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101 人中、98人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 イデオロギーを越えた良書, 2005/4/6
By カスタマー
レビュー対象商品: 朝鮮民族を読み解く―北と南に共通するもの (ちくま学芸文庫) (文庫)
半島に興味があっても、巷に出回っている本はイデオロギー対立が
どこかしらでややこしく絡んでくる毒のきついものばかり。
もうちょっと気楽に読める客観的で冷静な本はないの?

反日という言葉を聞くと気分が悪い。しかし、親日家の韓国人による
著作には「この人ほんとに韓国人?」とつい疑り深くなってしまう。
フツーの韓国人はどういう人たちなの?

そんな悩みが解決しました。極端から極端へと走る半島人の民族性
を冷静に観察した一冊です。韓国ドラマに夢中で頭がピンクになってる
人も、竹島問題で頭から湯気が出そうになってる人も、たぶん、この本
が鎮静剤になってくれます。これを読めば元通り、冷静で曖昧ないつも
の日本人に戻れます。

反日本にも親日本にも飽きた人、対立感情を取り払った目で率直に
書かれたものを読みたい人には★5つのオススメです。

あえて難を言えば、著者の文章力ですかね。悪くはないのですが
時々、若干わかりにくい記述があるように思います。
でも内容は面白いので減点せずにおきます。

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90 人中、87人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 差異を認識するための良書の一つ, 2005/3/27
レビュー対象商品: 朝鮮民族を読み解く―北と南に共通するもの (ちくま学芸文庫) (文庫)
 この本を読み始めた序盤、北朝鮮礼賛もののひとつかと思われた。しかしそれは勘違いであり、読み進めていくうちにそれは単に著者の韓国語(朝鮮語)学習のスタートがその地点であっただけで、全体としては朝鮮民族とその文化に関する著者の体験と洞察が記されているものであった。読み終わったあとに感じたのは、これほどの内容の本を知らなかった事に後悔を覚えるほどその指摘の的確さに感心した。
 本書は、1995年に新書で発刊された後、文庫化されたものであるがその内容は古さを感じさせず、今の韓国などの行動原理の理解に非常に有益であると感じる。
 「ウリ」と「ナム」、(文化的側面としての)「サボタージュ」や「たかり」、「小中華思想」等の記述については、仕事上接した彼らの行動原理を解釈する上で非常に納得できるものであった。彼らの仕事を行う習慣を、今までは漠然とした文化の差異として受け止めつつもその差異に戸惑いを感じていた。しかしこの本によりその背景や彼らの意図(意識)が完全ではないにせよある程度理解することができたように感じた。
 巷では「歴史認識」や政治的言説に関して感情的とも言える意見表明が冷静であるべき立場の人からも行われているが、こういった差異を認識しなければ生産的な対応はできないのでは無いかと思う。
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13 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 朝鮮民族を異文化として理解する, 2009/12/24
By 
カロン (神奈川県川崎市) - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)   
レビュー対象商品: 朝鮮民族を読み解く―北と南に共通するもの (ちくま学芸文庫) (文庫)
著者が本書で述べているとおり、本書を読むことにより、私にとって朝鮮民族は、心理的に遠い存在となった。

だが、本書を読んでいて不快感は感じない。
それは、著者が、政治的イデオロギーからは自由に、朝鮮民族という、日本とは異なる異民族の文化、思想、社会構造等を、
ありのままに、ときには楽しそうに説明し、論じているからだろう。

巷には、日本とは異なる異文化を、楽しく紹介してくれている本がたくさんある。
著者にとっては、「興味深い異文化世界」が、たまたま朝鮮民族だったということである。

日本人と似ているようでいて、実はあまり似ていない朝鮮民族のことを、
イデオロギーからではなく好奇心から知りたいのなら、
本書は格好の入門書である。
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12 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 著者の体験をもとに韓国人の思考様式を学べる本, 2012/5/30
レビュー対象商品: 朝鮮民族を読み解く―北と南に共通するもの (ちくま学芸文庫) (文庫)
韓国の人間関係は、「ねっとりとした密着」か、「敵対するような疎遠か」のどちらかの態度しか許されないという。
だから、近い人にはとても道徳的で礼義正しいが、見知らぬ人には無礼に振る舞う場合がある。
_______

その場への気配りなど全く必要ではない。
例えば、ある知人が私の知らないX氏と喫茶店で談笑していたとしよう。ここに私が知人との約束でやって来る。X氏が知人にとって、親しい大切な人であれば私は必ず紹介される。しかし知人とX氏がさして親しくなければ、三者同じ場所にいても紹介されることがない。その場で平気でほうっておかれる。X氏がなぜここに来ているかの説明もなく、知人とX氏、私と知人との会話が、知人を中心にして並行に行われる。そしてX氏はやがて話を終えて帰っていく。
_______

