|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
119レビュー
|
|
有用性の高い順 | 最新のレビューから
|
|
63 人中、54人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
不思議な二人がコンビの連作短編集,
By
レビュー対象商品: まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫) (文庫)
三浦しをんさんの文庫最新刊です。箱根駅伝を描いた「風が強く吹いている」で更に爆発的に知名度をあげた彼女ですのでいまさら紹介をしなくてもいいかと思いますが、彼女は作品や内容によって文章のスタイルががらりと変わる方です。シリアスなタッチから軽妙なもの、そしてエッセイでの破壊力満点の語りのスタイルまで自由自在にタッチやスタイルがかわります。 本書は、その中ではわりあいとかっちりとしたスタイルで書いた小説になると思うのですが、基本設定と話の運びがユーモアたっぷりなので、読みやすかったです。 主人公は、多田というバツイチの便利屋と、真冬の寒い日にバスのベンチで再会したかつてのクラスメートの行天。二人は、さして親しかったわけではなく、むしろとある因縁があって卒業してから一度も会ったことがなかったのですが、再会したその日からずるずるとコンビを組むことになります。やむなく、仕方なくコンビを組んだ多田は行天の変貌ぶりに首をひねります。学生のときは無口で学校では一言も話さないものの勉強もスポーツもできるデキスギくんだった行天は、大きくなったら、何故だかだらだらとしていて、住む家もなく着のみ着のままで、真冬なのにサンダルしかはいていないような変な大人になっていたからです。多田は、そんな彼にイラっときたり呆れたり嘆いたりしながらも一緒に事務所兼自宅で共同生活を営みます。 そんな彼らがいくつかの事件を解決していくうちに、二人の抱えた過去や想いが明かされていく連作短編集という体裁の本書。コンビ探偵もの特有のかけあいの面白さや、一つの事件をめぐる考え方の違いや、絶妙のコンビプレーなどもしっかり楽しませてくれますし、連作全体を通じて二人がじょじょに気持ちの交流を深めていく過程等もしっかりと描かれていて楽しめます。 三浦しをんさんの著書で、男性二人の共同生活、と紹介すると違うものを想像(ひらたくいえばBL)するかも知れませんが、そういう要素はないですので、そちらを毛嫌いする人も安心して読んでいただけます。 本当に面白かったです。 この作品、うまく映像化できたらいい映画原作になるんじゃないかなと思います。
48 人中、38人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
面白い、だけど女子が書いた男の物語という感じがします,
By
レビュー対象商品: まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫) (文庫)
多田と行天の関係が、女子っぽいのが最後まで気になります。 べたべた感が漂うように思われて、 落ち着きませんでした。 男の人間関係(友情)はもっとぼんやりと曖昧なものだと思います。 甘えと依存が主人公二人の背景に見え、 それがどこか男女関係に思えてしまいました。 いっそ行天を女性した方が、爽やかに読めます。 脇役も含め、人物造形は確かで、文句なく面白いです。 やっぱり、主役二人の関係は作り込み過ぎだと思います。 女子による男の友情物語に思えた1冊。
8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
人と人のつながりに希望を持たせてくれます,
By
レビュー対象商品: まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫) (文庫)
東京郊外で便利屋を営む中年男の多田啓介と、そこれころがりこんできた元同級生の行天春彦の二人を主役にした物語です。便利屋の元に舞い込んでくる仕事は、犬の飼い主探しだったり、小学生の通塾の迎えだったり、恋人のふりだったり。 ところが、決まってヤクザがらみなどの厄介事に巻き込まれて、綱渡りをする羽目になります。 便利屋というより、巷の事件をなんでも引き受ける私立探偵のノリに近いものがあります。 多田、行天、どちらにしても離婚歴があり、子供はもうけたましたが、今は別れ別れ。 これまでの人生の経験は全く似ていない二人ですが、正反対であるが故に相通じる部分もあるようです。 多田はもしかしたら自分の子ではないかもしれない子を我が子と思い、行天は生物学的には間違いなく自分の子と分かっている子を、その子の母親とパートナーに託しています。 多田の方は家族をなくしたことで心に傷を負っているし、行天はどうやら幼少時に親から受けた行為が一因で、だいぶ「変わった」性格の人間になってしまいました。 