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56レビュー
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有用性の高い順 | 最新のレビューから
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46 人中、44人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
進化生物学の古典,
By いとみみず (田んぼとかにいます) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 利己的な遺伝子 <増補新装版> (単行本)
30年経っても色あせない科学書は大変珍しい。本書の出版と同時に「科学者はどのようにして私たちの考え方を変えたか?」というドーキンスをテーマにした26人の科学者によるエッセイ集が出版されたが、そのことからも本書の影響力の大きさが伺える。本書はしばしば時代遅れだ、古すぎるなどと批判される。確かに本書を読んだだけで進化生物学を理解したと考えるのは間違っているが、本書が時代遅れだという批判も同じくらい間違っている。というのも、本書が紹介している自然選択のメカニズム、種の保存論の誤り、血縁選択、互恵的利他主義、ESSと言った概念は現代的な進化生物学の中核をなしているためだ。現代的な理論物理学を学ぶにはニュートン力学の理解を避けて通れない。ニュートン力学が時代遅れだ(から学ぶ必要はない)などという批判が馬鹿げているのと同じように、進化生物学でそれらの概念が生き続けている限り、本書も素晴らしい入門書、概説書として生き続けるはずだ。 また本書は科学書であるだけでない。著者にはそのつもりはないかも知れないが、結果として哲学的な問いかけも行っている。生物の存在や進化に究極的な意図や目的はないこと、種の保存のためという論理はかなり大きく誤っていること、家族をいとおしいと思ったり手助けをしたくなる感情は当たり前なことではなくて、説明が必要な(そして説明されている)自然現象だと言うことなどだ。非生物学者の読者にとっても、決して答えが見つからないだろうと思われがちな深遠な疑問や、疑問にすら感じないような当たり前のことを、論理的に深く考えるきっかけを与えてくれるだろう。
88 人中、78人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
すばらしく明晰な理論。ただしここに道徳を求めるのはお門違い,
By
レビュー対象商品: 利己的な遺伝子 (科学選書) (単行本)
中学生のころ古本屋でちょっと立ち読みしたのがこの本との出会い。すごくおもしろかったのに、結局買わずじまいなまま(中学生はお金がないのだ)タイトルも忘れてしまって、ずっとなんの本だか思い出せないままでいた。でもこの本の言わんとするところはちゃんと頭に残っていたんだから、ドーキンスの理論の基本的アイデアは中学生にも理解できていたのだ。なんで中学生にもわかるのか。それは、ダーウィニズムの不明確なところを、利己的遺伝子というただ一つのアイデアだけで、きっちり明解にしてくれるからだ。 考えてみてほしい。ダーウィニズムでいう淘汰の単位は、一体なんなんだろうか? 働きバチのカミカゼアタックは利他的だけど、同じ種や同じ群のなかで殺し合うこともある。どこに利他・利己の区切り線を引けばいいんだろう? ドーキンスはこの混乱をあっさり解決する。区切りなんてものはない。淘汰の単位は、生命体を作り上げる基本的な単位である遺伝子であって、遺伝子はすべて利己的に振る舞うというのだ。一見利他的に見える行動は、そうすることでより多くのコピーを残そうとする遺伝子の利己的なふるまいで説明できる。ダーウィニズムをつきつめたこの理論は、実にわかりやすく納得しやすい。 ただしこの本、あまりに誤読が多いので注意。「人間が道徳的にはいかにふるまうべきかを述べようというのではない」と著者がわざわざ冒頭でことわっているというのに、そうしようという人がいるのだ。増える性質を持つものが増えるってだけのことに、意識を持つわれわれが、それに沿った決断を下すべきって意味は含まれちゃいないのに。 ナチスの御用科学者が優生学を悪用したのと同じ論理で、この本の理論を振りかざす小賢い連中に引っ掛けられないためにも、一度きっちり読むべき名著。ちなみに「ミーム」というアイデアが披露されたのも本。