韓国人は日本人を、情がなくよそよそしく感じるという。日本人の親しき中にも礼義ありの、つかず離れずの関係が理解できない。
韓国人は親しくなると、日本人が気にならない距離を埋めようする。
例えばある韓国人女子留学生は著者に次のように語った。
日本に来て二年目ようやく友人になれそうな日本女性とめぐり合った。さらに親しくなりたかったので、自分に映る相手の性格を欠点まで含めて腹蔵なく思いつくままに話したという。すると相手は黙ってじっと聞き入り、反論もせずにただただうなずくばかりであったので、「そんなに私のこと考えていてくれたのね」という風情に見えた。彼女は喜ばれたと思いすっかり有頂天になった。
「正直に話してよかった。これでもっと親しくなれる」と、彼女は確信したそうである。
ところが翌朝、通学途中の電車で一緒になっても、その日本女性は彼女を見て見ぬふりをする。近寄ろうとすると顔さえそむける。
日本人ならそうだろうなとわかる場面である。
ところがこれは彼女にとって一大ショックであった。せっかく相手を自分がどう思っているのか、包み隠さず率直に、情をこめて話したのに、亀裂が広がってしまった。日本人は本当に人情のない、わけの分からない民族だ。と、こうなるわけである。

日本人にとってこの行為は押し付けがましく無遠慮に見える。心の中までぐいぐいを入り込んでくる韓国人には正直うんざりする。

また、韓国では相手に徹底的に迷惑をかけるということが、友人関係を保つ秘訣だ。
しかし迷惑というのは日本的な発想なのである。彼らの側からいえば、本当に迷惑なら友人ではない、という論理になる。
したがって真の友人にはいっさい遠慮しないことが愛情だ、となる。突然来訪するなどというのは最も良い愛情の示し方である。
ある日突然、韓国の親友から電話が入る。いま東京に着いた、君もすぐ来い、案内せよと。当地から東京まで新幹線で六時間かかることを彼は考慮しない。知人や親戚を引き連れて団体で訪れるものもいる。当地はふぐが名産だそうだな、皆にふぐを食べさせてやってほしいと気軽にやって来るのである。
韓国では互いの甘えだけが信頼なのだ。
したがって、大勢知らないものを連れてやってくるなどというのは、先方がよほどこちらを信頼していなければできない。

犯罪すれすれの無理な頼まれ事もあるそうだ。頼み事を断ると関係が途切れてしまう。
このような韓国人と顔色を変えずにつきあえるか、ここが分かれ目だと学生に話して聞かせるそうだ。
韓国人とつきあうのは彼らの極端な甘えを許さなければならない。その甘えの世界は際限がなく、受け入れられぬ場合の亀裂には底がないのだ、と。
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9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 朝鮮半島をより深く理解したい方に, 2012/5/3
By 
hanawa "hanawa" (横浜市) - レビューをすべて見る
(トップ1000レビュアー)   
レビュー対象商品: 朝鮮民族を読み解く―北と南に共通するもの (ちくま学芸文庫) (文庫)
私の韓国人のイメージ・・・どういうプライドのありようなのか、勝手な理屈で道徳的優越を他国にアピールせずにはいられない人たち。そのくせ発展途上国によくあるタイプのワイルドな犯罪や露骨な文化剽窃が多く、言動と行動がかけ離れている。極度に冷淡な一方で極度に狎れ狎れしそうでもあり、両極端。
これを日本人の道徳や感性で一方的に断罪しても、同じ水準で泥仕合を続けるだけになり不毛だ。なにしろ、半ば無意識裡の前提となるものがまったく違うのだから。
そこで、民族性を形成した歴史や宗教、道徳観から把握する必要がある。

朝鮮半島の民族性に関する書籍は多いが、それの本質に遡るものは少ないようだ。本書は入手しやすく記述も平易で貴重。自国文化を相対化し異文化を理解する足掛かりになってくれる一冊。
朝鮮半島は、本書で少し違って見えてくる。

まず、朝鮮半島は朱子派儒教の純粋培養国家であり、これは李朝時代に移植され、土着信仰を守ろうとする民衆に対して厳罰をもって強制的に根付かされた点が重要。
そして、中国も南北朝鮮も排除しようとした、近代化にそぐわない儒教の弊害の数々。
君子・聖人を貴ぶあまりに労働蔑視で非生産的、死者の霊が現世に留まることから来る礼重視で極度の形式主義に陥りがち、家系重視ゆえの女性蔑視、長幼の序厳守による強い序列意識、身内以外の者への徹底した無関心と無慈悲、そして身内や友人への徹底した甘えやたかり(これを拒絶することは身内であることを否定すること)、etc...