感受性、感覚の一部が損なわれてしまったかに見えます。 そんな二人が便利屋を営む上でいろんな事件に遭遇します。 多田は一見ビジネスライクな考えの持ち主ですが、実は人間味があり、困っている人を放っておけない性格。 行天は軽率で支離滅裂な行動に出てしまいますが、どこかに相手を思いやる気持ちの持ち主。 多田は行天の行動に不満と怒りを覚えますが、結局は行天の思いやりを感じて協力してしまいます。 世の中には、自分の思い通りにいかない境遇を経験してゆく中で、自分の思いとは裏腹に人に頼れず自分ひとりで生きてゆかねばならない人間が多いものです。 一旦結ばれた人達がやむを得ず別れなければならない人達も多いのです。 でも、人はたとえひとりで生きていても、必ず人から助けられることがあるし、人を助けることもあります。 分かれてしまっても、修復することもできます。 様々な境遇に出会い、様々な生き方をする人間ですが、どこかで人はつながっているし、つながることもできます。 冷たい世間ですが、でもそういった人と人のつながりに希望を持たせてくれる、そんな小説だと思いました。
8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
軽くて読みやすいけれど…,
By
レビュー対象商品: まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫) (文庫)
第135回直木賞受賞作。という、帯広告につられて購入しました。東京の南西部にあるという設定の「まほろ市」。 ここで便利屋「多田便利軒」を営む多田啓介のもとに、 高校時代の同級生、行天春彦がころがりこんでくる。 犬の飼い主探しに、小学生の塾の送り迎えなど、 依頼される案件を行天が手伝い始め、 二人は、便利屋コンビとして、まほろ市を駆け巡るという物語。 全編は6つの章に分かれ、 多田と行天という中年男性二人の主人公に、 ヤクザ者のシンちゃん、コロンビア人のルル、小学生の由良など、 個性的な人物が関わり合い、 便利屋として依頼された案件を通して、 様々な人間模様を描き出していきます。 本書の特徴は、作風が軽めということなのですが、 ここが評価の分かれるところではないかという気がしました。 さらっと読んでいくことのできる小説で、 肩が凝らないという点は、暇つぶしには良いのかもしれませんが、 直木賞ということで期待して読んでみると、 訴えかけるものが希薄な感じでした。 中年男性二人の主人公も、個性的ではありますが、 小説の主人公としては、それほど強い個性とはいえないし、 何より、リアル感を持てませんでした。 ありそうで有り得ない人物設定という感じ。 それと、残念だった点があります。 ストーリー展開上、ちょっとミステリ的な部分があって、 覚醒剤に関する事件と、殺人事件が関係してくるのです。 ミステリ好きな自分としては、止めておけばいいのに、 それとなく期待してしまったのですが、 当然ミステリではないので、ミステリ的な筋の運びがあるわけもなく、 期待した自分が馬鹿だったと…。
8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
読みやすく、面白い,
By
レビュー対象商品: まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫) (文庫)
東京都町田市(本書ではまほろ市)を舞台にした便利屋が、高校の同級生と再会し、いろいろな事件に巻き込まれる話。リアリティがあるような無いような微妙な話であるが、読んでいて少し考えさせられる部分がある。 夫婦関係、親子関係、友人との関係、いろいろな職業の人との関係など、仕事中心のサラリーマンが日常見落としがちな点を物語の端々にちりばめてある。 読みやすく、かつ、面白い一冊である。
17 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
何でも屋だから、何でも事件起きます,
By
レビュー対象商品: まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫) (文庫)
『まほろ駅前多田便利軒』です。直木賞受賞作ですが、面白かったといえば面白かったし、微妙といえば微妙でした。素直な感想です。まず、連作短編ということになっていますが、各話は、短編としてはあまりきちんと終わりきっていません。長編、と考えれば、前半の伏線などもいかされているので問題は無いのですが。 登場するキャラは、主役二人に限らずみな、良くも悪くも個性的です。悪く解釈すれば、こんな奴いないだろう、というリアリティの無さにつながります。良く解釈すれば、フィクションならではの楽しさがあります。ただ、キャラ小説を目指すには、ライトノベルのようなはっちゃけは無いですし、ミステリとしても、人間ドラマとしても、全ての要素が入っていていいのはいいのですが、どれも物足りないというのも一面事実です。 風俗が妙に安かったり、ヤクザが変に弱っちかったり、人殺し事件まである割にはあっさり過ぎたり。 主役が男二人で、友情ものというのもちょっと違うので、恋愛要素が無かったので個人的に物足りなく感じたのでしょうか。 でもまあありきたりな恋愛とかではなく、こういう人物曼荼羅みたいのも、たまにはいいということでしょうか。こう言ってはレビューとしておしまいですけど、読む人の受け取り方次第、ということです。