39 人中、34人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
自然淘汰を遺伝子の淘汰という観点から論証する力作,
By
レビュー対象商品: 利己的な遺伝子 <増補新装版> (単行本)
ダーウィン進化論の核心である自然淘汰の原理を、淘汰の単位は遺伝子であるという観点から、具体的な生物行動を例にあげて徹底的に考察した渾身の大作である。 初版30周年を記念して出版された増補新装版であり巻末の補注が多く分厚い。 作者は、生物個体とは利己的な遺伝子に操作された「生存機械」であると言い切る。 その視点から、これでもかというほど具体的な生態例をとりあげ、 数式を使わずに利己的遺伝子論の有効性を丁寧に立証していく。 後半あたりになると少し込み入った話になるが、根気良く読んでいけば十分理解は出来る。 長いので集中力を維持するのが大変だがあせらずじっくり読むしかない。 ただ、原文が元々そういう性格なのか、訳に所々まずいところが見られ読みづらさを覚えた。 追加された章については、 12章は「囚人のジレンマ」を例に簡単なゲーム理論の紹介があり興味深い。 13章は同じ著者による「延長された表現型」の要約で、利己的遺伝子論の拡張部分である。 なお、「natural selection」の訳を「淘汰」としている点がまずいとの指摘があるが、 この点については訳者はあとがきで、「自然淘汰の過程で生き残る」という意味で使ったと 注意を促している。つまり、「Aが淘汰される」とは「Aが淘汰の結果の生き残る」という意味である。
14 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ロジカルシンキングの極地,
By
Amazon.co.jpで購入済み(詳細)
レビュー対象商品: 利己的な遺伝子 <増補新装版> (単行本)
生物に対する考え方を根本から覆してくれる本。接ぎ木や地下茎で増える植物はどこからどこまでが一つの生命なのか?血液中の白血球はそれ自体、生命と言えるのか?アリやミツバチはもしかして集団で一つの生命なのか?そんな昔からの疑問をクリアにしてくれたが、同時により複雑にもしてくれた。また、数理的なのに数式を使わない進化の法則の解説も重厚。生物はその法則が司る対象の一例に過ぎない。進化という思考ツールを用いて生物を理解する本と見てもいいし、生物という具体例をよりどころにして進化の法則を解明する本と見てもいい。いずれと捉えても素晴らしい古典である。「利己的な遺伝子」だとか「生物は遺伝子の乗り物」だとか、センセーショナルなキャッチフレーズが一人歩きしがちだが、それらは耳目をひくためのささやかな装いに過ぎず、本論はどこまでも徹底したロジックとリアリズムが貫かれている。数式と専門用語の使用を最低限に抑えるなど、大衆への配慮はするが妥協は一切許さない。特に、私たちが普段慣れ親しんでいる情緒的な見方や目的論的な物言いは慎重に排除されている。生命の来歴を冷徹に淡々と解き明かしていく様は、まさにハードボイルド小説そのもの。もちろん、比喩としての情緒的・目的論的な表現の補足は避けられなかったようだが、これは私たちが言語によって世界を認識する際の制約と限界を示していると言えまいか。そしてその事実もまた、進化のメカニズムで説明されなければならない現象なのだろう。 生物進化に情緒など皆無だし、そこから価値や道徳を引き出すことも出来ない。しかし、真に情緒を揺さぶる神秘さは、安直な抒情を廃したリアリズムの先にこそある。また、価値も道徳も、それ自体が進化の法則に従うミームだし、生物学的基盤にも立脚する必要がある。ちょうど、DNAが化学法則に従い、進化が数学に矛盾しないように。人文系・社会科学系の人間こそ読むべき。
58 人中、43人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
難しすぎ,
By サイボーグ戦士 "サイボーグ004" (東京都) - レビューをすべて見る
Amazon.co.jpで購入済み(詳細)
レビュー対象商品: 利己的な遺伝子 <増補新装版> (単行本)
