。性の衝動と死への憧憬が互いに侵食しあい融解していくさまが描かれています。テクノロジー社会に逼迫される人間の精神が、偉大ともいえる人類の歪んだ想像力でもって危機を乗り越えようとする「逸脱の論理」を追求するのです。クラッシュと死という大きなオルガズムを知ってしまった現代人はどこへ行けばいいというのでしょうか。
本作は'73発表のいわゆるテクノロジー作品群のひとつです。激変する社会の中でもがく現代人の精神病理を切った作品ですが、近作と比較すると完成度は微妙です。エロスとタナトスを表現・描写する手法も直喩的・換喩的であり、最近の作品群の隠喩と寓意で織りなされる奥深い味わいまでは達してないと思います。ただしバラード作品のモチーフとなるキーワードは凝縮されています。ヒースロー空港/郊外・高速網、パイロット/飛行、女医(小児科医)/救急病棟(精神病棟)、身体障害/装具などなど。 1930年生まれのバラードは近年もなお精力的に作品を発表してます。『コカイン・ナイト』('96)『スーパー・カンヌ』('00)『Millennium People』('03)『Kingdom Come』('06)と、共同体における「倦怠と暴力の社会精神病理」が完成度の高い筆致で描かれてますが、『クラッシュ』はそれらのエロス側面のプロトタイプでしかも激しくクラッシュしてます。そしてついに『Miracles of Life』('08)という自伝も出てしまったようです。(そろそろバラードの読み頃だと思いますので入手し難くなってるバラード作品をお抱えの出版社の方は今後も文庫化等よろしくお願い致します)
6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
余りに預言的…,
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レビュー対象商品: クラッシュ (創元SF文庫) (文庫)
機械と肉体との悪夢的、魅惑的な婚姻…コレ37年前の作品っすよ!!!!
バラード、というか20世紀小説中でも屈指の大傑作。スタイルも内容も読者にもたらす意識の変容の強烈さも、全てがケタ外れだ。パラニューク「ファイト・クラブ」は本作へのオマージュだし。 訳者あとがきでバラード本人の交通事故体験が脱稿直後、ダイアナ妃の事故が最初の邦訳より後と改めて知ると、本書が余りに預言的すぎて戦慄を覚える。著者本人の序文、訳者あとがきもかっちょいい! ペヨトル版も再読してみたい。本書のひながたが含まれる「残虐行為展覧会」も文庫化とか再刊しないかな… 「人生は芸術を模倣する。バラードの妄想はついに現実世界のかたちすら変えてしまった。我々が住んでいるのは、今その世界なのである。」(訳者あとがき「クラッシュする世界」) いま、その世界から、バラードが飛び立ってしまった。追悼。
5つ星のうち 5.0
ありがたきは出版社,
By 湯の花 (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: クラッシュ (創元SF文庫) (文庫)
映画化がなければ、絶対文庫化されなかったと思います。
もっとも、P・K・ディックの翻訳本を永々と出してくれる 東京創元社殿なので、映画がなくてもいつかは出してくれたのかも。 志のある出版社というものは、大変に有り難いものです。 映画が呼び水となって、この小説読んでくれる方がいると嬉しいです。 J・G・バラードは都市とテクノロジーの本質を捉えるのに非常に 卓越した作家で、その表現とイメージで彼の右に出る者はいないと思います。 ぜひ『コンクリートの島』も文庫化していただきたいと思います。
2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
自動車事故の倒錯したエロティシズムを外科手術で切開して臓器を取り出すときのような痛みを感じつつも受け入れた人たちの物語,
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レビュー対象商品: クラッシュ (創元SF文庫) (文庫)
本作品は,叙事的と言われるその表現方法によって多少読みづらい点があるものの実にユニークな作品でもあります。
主人公が運転する車がスリップし,若い女医とその夫が乗る車とが正面衝突する。夫は主人公の車のボンネットまで飛んできて即死。若い女医は奇跡的に軽傷で助かるが,主人公の心を占めているのは,お互いの車の中で夫の死体を間にはさみ,顔と顔を向き合わせて閉じこめられている彼女の姿。夫を失った若妻に強烈なエロティシズムを感じる主人公の周辺にちらほらと現れる男ヴォーン。この男の出現により自らの隠された精神が徐々にむき出されていく。 本作に登場する人々は皆倒錯しています。 血と精液と重金属の匂いが漂い,倒錯したセックスに全編が覆われています。 著者は序文で次のとおり言っています。 「「クラッシュ」を世界最初のテクノロジーに基づくポルノグラフィーだと考えたい。ある意味で,ポルノ小説とはもっとも政治的な形のフィクション,人がお互い同士を一番手っ取り早く容赦なく利用し,搾取するやり方について扱う小説だと言うこともできるだろう」
38 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
やっと読める!,
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レビュー対象商品: クラッシュ (創元SF文庫) (文庫)
SF紹介本などで、タイトルは知っていたが、バラードの他の作品と違って見かけることのなかった本。ペヨトル工房から単行本が出ているが、文庫好きとしては、我慢していた。創元文庫のバラード作品はカバーデザインも雰囲気があるので、二重の楽しみ。読む前から五つ星を付けてしまったが、さて内容はいかに?
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クラッシュ (創元SF文庫) 作成者 J.G. バラード (文庫 - 2008/3/24)
¥ 693
在庫あり | ||