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
事前の期待が大きすぎたのかもしれない,
By
Amazon.co.jpで購入済み(詳細)
レビュー対象商品: まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫) (文庫)
三浦しをんの小説。第135回の直木賞受賞作。 まほろ市の便利屋のお話。主人公は多田啓介。 そこに転がり込んだ元同級生の行天。 そして、いろいろな依頼が舞い込む。 「きみはポラリス」のユニークな発想と柔軟な展開力がとても良かったのと、直木賞受賞作で、しかも映画化までされたということで、大変期待して読んだ。 悪くはないし、そつなく手際よくまとめている。 特に、五と六はそれなりに面白く読めた。 しかし、肝心の男2人が、もうひとつ男っぽく描き切れておらず、ストーリもどこか出来過ぎのように思われた。また、これは個人差がかなりあるのかもしれないが、夢中になって読めたというほど面白いかというと、自分にとってはそこまでのことは無かった。特に何か残るものがあったということもない。 単に好みとか相性の問題だけなのかもしれない。 ただ、ちょっと期待しすぎだったのかな、と思いながら本を閉じた。
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
瑛太と松田龍平の表紙はやめて欲しかった,
By
レビュー対象商品: まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫) (文庫)
ずっと読もうと思っていてやっと手に入りましたが、瑛太と松田龍平の表紙のおかげで、本文の多田と行天のイメージがすべてそれになってしまって、いいのやら悪いのやら・・・。普通の表紙の文庫版ってないんだっけ。まあ内容は普通に面白いからいいけど。
26 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
楽しめました。,
By もが (愛媛県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: まほろ駅前多田便利軒 (単行本)
駅前で便利屋を営む多田とそこに転がり込んできた行天の1年間を描いた作品。 飄々とした行天のおかげで、いろんな厄介ごとに巻き込まれる多田だけど それが悪くない結果を生んでるから不思議です。 マンガのように個性の強いキャラクター設定と ゆる〜い感じのストーリー展開がなかなか楽しい。 そのうちドラマで見てみたい感じがします。
7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
ちょっと都合の良いお話……?,
By
レビュー対象商品: まほろ駅前多田便利軒 (単行本)
本屋で映画雑誌を立ち読みしていて、この『まほろ駅前多田便利軒』が映画化になるという記事を読み「面白そうだな〜。原作もあるのか?読んでみたい」と思い、そのままの足で文庫本コーナーに行き購入した。映画化前提、しかも自分が買ったのは瑛太と松田龍平が表紙のやつだったので、完全に「多田=瑛太、行天=松田龍平のイメージ」で「この場面を映像化したらどうなるか」と想定しながら読んだ。 三浦しをんさんの小説は初めて読んだのだけど、読みやすく、街の風景も想像させられるし、続きが気になるストーリーだったけれど、 「少し都合が良すぎる?」と思ってしまった。 便利屋という設定も、便利屋だから色んな人たちと出会う、というよりも、出会うことありきで便利屋だと感じてしまった。 そして、読んだ後に、面白かったけれどこれと言って何も残らなかった……。 「で、多田が抱えていた傷は何だったんだっけ?」と。 小説というよりも、映像にしやすいシナリオよりの作品なのではないかと思います。 (それで実際に映画化にもなり、ドラマにもなりますし) 読み物としては面白く、この原作を読んだ後に映画版を観ると「この場面、やっぱ想像通り!」等楽しめるので星3つです。 |
|
有用性の高い順 | 最新のレビューから
|
|
まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫) 作成者 三浦 しをん (文庫 - 2009/1/9)
¥ 570
在庫あり | ||