他の人のレヴューの評価があまりにも高いので一言。正直、素人には読みこなすのは難しい。社会生物学、遺伝学、進化論、ゲームの理論といった多岐にわたる分野を網羅するため、これらの知識が一定程度ないと読むことはできない。おそらくレヴューを書いて5星を付けている人は、これらの分野の専門家や研究者であるか、自分がどれだけ知性をもった人間であるのかを誇示したいのか、どちらかだろう。レヴューには「わかりやすく」だとか、「中学のとき読んで感動した」とか書いてありながら、どうみても素人が手を出して咀嚼できる類のものではない。たとえばジョン・ロールズの『正義論』を読んで「高校のとき読んで感動した」、「スリリング」なんてレヴューがあったら、憤懣ものだ。どうも自然科学系の書物のレヴューには、こういった知的ディレッタントに耽るものが多すぎる。たしかに、勉強になる部分も多いし、ゲームの理論がうまく応用されていたり、ドーキンス特有の興味深い記述も多いのだが、決して簡単に読める本ではない。「分かりやすい」とか言ってるレヴューアーに聞いてみたい。あなたたちは、本当に100%この本理解しているんですか?? 内容について。ドーキンスを含めた進化論者の最大の問題は、ポパー流の反証可能性が全くないところだ。ポパーの科学方法論は物理学を模範としたもので進化論や生物学に当てはまらないと言ってしまえばそれまでだが。しかし、「不滅のコイル」だとか、「遺伝子プール」だとか、「ミーム」だとか、正直ドーキンスの妄想としか言えない概念が多すぎる。とくにミームについては、トンデモ的な議論にすぎず、憤懣もの。 ただし、個人的には遺伝子中心の進化論は正しいと思うし、ESSなどの概念を理解するにも役に立った。とくに12章は素晴らしい。 しかし、再度いえば、レヴューが絶賛するほど分かりやすくもないし、読みやすくもない。購読した人間の10人のうち9人は途中で投げ出すのではないかとおもう。そのくらいの覚悟をもって臨めば、この本はあなたにとって有意義なものになると思う。生半可な気持ちでは買わないほうがよい。
12 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
geneとmemeの複雑系,
By
レビュー対象商品: 利己的な遺伝子 <増補新装版> (単行本)
本書において人の進化は、gene(遺伝子)とmeme(文化)という2つの自己複製子の相互作用によって起きたと既に提唱しています。 また、geneだけの進化が30億年続いた後、memeが人という種にとって重要な自己複製子となったことから geneが「年代的」に先にあると言っています。 更に、geneは組み替えやエラーなどの突然変異と、そのときの「環境」による淘汰の結果、現在に至っていると言っています。 本書初版が世に出たあと、衝撃的なタイトルにより様々な批判がなされました。 社会科学系全般と、神の存在を否定したくない自然科学系からの批判がこれに相当します。 自然の驚異を理解したくない人、自然を管理できると信じている人、自分の職が無くなる心配をした人が批判しています。 本書を熟読すれば、それらの批判のほとんどが的外れだといえます。 その後、遺伝子と環境との相互作用は、 生物学者のスチュアート・カウフマン、物理学者のマレイ・ゲルマンらによって展開されている複雑系理論により補強されています。 また遺伝子と文化との相互作用は、 脳科学者のアントニオ・ダマシオ、ジョセフ・ルドゥーらによって、脳機能の発達形成と情報処理との関係で補強されています。 社会科学と自然科学の一部では、未だに根拠の薄い反駁を行っていますが、 ドーキンスの理論にまともに太刀打ちできるものはありません。 特に社会科学は進化理論を踏まえなければ、まともな問題解決はできません。 進化理論の基本は本書にあります。 30周年記念ということでもありますので、 この機会に手にとって熟読されることをお薦めします。
28 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
文系にも,
By 竜胆大学 (兵庫県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 利己的な遺伝子 <増補新装版> (単行本)
身近な例を挙げて遺伝子の性質を説明してくれているので、たいへんわかりやすいです。生物の知識がない方でも大丈夫。 30年経っても内容が古びていないのは、普遍的な話が綴られているから。 この本の内容を友人に話したところ、生物にまったく興味がない人も興味を持ってくれました。 文系にもお勧めできる一冊です。
20 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
生物や人間の理解のために必読の古典,
By
レビュー対象商品: 利己的な遺伝子 (科学選書) (単行本)
竹内久美子さんの一連の本で紹介されていたので、読んでみた。 さまざまな生物の不思議な行動が全て、利己的遺伝子の概念でわかりやすく説明している。世代間の争い、雄と雌の争いは、人間の家族問題や恋愛問題にもつながってくる。ミームの概念(生物的な自己複製子ではなく文化的な自己複製子)は、生物学的視点で社会や文化について、論じており面白い。
