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3レビュー
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
アーサー王にあまり興味がなくても,
By エリ "リエ" (京都府京都市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: アーサー王ここに眠る (創元ブックランド) (単行本)
十二分に引き込まれる内容でした。
そもそも一人称の小説は苦手なのですが、これはするっと読めました。それぐらい、ストーリーにのめり込んでいきました。 これはアーサー王伝説がなぜ伝説になったのか、ということを一人の少女が語る物語です。 そのなかでアーサー王は偉大で高潔な人物ではなく、その時代ならどこにでもいたある戦隊の隊長として描かれています。彼らの周りにひしめいていた「円卓の騎士」や王妃グウィネビア(作中ではグウェニファー)も同様で、どこにでもいるありきたりな戦士、女性として少女に語られていきます。 といっても伝説を否定しているわけではなく、こういう史実、説があるからそれに基づいて、という小説ではなくてあくまで数あるアーサー王の物語の一つだと筆者は語っています。 そういうスタンスのせいか、いわゆる「伝説の男」を「ただの男」にしてしまったという設定にもかかわらず、彼らが逆に生き生きと魅力あふれるキャラクターになっています。 本当にそこにアーサー殿がいて、少女に寄り添って彼らを眺めているような、そんな幻想的かつ生々しく迫ってくる物語です。 とても面白かったv
5つ星のうち 5.0
アーサー王伝説を知らない人でも楽しめますよ。,
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レビュー対象商品: アーサー王ここに眠る (創元ブックランド) (単行本)
アーサー王が出てくる物語ですが、伝説物語でも、騎士物語でもありません。気が荒いだけで山賊まがいの地方の一司令官アーサーを伝説の王へと仕立て上げていく男の姿を、従者となった少女グウィナの目を通して描いています。
吟遊詩人のミルディンは、アーサーがイングランドを統一できる器であると見込んで手助けをします。彼はグウィナを水の精にでっちあげて、部下の前でアーサーが選ばれし者であるかのように剣を授けたり、詐欺まがいのことも平気でして、それを神話のように人々に語り聞かせます。物語はミルディンの武器なのです。 アーサーをまだ知らない人々はもちろん、知っている人たちでさえ、本物のアーサーの行状より、たとえ嘘であってもミルディンが聞かせる心地よい物語の中の英雄アーサーの活躍を信じたがり、やがては本当に信じていきます。人は事実よりも、そうあってほしいと願う事の方を受け入れやすいのです。 これは物語の持っている魅力や力について語った物語ですから、アーサー王伝説を知らない人でも楽しめますよ。興味を持ったら伝説の方もぜひ読んでください。
4 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
伝説のアーサー,目下製造中,
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レビュー対象商品: アーサー王ここに眠る (創元ブックランド) (単行本)
素晴らしい傑作ではあるが,西洋時代小説としては随分風変わりである.訳文は全く無駄のない模範的文体.ローマがブリタニアを去って力の真空状態が起きた5世紀,悪党たちが無数の群れを作って覇権を競っている.Arthur もそうした悪党の頭目の一人に過ぎない.Arthur の力量を買った Myrddin the Bard (吟遊詩人) はけちな戦いをも何か一回り大きな意味のあるものとして吟じ,Arthur とその一党の面々もその気になる.Arthur の為に家も家族も失った Gwyna は Myrddin に拾われて男の子として育ち,主人のレトリックからトリックまで完全に身に付けて成人する.Arthur は Myrddin の期待に応えず,悪党として死ぬ.Gwyna は Myrddin の最期を看取り,Arthur の死をも確かめた後,伴侶とともに吟遊の旅に出て,結果的に Arthur 伝説の拡大と普及に尽くし,亡き師の志を継ぐのだった,というのが全体の筋.今のイギリスからは想像もつかない森と畑の緑の国の牛糞が匂う血生臭い話だが,圧倒的な説得力が印象的.推薦.
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アーサー王ここに眠る (創元ブックランド) 作成者 フィリップ・リーヴ (単行本 - 2009/4/28)
¥ 2,625
在庫あり | ||