これらを克服するため、北朝鮮は戦前の日本のように国家をひとつの人体(「お父様」が核)とみなし主体思想を強制注入し、韓国は朴大統領が提唱した愛国主義・・・は形骸化したので経済発展の結果芽生えつつある個人主義が今後のカギとなっている。

第五章にはこうある。

極端を規定しているものは何かといえば、なんと言うことはない、外来と土着である。ただこの両者間の溝があまりに深過ぎるので両者の歩み寄りは、「事大」や「主体」にしかならないのである。結局本当の客体である「他者」はいつも見えない。
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16 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 朝鮮民族を理解したいなら必読, 2011/6/25
レビュー対象商品: 朝鮮民族を読み解く―北と南に共通するもの (ちくま学芸文庫) (文庫)
ここ数年、世に韓国モノ、韓国人とはといった本はたくさんでましたが、この本は単に上っ面を舐めたようなものではなく、朝鮮民族(韓国だと”韓民族”というのでしょうが)の本質を理解するに最適な良書と感じました。
ここで書かれている経験とそこからの洞察は、私が2000年から6年間韓国に住んでいたときの経験からも納得することしきりでした。

ここでしきりに出てくる”ウリ”と”ナム”の区別は、彼の地の人達には今も厳然として存在する感覚です。この理解なくして彼らと本当に付き合うことは難しいでしょう。
また日本に対し、多くの人は本当はどう思っているのかを知る必要はあるところです。この本はちょっと古いのですが、書かれていることは今も基本的通用することです。

これから韓国に留学または生活する人、韓国企業と付き合う人にはぜひお薦めしたい本です。
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16 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 南北に通底するもの, 2008/7/25
レビュー対象商品: 朝鮮民族を読み解く―北と南に共通するもの (ちくま学芸文庫) (文庫)
朝鮮思想をわかりやすく説いた本
(本書では北朝鮮と韓国を主軸にしており、その他の地域にに分散しておる朝鮮族は登場しておりません。)

朝鮮における思想のプライドとコンプレックスの源、悩みの源がなんなのか?
それを北、南のそれぞれ指導者達があの手、この手、様々な論をもってエネルギーの源に切り替えていく課程について、非常に詳しく、わかりやすく書いてあります。
一見すると全く異なる(正反対の?)北朝鮮と韓国の、底でつながる共通性を見事に説明していて、読んでいて、うなったり、なるほどと膝を叩いたりすることが何度もあった。

ただし、書籍のあちこちで、ちょっと北へのシンパシーのようなものを感じてしまい(私だけでしょうか?)
ちょっとこの人危ないのでは?と思ってしまったので、★4つ
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33 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 秀逸な朝鮮民族論, 2006/4/9
By 
s.yagishita (東京都東村山市) - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)    (トップ500レビュアー)   
Amazon.co.jpで購入済み(詳細)
レビュー対象商品: 朝鮮民族を読み解く―北と南に共通するもの (ちくま学芸文庫) (文庫)
金日成への個人崇拝に、伝統的な宗族や祭祀を超越した協働社会を築くためと言う意味もあったことは、本書によって初めて知った次第である。目線を朝鮮民族に合わせることが出来た著者だからこそ成し得た、秀逸な朝鮮民族論である。
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16 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 「ザ・岩波」に対する「ザ・ちくま」, 2009/12/27
レビュー対象商品: 朝鮮民族を読み解く―北と南に共通するもの (ちくま学芸文庫) (文庫)
筑摩書房の本は面白い。
岩波書店の本は「勉強になる」本が多いが、
筑摩書房の本は「興味深い」本が多い。

韓国についても、
岩波新書の『韓国現代史』は「ザ・岩波」ともいうべき内容で、
非常に勉強になったが、
この本は、「ザ・ちくま」というべきもので、非常に興味深かった。

本書では、著者の経験や実感などにも基づき、韓国文化の特徴として、
我々(ウリ)と他者(ナム)の区別
イデオロギーで理論武装、儒学(朱子学)の徹底
道徳志向性(道徳的正当化を重んじる)
を挙げている。
日本人との差異を強調し、ややとまどいながらも、
韓国に対し深い愛情を注いでいる。
結局、著者によれば、韓国人は
「率直・単純・端的・直入・きんきら・のびやか・あっけらかん」
な人たちなのだという。
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14 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 近くて遠い隣人, 2008/7/22
By 
blackstar (東京都) - レビューをすべて見る
(トップ1000レビュアー)   
レビュー対象商品: 朝鮮民族を読み解く―北と南に共通するもの (ちくま学芸文庫) (文庫)
 評論家三浦雅士氏(「大航海」編集長)が推薦していたので読んでみた。硬い理論にとどまらず、著者の豊富な実体験を交えた朝鮮民族論であり、まるで面白い小説を読むがごとく一気に読了。仕事上わずかに接した韓国人のふるまいに対する疑問も得心した。

 韓国の思想の脊髄は中国から来た朱子学であり、本家中国で廃れた後、なおいっそう精鋭化していく。異民族の支配下に置かれた屈辱を「礼の伝統を堅持する」プライドで跳ね返す一方、劣等感にも苛まれる。

 そして「ウリ」と「ナム」、すなわち身内と他人を厳しく分ける文化。身内にはとことん甘え、他人には冷たく接する。しかし会食の際には打ち解ける。これは日本人には理解しがたいことだろう。

 特に興味深かったのは北朝鮮の分析だ。共産主義として出発したはずが、「ウリ式社会主義」として、金日成を父とする大家族になぞらえる。身内が一番で国家意識の希薄な国民には、恐らくそうするするのが一番わかりやすかったのであろう。そして、それは明治時代の日本にも似ている。というより、日本統治下にあった北朝鮮は大日本帝国のスタイルを真似たのだ。
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