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
本書の読者諸氏には、ハーマンの近書を是非、読んで欲し,
By
レビュー対象商品: 利己的な遺伝子 <増補新装版> (単行本)
ドーキンスの『利己的な遺伝子』を知ったのはいつだったのだろうか? 初版は1976年なのでそれからみると35年になる。この説のポイントは「遺伝子こそ継続性のある進化の本体であり、個体は遺伝子のヴィークル(乗り物)に過ぎない」ということだと理解したが、このことは生物学的にみれば当然のことであり、当時は特別に興味を引くことではなかった。今になってこの本を読んだのは最近、オレン・ハーマンの『親切な進化生物学者 ジョージ・プライスと利他行動の対価』を読んだためである。ドーキンス本の先入観なしにハーマンの本を読んだ訳だが、この本にはドーキンスの記述に対する深刻な論及もある。そこでドーキンスの本を改めて読んでみたくなった。 本書は出版30周年記念版(2006・第3版:邦訳は増補新装版)である。著者の本版への序文によると第2版(1989)に比べると、トリヴァースの「序文」の再録とメダワー(1977)、ハミルトン(1977)、メイナード=スミス(1982)の書評の収録がある。ここで判るのは少なくとも2006年までドーキンスは初版で提示した見解に何ら変更の必要性を認めていない事実である。メオナード=スミスは収録されている書評のなかでドーキンスの『利己的な遺伝子』は「新しい事実を何一つ報告していない。何らかの新しい数学的モデルを含んでいるわけでもない。(中略)それが提供しているのは、一つの新しい世界観なのである。」という。しかし、小生にはドーキンスの主張の本質は、ひたすら「群淘汰」の否定にあるようにみえる。 前述のハーマンの著書は、進化生物学の歴史とそこに彗星のように現れたジョージ・プライスの伝記を合体したもので声高に自分の見解を主張するものではない。しかし、ドーキンスの読者、肯定的な読者あるいは疑問を感じる読者のどちらであっても価値の高い著書だと思う。本書の読者諸氏には是非、読んで欲しい。
10 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
投機家たちの自己利益最大化の行動は常に善良な社会を害するものなのか,
By ノーツオンザロック (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 利己的な遺伝子 <増補新装版> (単行本)
本書は、30年前の出版され社会的に大きな反響を巻き起こしたが、今や古典的名著といっても過言ではあるまい。学生時代に本書を読んで大きな衝撃を受けたというひとも多い。そうしたひとりである友人に強く勧められたのが本書を手にしたきっかけである。そもそもダーウィンの自然淘汰論も大きな社会的反響を呼び起こし、経済学や社会学などの発展にも大きな影響を与えた。その自然淘汰論が定着する過程でいくつかの論理的矛盾も疑問として浮上してきた。頻繁に観察される利他的、自己犠牲的な個体行動が「種の保存」「弱肉強食」という論理と矛盾するからである。著者を代表とする生物学者たちは、それまでの(自分を犠牲にしてグループ全体に奉仕するという)群淘汰という考え方を俗論として退け、生物個体は遺伝子の運搬手段という「生物機械論」を唱え、個別の遺伝子の自己複製の最大化ということこそ淘汰のメカニズムと説いた。 こうした考えは、生物を機械に例え、遺伝子(生殖)が利己的意思を持つという例示への誤解とともに強い抵抗感を持たれた。一方で、その推論は、統計学的なシミュレーションやゲーム理論を駆使した斬新なものだったし、「自己犠牲」「全体奉仕」という古臭い社会倫理に心地よい論理をくつがえすものだったから、若い世代からは強い共感と支持を得たに違いない。 30年経った今読んでみても斬新な考え方であり、個体の意志的行動にとらわれた考えかたがいかに錯覚であるかがよく理解できる。生物学の分野ばかりでなく、市場主義的な経済理論や種々の社会的規制や経済制度設計をめぐってもその考え方や手法がもたらすものは今日的な意義が大きい。 |
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利己的な遺伝子 <増補新装版> 作成者 リチャード・ドーキンス (単行本 - 2006/5/1)
¥ 2,940
在庫あり | ||